大きな犯罪を糾弾するはずが逆にはめられ、勤務していたメガバンクを追われることになる男。
地銀の庶務行員になり穏やかに仕事をする喜びを見つけ出すものの、ちょっとしたきっかけから因縁の対決にまた足を踏み入れることになるのだ。
穏やかな語り口からは大きな犯罪に巻き込まれた影はあまり見えない。犯罪を糾弾する際には大きなパワーで相手に立ち向かったに違いないが、地銀で第二の人生を歩き始めた今は、何に対しても穏やかな男の姿が想像できる。
再び大きな敵と対峙しなければならない男だが、犯罪を憎んでいても男はただの銀行員だ。
スーパーマンでなく、ただ自分の信念に従い同僚の無念を晴らしたいという静かな思いが伝わってくる。
元の職場の後輩からいつまでも昔の肩書で呼ばれ、地銀の若手行員からは慕われ頼りにされる男。
はめられ飛ばされたはずなのに、自分で信じた道を進んできたからか、焦りのようなぎらぎらした感じはない。
淡々と自分の出来ることを一つずつ確実にこなしていく男の手堅い感じが、読んでいて安心感あり。
銀行内部の状況もイメージしやすい。
地銀の庶務行員になり穏やかに仕事をする喜びを見つけ出すものの、ちょっとしたきっかけから因縁の対決にまた足を踏み入れることになるのだ。
穏やかな語り口からは大きな犯罪に巻き込まれた影はあまり見えない。犯罪を糾弾する際には大きなパワーで相手に立ち向かったに違いないが、地銀で第二の人生を歩き始めた今は、何に対しても穏やかな男の姿が想像できる。
再び大きな敵と対峙しなければならない男だが、犯罪を憎んでいても男はただの銀行員だ。
スーパーマンでなく、ただ自分の信念に従い同僚の無念を晴らしたいという静かな思いが伝わってくる。
元の職場の後輩からいつまでも昔の肩書で呼ばれ、地銀の若手行員からは慕われ頼りにされる男。
はめられ飛ばされたはずなのに、自分で信じた道を進んできたからか、焦りのようなぎらぎらした感じはない。
淡々と自分の出来ることを一つずつ確実にこなしていく男の手堅い感じが、読んでいて安心感あり。
銀行内部の状況もイメージしやすい。
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