全校の核・6年生なかよし班リーダー会(9月8日)

学年を超えた縦割り活動である「なかよし班」の今年度の活動が、今日の朝から始まりました。
わくわくルームに集まった6年生の「なかよし班リーダー」は全員で30名。
この30名を学校の中核として、全校児童の交流活動が始まります。
今年度は1学期が使えなくなりましたので、実質半年の活動となります。
その分、これまでとは違い、6年生のリーダーがしっかり成長し、その姿をもって矢口魂を後輩に継承していくように頑張ってもらいます。

今日のリーダー会では、担当教員から、今年度のリーダーには次のような意義があるという話がありました。

◎ このリーダー会が全校の核となれるよう意識してほしい。
◎ 自分たちの工夫で楽しい活動を考えてほしい。
◎ 6年生のリーダーの姿を見て、次の5年生が矢口魂を引き継いでいけるように模範となってほしい。
◎ リーダーは、楽しく遊んでいる自分の班の子たちを見て、人に役にたっているという、一歩高い喜びを見つけてほしい。
◎ なかよし班リーダー会を毎回行っていく。これまでにない楽しみを感じてほしい。
◎ リーダーとしての計画性も身に付け、生きるための力となるようにしてほしい。
◎ 今年のなかよし班は一味ちがうものになる。
◎ 6年生会議を活動の前後に行い、企画、反省も確実に行う。場当たり的な活動にしない。
◎ みんなで作り上げていく活動を通して、ここにいるリーダーが集団を動かせる力を高めていく。

6年生リーダー30人全員が神妙に聞いていました。
とても高い課題ではありますが、チャレンジ精神で活動のレベルを上げていくことも矢口魂ですから、なかよし班・6年生リーダーには責任を自覚して活動し、大いに実力をつけていってほしいです。

参考までに、学校の教員としては、以下のことをねらいとしてもっています。
(低学年)
遊びを通して「人と関わることは楽しい」「人と関わることが好き」という体験をし、集団活動に進んで参加する。
(中学年)
遊びを通して「人と関わること楽しい」「人と関わることが好き」という体験をし、集団活動に進んで参加し、協力する。
(高学年)
「自らの働きかけが、誰かの役に立った」という体験をし、集団の一員としての自信や誇りを獲得する。
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全校朝会「台風災害の避難について」(9月7日)

今、九州地方にとても大きな台風10号が来ています。
日本は台風シーズンに入っていて、東京にもいつ台風が来てもおかしくありません。
去年来た台風19号のように、この矢口地域で一番怖いのは、多摩川の水が溢れてしまうことです。
では、もし多摩川が溢れたらどんなことになるのでしょうか。
今、考えられる最悪のことは、矢口小の1階の天井まで水が溜まってしまうと言われています。
ですから、少なくとも2階以上に避難しなくてはなりません。
ただし、人間が考える以上のことが起こるかもしれませんから、2階も危ないかもしれないと考える方が良いでしょう。
あなたが頑丈なコンクリートのマンションの3階以上に住んでいるのなら、自分の家にいた方が安全です。
一軒家の人は、自分の家ではない3階よりも上に避難する必要があるでしょう。
新型コロナ感染防止のため、矢口小に避難できる人数も、少なくなるかもしれません。
そこで今回の台風10号で、九州の方々が避難した場所で、私がなるほどと思ったことがあります。
ホテルに避難した人がたくさんいるそうです。
なるほどホテルなら頑丈に造ってあるし、上の方の階に泊まることができる。
なによりも、ベッドもあるし、お風呂もあるし、避難するには快適です。
少しお金を払ってでも、安全で快適なホテル避難も考えられるなと思いました。
家に帰ったら、家族で台風避難のことを話し合ってください。
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1年生「大きなかぶ」(9月4日)

今朝、校長室の扉をトントンとノックする音がしました。
扉を開けると、1年生の男の子、女の子の2人が立っていました。
見るからに緊張している様子です。
「ぼくは1年2組の〇〇です。」
「私は1年2組の〇〇です。」
「今日の9時50分から、国語のお勉強で練習している『大きなかぶ』の劇をやります。校長先生、体育館に来て、見てもらえますか。」
と、ご招待をしてくれました。
1年生にとっては、校長室ひとつ行くのも、大きなチャレンジです。
楽しみに観劇に行かせてもらいました。

