デヨプの父そしてファイン翁主の義父が自分の祖父と父の敵と知って動揺を隠せないバウは、ファイン翁主と袂を分かつ決意をし、彼女と尚宮を残して別れを嫌がる息子と相方のチュンベを連れて家を出る事に・・・寺の僧侶からも相方のチュンベからも「過去の復讐を考えても何も生まれない」と諭されてもなかなか踏ん切りがつかないバウだが、彼女たちが男達に拉致された事を知り、ファイン翁主たちを助ける事にするのだ。
父を見たバウの様子がおかしかった事に気づいたデヨプは「父がお前の敵なのか?」と妙に話が早い。当時はそれだけ敵味方の争いが多かったのだろう。そんな二人は、ファイン翁主を拉致した男達が彼女たちを生かして移動している事から、拉致の黒幕はファイン翁主の父である王であることを簡単に突き止めるのだ。
王宮での権力争いはどうも、「ある程度分かっていてお互いに足を引っ張る」的な事が多いようで、『ファイン翁主の墓を動かせば空の棺の秘密が明らかになってしまう。そこで王がファイン翁主を登場させれば、デヨプの父の息の根を止める事が出来る・・・』という筋書きを、皆が自分の立場で解釈しての相手の腹の探り合いなのだ。
王の命の元に拉致されたファイン翁主を彼女の自殺に見せかけて再び助けるバウ。逃げて助けて、又捕まって又逃げて・・・そんな事を繰り返し、深まるファイン翁主とバウの仲。そしてそこからはじき出されてしまう事になるデヨプ。
デヨプは、ファイン翁主の「私が生きている事をあなたが知っていると分かったら、あなたも一生逃げ続けないと・・・」という言葉に、過去の戻ってやり直したいと思っている事だろうが、過去には戻る事が出来ないのだ。
三角関係からはじき出されたデヨプも切ないが、権力争いに巻き込まれたファイン翁主を助ける術を術を持っているのは、デヨプでもあるのだ。恋心を捨ててファイン翁主を助けて欲しい。助けられれば、彼の恋心も無事成就出来るような気がするのだが・・・