検屍官スカーペッタ・シリーズの新作なのだが、正直このシリーズを買い続けている理由は、積極的に読むのを止める理由がないからだ。
多分このシリーズを購入している大多数の人が「今度こそは新しい展開があるかもしれない。今度こそは何か明るい出来事が登場人物に起こるかもしれない」そんな風に思いながら年末に出版されるこのシリーズを手にするはずだ。
そしてやっぱり暗い展開と、どこまでも自分の事しか考えないような登場人物の思考回路にややがっかりしているはずだ。
殺人事件に対峙するはずだった物語は、殺人事件こそ毎回起こるものの、その裏にあるのは化学兵器だったりと、当初の謎や敵とはまったく違うものに怒りの矛先が向けられるようになってしまっている。そのことに時代の流れは感じるものの、シリーズ始まりの頃は、あくなき向上心のようなものを感じたこのシリーズも登場人物は皆かなりな年齢になった。
しかし登場人物達からは老練という言葉などは感じられず、どこまでも自分らしさを求め、いつも何かに怒らなければ我慢らないようだ。
これこそミーイズムを体現している人達だと、毎回感じることを今回も感じる。
それでも毎回買ってしまうのは、何故なんだろう。やっぱり積極的に止める理由が見つけられないからだろう。そして積極的に書くのを止める理由が見つけられないのは、作者も一緒なんじゃないだろうか。
多分このシリーズを購入している大多数の人が「今度こそは新しい展開があるかもしれない。今度こそは何か明るい出来事が登場人物に起こるかもしれない」そんな風に思いながら年末に出版されるこのシリーズを手にするはずだ。
そしてやっぱり暗い展開と、どこまでも自分の事しか考えないような登場人物の思考回路にややがっかりしているはずだ。
殺人事件に対峙するはずだった物語は、殺人事件こそ毎回起こるものの、その裏にあるのは化学兵器だったりと、当初の謎や敵とはまったく違うものに怒りの矛先が向けられるようになってしまっている。そのことに時代の流れは感じるものの、シリーズ始まりの頃は、あくなき向上心のようなものを感じたこのシリーズも登場人物は皆かなりな年齢になった。
しかし登場人物達からは老練という言葉などは感じられず、どこまでも自分らしさを求め、いつも何かに怒らなければ我慢らないようだ。
これこそミーイズムを体現している人達だと、毎回感じることを今回も感じる。
それでも毎回買ってしまうのは、何故なんだろう。やっぱり積極的に止める理由が見つけられないからだろう。そして積極的に書くのを止める理由が見つけられないのは、作者も一緒なんじゃないだろうか。
変死体(上) (講談社文庫) | |
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