学級を4グループに分けて、たくさん練習したようです。
1年生の教室前には、用務主事室がありますので、練習の声が聞こえます。
そんな1年生の姿を見て、用務主事が自発的に「大きなかぶ」の大道具を作ってくれたようです。
本当なら、保護者の皆様にもお声掛けして、練習の成果を観ていただきたいところでしたが、新型コロナ対応のため、それができないことが本当に残念です。
申し訳ありません。

今回、1年生の学習で素晴らしかったことの一つに、各グループで決めた「めあて」をしっかり意識して取り組んだことです。
「笑顔で演技します」「仲良く演技します」など、1年生なりのゴール意識をもっていることが、今後の様々な学習にも大きな力となります。
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成長(生長)する矢口小(9月1日)

9月に入りました。
今年度はあと7か月間です。
矢口小学校では、いろいろな成長(生長)の姿が見られます。

5年生は世話をしている矢口の田んぼに名前を付ける投票を行いました。
一番多く票が入った名前が「田田(でんでん)」ということです。
この名前は、まだ全校に浸透していませんので、5年生がどう宣伝するか、これも学習のひとつでしょう。
田んぼの写真を見ると稲の色が違いますが、これは稲の種類が違うことにもよります。
道路側はうるち米、校庭側はもち米を育てています。

学童保育側の庭に行ってみると、4年生が育てているツルレイシ(ゴーヤ)の実がキラキラ輝いていました。
暑い夏の間に、緑のカーテンをぐんぐん伸ばし、立派な実と生長しました。

水槽の写真は、今、校長室前のミニ水槽にいる金魚の子どもです。
これは、矢口水族園として鯉や金魚が泳いでいる大きな池で、メダカの稚魚が鯉たちに食べられないように救い出してきたものです。
てっきりメダカの稚魚だと思っておりましたら、どんどん大きく育って、金魚だったことが分かりました。
せっかく生まれた金魚の子どもなので、みんなが見やすいように、校長室前にお引越しさせました。
ものすごい食欲で、エサをあげたらあげただけ、完食してしまいます。
まるで「矢口魂」の中の「完食魂」を宿した金魚のようです。

植物やお魚に負けず、学校再開から約2か月間の学校生活を送っている1年生たちも、10月の運動会に向けて、かけっこの練習です。
広い校庭で、たくさん走って、体力を向上させています。
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ある1年生からの話(8月31日 放送朝会)

今日は、1年生のある4人から聞いたお話を、全校の皆さんにお伝えします。

まず1人目のお話です。
「ぼくは、矢口小学校がとても楽しいです。お勉強も休み時間も給食も、みんな楽しいです。ぼくの好きなジャングルジムもあるし、ダンゴムシもたくさんいます。先生もやさしいし、おもしろいです。」
学校を楽しんでくれることが一番良いですね。

2人目です。
「今、6年生のお兄さん、お姉さんが、1年生の教室に来て、私たちができないことを、たくさん手伝ってくれています。いつもやさしくしてくれます。私は6年生のお兄さん、お姉さんが来てくれることが、とてもうれしいです。」
6年生の皆さん。ありがとう。皆さんのおかげで、1年生も安心して学校生活を送れます。6年生だけでなく、2~5年生も1年生にやさしくしてあげてくださいね。

3人目です。
「矢口小の1年生になって、先生から、挨拶ははじめに『よろしくお願いします』と言ってから、次におじぎをすると教えてもらいました。ぼくは、3年生か4年生の人だと思うんだけど、いつもちゃんと立ち止まってから、『おはようございます』と言って、おじぎをしている人を見ました。ぼくは、すごくかっこいいなと思いました。」
矢口小は、たくさんの人が、このような挨拶をすることができますね。気持ちの良い挨拶ができる子は矢口小の誇りです。

最後の4人目です。これはお願い事ですね。
「私は、矢口小のお兄さん、お姉さんにお願いがあります。休み時間になると、1年生の教室の前の廊下を、校庭に向かって走っていく人がいます。私は体が小さいので、大きいお兄さんやお姉さんたちが廊下を走ると、すごく怖いです。」
これは1年生の廊下だけではありませんね。校舎の中は走ると危ないです。歩くようにしましょう。

