久しぶりに、イギリスの友人から電話がかかってきた。
英国を離れて、ほぼ、四半世紀で、私の英語もおぼつかなくなって恥ずかしい限りだが、丁々発止、激論を交わして国際ビジネスに明け暮れていた頃を思い出しながら、懐かしい思い出を語りながら、一時を過ごした。
まず、この友人ジムだが、英国のトップエンジニアリング会社の元会長で、若かりし頃、神戸などに駐留した経験があり、かなりの日本びいきである。
80代後半だが、まだ元気で、好きな気象観測を続けており、ICT得意の元エンジニアで、私たちを毎年グラインドボーンのオペラに誘ってくれたりロイヤルオペラや色々なイヴェントやセレモニーなどに一緒に行った仲で、イギリスに行った時には、ギルフォードの自宅に何日か滞在させて貰ったり、娘の英語研修に夏休みなど預かってくれたりしていた。
ギルフォードの邸宅は、広大で、バックヤードなどは、何棟もマンションが建つくらいの面積があり、少しづつ下がっていくガーデンの向こうには、ヒースローの飛行場と航空機の飛来が遠望出来て、夕暮れ時の風景など格別であった。
この広い庭園には、果樹庭園があったり綺麗な池や花壇があって、季節の移り変わりに微妙に変化して楽しませてくれるのだが、プロの手助けを受けながら、80を超えた老夫婦が、今でも、元気にガーデニングに勤しんでいると言う。
ここで、余談だが、イギリスの住宅は、前庭がそれ程広くなくて、裏庭の方がはるかに広くて、ガーデニングのみならず、プライべート空間を提供していて、ライフを楽しめるようになっている。
家によって、庭園の様相はまちまちで、千差万別で興味深いが、イングリッシュガーデンなどと言っても、日本では、間違って伝わっている感じで、元々、ギリシャの風物を点景にしたり、もう少し、本格的な庭園なのである。
さて、私がイギリスにいた頃には、ガーデニング好きというかカントリーライフをこよなく愛すると言うイギリス人は、自宅をロンドンから離れた田舎に持っていて、週日は、ロンドンのアパートからビジネスに通って、週末には、田舎へ帰って過ごす、と言うのが、かなり、上級なビジネスマンや役人などの普通の生活であった。
ところが、ジムの話では、50歳以上のイギリス人には、そんな傾向が今でも、かなり残ってはいるが、若いイギリス人は、ガーデニングやカントリーライフに興味がなく、その余裕もなくなってしまって、過去のことになってしまったと言う。
もう一つ、生活の変化で、これは、BREXITとも関係があるのだが、若者たちは、いわゆる、3K仕事を嫌う傾向が強くて、むしろ、我々日本人には、東欧などの移民が、英国人の仕事を取り上げて失業に追い込むので、猛烈な反発があると聞くのとは違って、未熟練労働者の移民は歓迎している、と言うのである。
確かに、アメリカのラストベルトの白人労働者がグローバリゼーションの台頭で職を奪われたと言うのとよく似て、イギリスでも、低技術や低熟練なの下級労働などにおいては、賃金の安い移民に仕事を蚕食されているのは事実だが、移民を止めたら、英国の社会が回って行かないのが真実だと言うのである。
詳しくは聞かなかったが、ジムは、BREXITは、恥ずかしいと言っていた。
元々、リベラルな良識派の人間であるから、国際情勢は良く熟知しているし、偏狭な考えの持ち主でもないので、民主主義の結果だからと、諦めていた。
すこし話しただけで、よく分からないが、このBREXITについては、日本で得ているメディア情報とは、かなり、落差がある感じがして、先入観は戒めるべきだと感じた。
いずれにしろ、この話を聞く限り、これは、イギリスだけではなく、日本も同じ状況で、世界共通の先進国の現状ではないかと思う。
とにかく、イギリスもだいぶ変わったようだが、日本だって、様変わりであるから、何も、特別なことはないのであろうが、古いイギリスを味わいたくて、各地を歩いていたので、私の頭には、あのシティだって、ケンブリッジやオクスフォードだって、古いイギリスの風景の印象しか残っていない。
