首になったと思った番組からまた呼ばれたのだ。手術後であっても這ってでもいかなければと、母の形見のピンク色のスーツで放送局に向かうナリだが、カメラの前では若い女性記者がスタンバイ。
PDやフロアディレクターは、前回視聴率ののよかったナリに期待するものの、女性記者もカメラの場所をどかない。
ファシンの友人の御曹司がナリのためにリモコンを隠してくれるなど援護射撃があったものの、中途半端な状況はいわゆる放送事故。
しかしナリにとっては御曹司と仲良くなるまたとないチャンスだ。
友人に病気の事を知られたくないと、同部屋のファシンをおばあちゃんと呼び、思いかけずもファシンに御曹司との仲の良さを見せつけることになるナリ。
自分の三年間片思いをしていたはずなのに、自分の乳がんを一番最初に気づいてくれた人なのに・・・・・
そんな彼女に何故自分の友人が関心を持つのか理解に苦しむファシン。もちろん形勢逆転とばかりに、「私に三年間片思いすれば、私がどんなにつらかったか分かるはず」と言い放つナリの態度にも傷つくファシン。
乳がん云々というより、病院にいることで、かなり気弱になっているファシンとは違い、テレフォンショッピングでピンク色のワンピースを宣伝する自分の姿を可愛いと言ってくれ、優しい言葉をかけてくれる御曹司の存在が励みになっている様子のナリ。
そうは言っても、やはりファシンがニュースキャスターと仲良くしている姿などは見たくないらしい。
術後のブラジャーが欲しいというファシンに一応買ってきてはあげるものの、冷たくするナリ。
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ファシンの兄が亡くなったことで、ファシンとナリを取り巻く関係が一挙に明らかになる。
ナリのご近所さんの女子高生パルガン(名前が赤とは・・・)はファシンの姪であり、放送局の記者のチーフがファシンの義理の姉で、アナウンサーのチーフも義理の姉だったこと。さらには亡くなった兄とは彼の報道のせいで、仲違いがあったこと等等・・・・・
(さらに二人の女史チーフはどうやらタイプの男性が同じということも判明)
兄を追い詰めてしまったこともショックだが、母親に術後のブラジャーを指摘され、泣きっ面にハチ状態のファシン・・・・・・・