今日は4人の1年生から聞いたお話をしました。以上で終わります。
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クラブ活動のスタートに向けて・・・6年生がんばる!(8月28日)

現在、学校では、今年度のクラブ活動のスタート準備を4,5,6年生が行っています。
この子供たちにとっての楽しみな活動も、新型コロナ対応のために制限をするしかありません。
三密を避けることを考えながら、希望調整を行っています。

本校のクラブ活動希望は、次の手順で行っています。

(1)6年生の中からクラブ発足の「発起人」が名乗りをあげる。
(2)発起人が活動内容の大筋を計画し、担当教員に相談をする。
(3)学校の条件を満たせばクラブ活動として募集をかけることができる。
(4)発足予定のクラブ募集用紙を理科室前廊下で掲示する。
(5)6年生→5年生→4年生の順番で希望票を貼っていく。
(6)人数と活動場所の調整をする。
(7)クラブ活動が9月14日(月曜)から始まる。

今日現在、(5)の希望票を貼っていく段階にあるのですが、発起人となった6年生は、どれだけの人が希望してくれるのか、とても気になるようで、休み時間になると掲示板を見に来ます。

今年度、学校行事の面で、大幅に削減しなくてはなりません。
小学校最後の6年生の1年間が、とうぶ移動教室もなく、矢口文化芸術劇場もなく、その他にも制限の多い学校生活を送らせてしまっています。
学校外の活動でも、目標としていた習い事の発表会やスポーツチームの大会が中止になって、とても悔しい思いをしていることと思います。
小学校生活6年間の積み重ねを成果として表す年であったのに、これではあまりにもかわいそうだ、何とかしてあげられないかと、私自身、夜に夢の中でも考えていることがあるくらいです。
せめてクラブ活動で、少しでも学校生活の楽しみが増えてくれれば。
また、6年生の活躍の場が保障されればと思います。
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5年2組の句会(8月27日)

5年2組が句会をするというので授業に参加しました。
今回は1度、俳句集を家庭に持ち帰り、親御さんにも選句してもらったようです。
授業では、その結果も伝えられました。
その上で、子供たちも3句ずつ選句していきました。
選んだ人の多かった句をいくつか紹介します。

・かみなりを花火とまちがううちの母
・みずうみにほたる飛び交う夏の夜
・せんぷうきあたる場所の争奪戦
・最後だよプールの思い出としまえん

女性の教員に多く選ばれたのが、
・雨上がり虹が出てから集合だ

大人にも子供にも平均的に選ばれたのが、
・ありし日の夏の思い出たからもの
・夏休みたったのこれだけガチぴえん

校長賞としては、
・あまがえるはねておどってぼくもとぶ
・耳すませ外にはセミの合唱団
・かみなりを花火とまちがううちの母
・最後だよプールの思い出としまえん

俳句学習の効果については、以前から何回か記事にしていますが、これを定期的に続けることで、子供たちの言語感覚(語彙力や言葉のセンス、言葉を選ぶ力など)が確実に高まります。
以前、私が副校長として勤務した小学校で「都言語能力向上拠点校」という研究指定を受け、その学校では今でも俳句指導を続けていますが、NHK全国俳句大会で俳句大賞を取ったことがあります。
その句が、
・ビアホールオレンジジュース5はいのむ(当時は小3男子の作品)
というものでした。
どうしてこの俳句が日本一になったのだろうと、教員は皆、不思議に思ったのですが、NHKホールで会場に紹介された瞬間、大きな笑いが起きました。
なるほど、多くの人の心を動かす俳句だったんだと学ばせてもらいました。
それから7年もたちましたが、私の記憶から全く消えない名句となっています。

ふとした瞬間に、誰でも気軽に創作できる俳句です。
ぜひ自学ノート(できれば俳句帳を作るとよい)でも取り組んでほしい学習です。
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衛生教育を徹底します(8月26日)

各家庭の皆様には、今回の感染防止について、多大なるご協力をいただいておりますこと、あらためて感謝申し上げます。
毎日、子供たちの欠席理由を見ておりますと、同居のご家族の体調不良であっても、あえてお子様を休ませてくださっていることが分かり、そのたびに心の中で「ご協力本当にありがとうございます」と言葉にしております。

