大井町線への9000系転属のあおりを受けて離脱して久しかった8091F。そのうちデハ8292・8491は敢え無く解体されてしまいましたが、残るクハ8091・8092及びデハ8192は確か昨年の夏の終わり頃からテクノシステムの中に取り込まれ、ちまちまとスローペースで改造が進むこと久し。3両ということは、クハ1両の電装を改造の最重要内容として伊豆急・長電・秩父のいずれかに行くのだろうか……と思いつつ、恩田を訪れるたびに注目してはいたのですが、その都度これら3両はシャッターの奥に隠されて見えず、悲しい空振りのまま帰宅したものでした (苦笑)。
しかし、既に発売された鉄道雑誌において、これら3両の行き先は秩父であることが正式に判明! さらに、リンク頂いている「Selamat Datang!」「弐自宅explorer」さんで既に触れられております通り、3両は正式に7500系と命名され、現在工場本屋側の出場検査線でのチェックを終えて屋外留置となっているとのこと。そこで「これは是非、8090系の記念すべき秩父譲渡第1弾が恩田にいるあいだに記録しておきたい!」と思いまして、昨日仕事に行くついでに20分少々恩田に寄り道し、東急&秩父ファンとしての「初物食い」を楽しんでみました。
天気予報が如何にも「恩田日和」な曇天(→長津田工場での撮り鉄に最適)であることにワクワクしながら (笑) こどもの国線に乗り、いよいよ県道の踏切を通過してカーブを切りますと……ををっいたいた!緑帯の8090!(*^O^*) 恩田で下車後は早速、限られた時間の中で必死にカメラを操りつつ (爆)、これから秩父の山河に映えるであろう8090系改め7500系の姿を眺め回したのでした……。
それにしても7500系、余りにも完成度が高い野武士的ダンディーさだと思うのは私だけでしょうか。今年、早いもので登場から30周年を迎える東急8090系は、当時小学生ゴコロに「コルゲートが少なく、車体が5000系 (←もちろん青ガエルの方です) のように膨らんでいる……。そして強烈な赤い帯……。こ、これって一体……何だか未来的過ぎないか?」という印象で、正直なところ8000・8500系と同じ系列であるとは思えず違和感すら感じたものですが (^^;)、やがて9000系以降の車両が続々と登場するようになりますと、フツーに8000系列の一員としてのシブい味わいを感じられるようになったものです (笑)。そんな中、赤帯や最近の大井町線グラデ帯は、いわば東急的な都会的センスを象徴しており、ギンギラギンでコルゲートゴツゴツ!な車体をマイルドに見せる効果を伴って来たように思われますので、帯の色をガラッと変えただけで突如この車体が本来持っている精悍な一面がグイッと前面に押し出されたような気がするんですなぁ……。しかも中間車・デハ7600は二丁菱パンタですし……(*^^*)。
もっとも、帯色をじっと眺めておりますと、正面グラデ帯のグリーンと側面のグリーンの明るさが異なることに気づきます。そういえば大井町線も、正面の赤と側面の赤は違う……。というわけで秩父としては、7500系の帯色を決めるにあたって、7000系の正面帯以上に「大井町線の兄弟路線」を意識したのかも知れません (んなこたぁないか ^^;)。
こんな感じで姿を現した7500系、ドアスイッチなどの設置も全て終了しているようで、広瀬川原では車体洗浄と下回りの塗装を施すだけですぐに試運転→営業運転入りとなるのでしょうか。これで秩父7000系列は3本3様のスタイルを持つことになり (ある意味でマニアック過ぎる……^^;) 非常に楽しみですね……。
なお、この他の恩田構内の目立つ変化としましては……7603Fが入場して無架線地帯=廃車候補車置き場に留置されている一方 (T_T)、伊賀向け1311+1011が屋内(テクノと工場本屋のどちらかは不明)に取り込まれて姿が見えない状態です。