英国を離れて、ほぼ、四半世紀で、私の英語もおぼつかなくなって恥ずかしい限りだが、丁々発止、激論を交わして国際ビジネスに明け暮れていた頃を思い出しながら、懐かしい思い出を語りながら、一時を過ごした。
まず、この友人ジムだが、英国のトップエンジニアリング会社の元会長で、若かりし頃、神戸などに駐留した経験があり、かなりの日本びいきである。
80代後半だが、まだ元気で、好きな気象観測を続けており、ICT得意の元エンジニアで、私たちを毎年グラインドボーンのオペラに誘ってくれたりロイヤルオペラや色々なイヴェントやセレモニーなどに一緒に行った仲で、イギリスに行った時には、ギルフォードの自宅に何日か滞在させて貰ったり、娘の英語研修に夏休みなど預かってくれたりしていた。
ギルフォードの邸宅は、広大で、バックヤードなどは、何棟もマンションが建つくらいの面積があり、少しづつ下がっていくガーデンの向こうには、ヒースローの飛行場と航空機の飛来が遠望出来て、夕暮れ時の風景など格別であった。
この広い庭園には、果樹庭園があったり綺麗な池や花壇があって、季節の移り変わりに微妙に変化して楽しませてくれるのだが、プロの手助けを受けながら、80を超えた老夫婦が、今でも、元気にガーデニングに勤しんでいると言う。
ここで、余談だが、イギリスの住宅は、前庭がそれ程広くなくて、裏庭の方がはるかに広くて、ガーデニングのみならず、プライべート空間を提供していて、ライフを楽しめるようになっている。
家によって、庭園の様相はまちまちで、千差万別で興味深いが、イングリッシュガーデンなどと言っても、日本では、間違って伝わっている感じで、元々、ギリシャの風物を点景にしたり、もう少し、本格的な庭園なのである。
さて、私がイギリスにいた頃には、ガーデニング好きというかカントリーライフをこよなく愛すると言うイギリス人は、自宅をロンドンから離れた田舎に持っていて、週日は、ロンドンのアパートからビジネスに通って、週末には、田舎へ帰って過ごす、と言うのが、かなり、上級なビジネスマンや役人などの普通の生活であった。
ところが、ジムの話では、50歳以上のイギリス人には、そんな傾向が今でも、かなり残ってはいるが、若いイギリス人は、ガーデニングやカントリーライフに興味がなく、その余裕もなくなってしまって、過去のことになってしまったと言う。
もう一つ、生活の変化で、これは、BREXITとも関係があるのだが、若者たちは、いわゆる、3K仕事を嫌う傾向が強くて、むしろ、我々日本人には、東欧などの移民が、英国人の仕事を取り上げて失業に追い込むので、猛烈な反発があると聞くのとは違って、未熟練労働者の移民は歓迎している、と言うのである。
確かに、アメリカのラストベルトの白人労働者がグローバリゼーションの台頭で職を奪われたと言うのとよく似て、イギリスでも、低技術や低熟練なの下級労働などにおいては、賃金の安い移民に仕事を蚕食されているのは事実だが、移民を止めたら、英国の社会が回って行かないのが真実だと言うのである。
詳しくは聞かなかったが、ジムは、BREXITは、恥ずかしいと言っていた。
元々、リベラルな良識派の人間であるから、国際情勢は良く熟知しているし、偏狭な考えの持ち主でもないので、民主主義の結果だからと、諦めていた。
すこし話しただけで、よく分からないが、このBREXITについては、日本で得ているメディア情報とは、かなり、落差がある感じがして、先入観は戒めるべきだと感じた。
いずれにしろ、この話を聞く限り、これは、イギリスだけではなく、日本も同じ状況で、世界共通の先進国の現状ではないかと思う。
とにかく、イギリスもだいぶ変わったようだが、日本だって、様変わりであるから、何も、特別なことはないのであろうが、古いイギリスを味わいたくて、各地を歩いていたので、私の頭には、あのシティだって、ケンブリッジやオクスフォードだって、古いイギリスの風景の印象しか残っていない。