2学期に入り、各担任から次のようなお願いをしてもらっています。
「雑巾を2種類持ってきてください。1枚は普通の掃除用、もう1枚は机や椅子を拭くものです。」
現在、多くの学校が、新型コロナウイルス感染症防止のための対応をしております。
当然、本校も細かい消毒作業をしております。
しかし、それだけでよいのか? 学校なのだから最も重視するのは対応策よりも「教育」なのではないのか? という思いが校長の私の中にあります。
今必要な健康教育に関しても、子供たちを受け身にしてはならない、当事者意識、主体者意識を高めることによって、自己防衛能力を育てなくてはならないことは明らかです。
そこで、この2学期から、児童自身も「自らの健康は自らの行動で守る」「自分が使ったものは、自分できれいにする」さらには「他者の安全ことまで思いが至る行動をする」という習慣付けをしていくこと、つまり、新型コロナウイルスへの「対応」だけでなく、「教育」を重視して指導していくことを教職員に指示しました。

(ねらい)
(1)児童に主体的な自己管理習慣を身に付け、自らの日常生活に役立つ衛生管理能力を育む。
(2)児童に次に使う人のことを考えさせることで、他者への思いやりの心や行動力を育む。

(取組)
(1)原則として、各教室の机・椅子等を午前1~2回、午後1~2回、家庭用洗剤を使って、全員で拭き掃除する。
(2)掃除の時間に当番の児童が、廊下や階段の手すりやその他の気になる場所を、家庭用洗剤を使って拭き掃除する。
(3)算数教室やその他の特別教室使用時には、次に使う人のために、使ったものは必ず家庭用洗剤を使って拭き掃除をする。

この活動の根拠としているのは、文部科学省から8月6日に出された「外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。学校における新型コロナウイルス感染症衛生管理マニュアルVer3」に次のように示されていることです。

「清掃活動の中にポイントを絞って消毒の効果を取り入れるようにしましょう。これらは、通常の清掃活動の一環として、新型コロナウイルス対策に効果がある家庭用洗剤等を用いて、発達段階に応じて児童生徒が行っても差し支えないと考えます。」
これによって、子供たちの衛生面の自己管理能力が高まれば、それぞれの家庭に戻っても家族を守る意識が生まれるでしょうし、外出先でも自分の身のまわりをきれいに衛生管理してくれるようになるでしょう。
地域を愛する意識の高い矢口小の子供たちですから、地域の方々の安全も考え出す子が現れても不思議ではありません。
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棒体操の伝統・その2(8月25日)

前回記事にした「棒体操の伝統」については、1996年(平成8年)に取り組み始めてから今年で24年目を迎えているということが分かったところまで書きました。 
その後、当時の矢部憲司校長先生と、6年担任の池田博先生に電話取材を行いました。

【矢部憲司校長先生の話】
当時6年生の担任だった池田博先生からの申し出で、棒体操を始めたのです。
組立体操よりも華やかであるし、6年の教員も全員が賛同している。
子供たちも全力で取り組める内容だということで指導を承認しました。
まさか、令和の現在まで続いているとは思わなかった。
今年は新型コロナ対応で、指導することが困難でしょうから、いろいろと大変ですね。

【池田博先生の話】
棒体操は確かに私が導入しました。
実は矢口小に来る前の学校でも指導していたのです。
とても評判がよい取組なので、学年の先生に提案したところ、当時の学担(大澤町子先生、鷲見二朗先生)も大いに賛同してくれました。
そういうやる気に満ちた担任だったのです。
その頃の矢口小学校は、新しいものをどんどん取り入れていく教育活動をしていました。
そのような新しいことに取り組んでいく中のひとつとして、棒体操もあったわけです。
棒体操の良いところは、組立体操と違って、子供たちの得意な運動を活かし、苦手なところは他の子供がカバーできるといった自分の技を選べることにありました。
ですから、5年生の頃の組立体操では苦手で取り組み切れなかった子も、6年生の棒体操では得意気に頑張れたわけです。
見た目も素晴らしい演技になるため、保護者の評判もとても良く、みんなの心に残るものになりました。
今でも棒体操が続けられているなんて知りませんでしたので、矢口小に導入した私としても感激です。

