日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

いきを潜めるように、一日いちにち

2013-03-19 09:34:49 | 家族
はらはらしながら、1週間をおくった。
すこしの、よいことの気配をさぐりながら、
よかったね、をくりかえして。

お医者さんは神様じゃないのだからーー

そうだよね。

でも、なんにも言葉を交わさなくても
お医者さんは最善を尽くしてくださっている、と信じられる
この国ってすごいね。

すごい優秀なひとたちがお医者さんを目指し、そういう人たちが実際のお医者さんになって、今、こんな風に最善を尽くしてくださっているのだから、

今はここで待つしかないんだよ。

そんな会話を交わしながら、家族控え室で待つ。

どれだけ情報を検索したって、お医者さんにお願いするしかないのだから、検索して情報を知った、知らないで何も変わらないのだよ。

そうだね。

でも、この時代、検索しないではいられない。当然娘も。
だから、検索しながらも、自分に言い聞かせている言葉を音にしただけに過ぎない。

自分を律し、強がったり、不安に駆られたり、そして平然とするしかないと悟っているのだろう。

その大きな病院では、「本日は3月11日です。2年前の震災でなくなった人を悼んで黙祷します」のアナウンスが何度も流れた。
その時刻、二人でアナウンスにしたがって黙祷した。
今、まさに手術中で、事態をなにもわからず耐えているであろう新生児の生命ことを思いながら。

手術が終わりました、と看護師さんが伝えに来た。
なんともいえない、てもふつうにしているしかない、3時間半だった。
もっと長時間になるかもしれないと聞いていたから、想定内だよ、と娘。

緊急の場合は必ずこの部屋に連絡に来ますから、室内に必ず一人はいて下さいね、と念を押されていたけれど、緊急事態はなく終わった。助かった。ほっ。

これが現実か、と少しずつ受け入れて、
しっかり娘は、母親になっている。
かわいいねと、いくど口にしただろう。

まだ自分の家を知らない赤ちゃん。
「いろんな人がボクを抱っこしてくれる。けど、ひとりだけ抱っこが下手な人がいて、あのひとだとボクいやなんだ」
そう思われているような気がする、といってた娘も1ヶ月が経ってオッパイを飲ませるのが上手くなったようだ。
イヤ、彼の生きるエネルギーが旺盛で、飲むのが上達したのかも。

NICUは配慮が行き届いていて感心する。
ありがたい。
この国(の制度)ってすごいね、と昨日の娘からのメールにも添えられていた。

いきをひそめての1週間でした。









コメント
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