「ポッサム」と言ったら包むという意味。私はちょっとお高めのポッサムキムチの事しか思いつかなかったのだが、辞書で「ポッサム」を調べると、一番最初に出てくる意味は『良家の娘が二人以上の夫を持つ運勢にある時、厄除けとして未婚の男を袋詰めにして誘拐し、一夜を共にさせた後に殺した事』という物騒な意味がヒットする。人を袋詰めにして運ぶことから、ポッサムを隠語として使う事になったのだろうか・・・
ドラマの中では「ポッサム」は再婚を禁じられていた未亡人を秘密裡に結婚させるため、未亡人を袋詰めにして誘拐することを指しているようで、チョン・イル演じる主人公のバウは、喧嘩の仲裁や借金の取り立て等、日銭を稼ぐ仕事の一つとして、大きなお金になる「ポッサム」も生業の一つにしているのだ。
そんな中、相棒のわきの甘さから、バウは嫁ぎ先で未亡人となった王の娘を間違えて誘拐。しかし王女の義父は自分の保身と権力闘争から嫁が亡くなったと王に告げる事を選択し、ユリ演じるファイン翁主の自殺を偽装し、王女の世話係の口封じまで画策。権力の前では、人の命は飛んでもなく軽く扱われるのだ。
帰る場所の無くなってしまったファイン翁主は、彼女が生きていてはまずい義父が送った追手に命を狙われるも、それを助けようとするのは義理の弟であるデヨプ。(演じるシン・ヒョンスは、高橋一生を思わせる風貌だ)
*****
誘拐された事で死んだ事にされてしまったファイン翁主と、「どうせ死んだ人間」と自分の事を卑下するバウの、」自分の人生を取り戻すドラマのようだ。最初からフル回転でストーリーが進む。