以上が棒体操のルーツです。
伝統を50年、100年と継承していくためには、何故に伝統であるのかという過去の歴史をしっかり受け継ぐことが必要です。
そして、その歴史の上に、今いる矢口小の子供たち、教職員、保護者の力で、新しい歴史を積み上げていくことができてこそ、「伝統が深まる、高まる、強まる、生きる」ということになっていくのでしょう。
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棒体操(運動会・高学年演技)の伝統・その1(8月24日)

今日から2学期が始まりました。
保護者の皆様、本校の教育活動について、引き続きご協力をよろしくお願いいたします。

昨年度の4月、高学年の担任から、
「矢口小の運動会では、5,6年生による『棒体操』という、太い竹の棒を使った組立体操が伝統になっているから、やらせてほしい。」
相談を受けました。
詳しく聞いてみると、何も使わない組立体操よりは安全性がありそうな感じを受けましたので承認しました。
確かに、他校にはない独特の組立体操で、一般的なものよりも一人一人の姿がよく見えるという利点もあり、よく考えられた演技だと感想をもちました。

今年度も高学年担任には、棒体操の伝統を6年生児童から5年生児童に引き継がせたいという強い思いがあります。
そこで私がこだわったことが、
「矢口の伝統を引き継ぐというけれども、そもそも棒体操の伝統とはいったい何なのか?」
ということです。
棒体操という組立体操の形(やり方)だけを引き継ぐというならば、子供同士で引き継がなくても、通常の運動会ができるようになった時に、もっと新しい伝統を創っていけばよいのです。

そこでこの夏休み、校長自ら「棒体操調査」を行いました。
矢口小の棒体操は、1996年(平成8年)の6年生から始まりました。
この前年までは、5,6年合同の組立体操を行っていました。
翌年の1997年(平成9年)からは、5,6年合同で棒体操を行うようになります。
当時は第25代・矢部憲司校長先生。担任は池田博先生、大澤町子先生、鷲見二朗先生の3名。1996年というのは、開校105年の年になります。
ここまでの情報から予想すると、きっと105周年を記念して、当時の6年生担任が何かできないかと考え、おそらくどこかの高校で取り組まれていた棒体操を導入したのではないかと思われます。
それ以来、今年で24年目を迎え、来年は開校130周年に合わせて、棒体操25周年を迎えるのです。
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矢口魂の伝統に迫る(8月19日)

【今回の文章は、校長から本校教職員全員に配布している「校長通信」の内容から抜粋したものです。高学年の子供たちが同じように調べ学習を追求してくれることを期待しています。】

本校の伝統を引き継ぐとは、どのようなことなにかを考えてみます。
それはなぜかというと、現在、本校の伝統といわれることの中には、形式ばかりが残っていて、その精神性を引き継いでいないことが多くあると感じるからです。

まず最大の形骸化したものが「矢口魂」です。
昨年度、私が赴任した際、校内を細かく見て回ると、いたるところに「矢口魂」という文字があります。
このような学校精神を表現する言葉があるのは、とてもよいことであるし、子供たちの指導もやりやすくなります。
魂ということで世間的に有名なのは、
「大和魂(儒教などが伝来する以前の日本古来から伝わる固有の文化的精神)」
「負けじ魂(打たれ強くけっして折れない心)」
「会津魂(理を求めず義に生きる)」
「ゲルマン魂(ドイツサッカーの特徴。点を取らせないための体を張った守備と試合終了のホイッスルがなるまで走り続ける姿)」
「開成魂(新しい時代を創り出す気骨ある自由闊達な人材の育成)」
等々、世の中には〇〇魂なるものは、いくらでもあります。

では、矢口魂とは何なのでしょうか?と、昨年度1年間、様々な関係者に質問し続けました。
しかし、「完食すること」「農園を大切にすること」「挨拶」「やぐだま」「う~ん、分かりません」と、大した回答は得られませんでした。
それでもこの学校には、ポロシャツまで作成されて、町会の運動会でも町会長の皆さんが「矢口魂シャツ」を着て、現れるわけです。
そういう場で質問しても、「たぶん高橋校長先生の頃から使われ始めたような気がする」程度の認識なのです。
しかし、それほど古くから使われていた言葉ではないことは分かりました。

周年記念誌や卒業文集を調べてみました。

【120周年記念誌 2011年(平成23年)】
「今は、完食やあいさつ、矢口魂という伝統を大切にしていますが、当時大切にしている学校の伝統がありましたか。」(児童・由井さん)
「数年前の文化フェスタで「矢口魂」という言葉が出てきて、負けないとか最後までがんばるという気持ちをとても大切にしています。そういう思いが昔からありましたか。」(八木校長)
「スローガンというのは、記憶ではなかったな。」(同窓会長・角田さん)
「自然にみんなで盛り上げようというのはあったけど、学校をあげてこうしようというのはなかったかな。」(商店街長・佐藤さん)
「玄関に飾ってある「矢口魂心丸」の舟のように、そういう言葉が生きるような土地柄ではありますよね。」(八木校長)
「教育熱心な土地であることは間違いないですね。昔は原町といったんですよ。」(モリコウ・森さん)
「120周年という歴史のある小学校で、私も子ども3人も矢口小学校の卒業生です。「矢口魂」の捉え方は人それぞれ違うと思いますが、基本は同じだと思うので、そういう思いを大切に進んでいってほしいですね。中学生になった時に、矢口小学校にいて本当に良かったと思えるような思い出をたくさん残して、大人になってもらいたいなと思います。君たちもまだ半年以上、小学校生活がありますので、頑張ってください。」(佐藤さん)
「私も矢口小学校卒業、妻も子どもも矢口小学校卒業なので、大変矢口小学校にはお世話になっています。また、「矢口魂」という君たちの魂をこれからも引き継いでいって、伝統ある学校なので、それを更に良くしていっていただきたいと思います。誇りをもって矢口卒業生と言えるような学校にしていってほしいです。1日の始まりはあいさつから始まるというほどあいさつは本当に大切なことなので、大人になっても続けていってほしいと思います。その心がけを忘れずにいってください。」(角田さん)

【2013年(平成25年)卒業文集 八木校長先生の文】
77名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。(中略)
矢口魂 の言葉を贈ります。
数年前の文化フェスタのスローガンに登場し、120周年を経て、現在の矢口小学校にはなくてはならないシンボルになりました。
私は「最後まであきらめない」というところが、心に響きます。
人が生きていくというのは平坦で楽なことではありません。
常に困難さと向き合い乗り越えていく月日の連続です。
また、いつも元気に明るく乗り越えられるとも限りません。
へたりそうになったり、悲しみで胸が一杯になった時に、この言葉を思い出してください。
きっと魔法の呪文ように、また心を奮い立たせてくれると思います。
そうです。矢口小で共に過ごした仲間の背中には、この言葉が刻まれているのです。
背中の矢口魂が皆さんをそっと後押しして勇気付けてくれます。
また130、140~周年と、この言葉を合言葉にして歩み、また再び、この地で集いましょう。
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原爆死没者の慰霊・平和記念の黙祷(8月6日8:15)

2020年8月6日、午前8時15分。
1945年8月15日に広島市に原爆が投下され、甚大なる被害者を出したその日から75年目の今日となりました。

朝、子供たちを早めに教室に入れて、副校長の放送に合わせて全員で黙とうを行いました。
例年ですと、夏休みの半ばに差し掛かり、子供たちは家で過ごしている時期です。
しかし今年は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、大田区は8月7日まで1学期となりました。
私の長い教員生活の中でも初めて、子供たちと一緒に広島原爆被害のこの日を迎えました。

私も、朝の正門あいさつをしている場所から近い1年生の教室で、子供たちと共に祈りの1分間を迎えました。
ご覧ください。この写真の1年生の姿を。神々しいばかりの子供の姿です。
そのあまりにも清らかな姿に、私は心を打たれ、目を潤ませてしまいました。
こういう気持ちのあるお子さんを育んでいらっしゃる、本校の保護者の皆さんも、
「私たち矢口の保護者の育てている子供たちは、トップレベルの素直さをもつ子供たちに育っている。」
と自信をもって、親類や知人に語ってくださいませ。
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親子で考える川柳・俳句・短歌コンクール入賞作品の紹介(8月4日)

臨時休校中に校長室企画として自主参加を呼びかけさせていただきました「親子で考える川柳・俳句・短歌コンクール」には、339作品が集まりました。
この審査を、学校支援地域本部コーディネーターの皆様、今年度のPTA役員の皆様、本校教職員による投票で行いました。
それぞれ個性豊かな作品ばかりで、表はかなり割れたのですが、その中でも多くの方々が選んでくださった作品を優秀作品賞として各学年1点ずつ全6点、さらに特別賞として1点、合計7点を終業式で表彰させていただきます。

優秀作品賞
(1年生)まえむきでみんなとたべるおべんとう
(2年生)さみだれてカエルよろこぶぼくへこむ
(3年生)ドラえもん何か出してよいいくすり
(4年生)はなれても笑顔あふれるオンライン
(5年生)始業式つかのまの外むねおどる
(6年生)母の日にわたした花はまだ笑顔

特別賞
(6年生)休校中 みんなを思い 空見れば 今日もつながる 矢口魂

多くの児童から、「校長先生、このコンクール、またやってほしいです。」という声があがっていますので、年度内にもう一度実施しようと思います。
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放送朝会の話「ハンバーガー屋さんの知恵」(8月3日)

今週で1学期は終わります。
本当ならば今頃、オリンピックの真っ最中だったはずなのですが、病気が流行ってしまいましたから、残念ながらオリンピックは1年後になりました。

さて、今日はハンバーガー屋さんの知恵というお話をします。
最近のニュースで見た人もいるでしょう。
品川区の大崎にあるMバーガーのお店で、今、小さなロボットが活躍しているそうです。
名前をオリヒメといって、身長は23センチメートル、体重が660グラム、本当に小さなロボットです。
このオリヒメロボットが、お客さんの注文を受けているのですが、そのしゃべり方が、ロボットらしくないなあと私は思いました。
するとやはり、ロボットがしゃべっているのではなく、なんと大阪にいる体が不自由で、外で働くことが難しい方が、インターネットでロボットとつながって、お客さんと話しているのです。
これはすごいことだと思いました。
大崎のお店のお客さんの相手を、大阪にいる人ができるのですから。
きっとハンバーガー屋さんは、「何のため」ということを、いろいろと考えたのでしょう。
自分の会社のためだけではなく、お客さんの安全のため、働いている店員さんの安全のため、そして社会に役立てるためにと考えたのだと思います。
これからの時代は、自分のことだけを考える利己主義りこしゅぎではダメなのです。
人のため、みんなのため、社会のためと考える利他主義りたしゅぎの考え方が大事です。
さあ、今週1週間、何か一つでもいいですから、自分のためではなく、友達のため、クラスのため、家族のため、または先生のために行動してみましょう。
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6年生の言語センスが面白い(7月31日)

たのしみは 最高学年 6年の 気持ちの高さに 感動するとき (校長 作)

今、6年生の教室外の掲示板には、国語で学習した「テーマ短歌」の作品が掲示されています。
一人一人の作品が個性豊かで読んでいて楽しいのです。
低学年では、なかなか出てこない言語センスで、読み手のことを意識し、五七五七七の31音の少ない文字数を工夫して、美しさを想像させたり、気持ちを表現してみたり。
人によっては、これならば絶対笑ってくれるだろうと考えたりして、楽しく短歌創作していることが分かります。

紹介用に各学級から2首ずつ選んでみました。

たのしみは ワタリとハナコ 四千頭身 第七世代が 出ているとき (6-1女子)
たのしみは 一人でじっくり プロ野球 おうえんがんばり 巨人勝つ時 (6-1男子)
たのしみは ベッドで一人 上をみて しずかなじかん ボーットする時 (6-2男子)
たのしみは 白紙とえんぴつ 取り出して 自分の理想を えがき出す時 (6-2女子)
たのしみは 朝まどのぞき 晴れた外 咲かりし花の 育ち見る時 (6-1女子)
たのしみは 列車に乗って 遠出して 自由気まま どこかゆくとき (6-1男子)
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