地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第四ヤンゴン熱鉄記 (26) ピィ本線鈍行

2017-03-03 12:00:00 | ミャンマーの鉄道


 今月の訪緬に先立ち、例によって京急北品川駅にほど近いミャンマー大使館に出向いてビザをゲットして来たのですが (着地ビザのオンライン申請も一応軌道に乗っているようですが、大使館に出向きやすい場所に住んでいる以上、出発前に取得しているに越したことはありません)、ビザ代が手続き料込みで4,000円から5,200円に値上げしたのはトホホ……。ビザ代をさらに取って、観光客関連のインフラ整備を急ぐということなのでしょうか。
 まぁその代わりに、ここ1年ほどのホテル新規開業ラッシュの結果、いつも利用している宿のネット価格が大幅に安くなり、ビザ代値上げの分を余裕でペイしましたので良しとします (サービス料込みで100ドルから60ドル台へと劇的に下がりましたので、思わず笑ってしまいました。○パホテル並みの繁忙期割増の発想が過去数年間続いていたわけですな……)。



 そして、些か朝令暮改の感があるのが、必要書類の増加です。昨年は申請窓口でイキナリ「Eチケット控えも必要」と言われまして、その場に無い場合は受領時持参でもOKでしたが、今回は「パスポートの個人情報記載面のコピーも申請時に必ず御用意を」と言われ、今来た道を約7~800m往復してコンビニでコピーするハメになりました。まぁ至近距離だったので良いですが……。
 もっとも、事前にいくつかのビザ情報サイトにアクセスせず、「去年と同じものを持って行けば良かろう」と早合点していた私が悪かったのは否めません。今回の申請後にいくつかのサイトを見てみたところ、パスポート顔写真面のコピー要持参という文言が確かに載っていますね……。
 いっぽう、和文しか記されていない航空券予約確認書を持ってきた別の個人旅行者が「英文記載もあるEチケットを持って来るように」と追い返され、肩を落として「マジかよ……」とつぶやいていました。
 いつもお世話になっております斎藤さんがRM誌やRP誌の先月発売号に執筆された記事を読んで、「日本中古DC天国になったヤンゴンに行きたい」思った方も多々おられることでしょう。とはいえミャンマー旅行をめぐる状況は、ビザ申請も含めて常に変動していますので、くれぐれも直前の情報に気をつけて下さいませ。 

 というわけで、今月の第五回遠征を控え、昨年撮影分の蔵出しを急ぎます (汗)。今回の画像は、英領ビルマ時代に最初に開通したピィ本線をチンタラと南下してヤンゴン市街の西・チミダイン (=ラングーン最初の拠点駅) に至る混合鈍行客レです。この列車は午後3時前の絶妙なド順光の下、線路市場のダニンゴン駅に到着し、20分近い停車時間を使って貨車から農作物を下ろしますので、初訪問時から何度もこの列車を狙い、古き良き東南アジア情緒溢れる荷役シーンを激写したのを思い出します。しかし、線路と線路の間に柵が出来てフォトジェニックさが大幅に下がって以来、荷役シーンを撮っても絵にならなくなってしまったのは残念ですね……。
 それにしても、アッパークラスや郵便車を連結し、まさに伝統的な基幹列車という編成陣容でありながら、実際にはチンタラ過ぎてバスに客を奪われ、車内がスッカスカ気味なこの列車……何時まで現状を保つのか気になるところです。ヤンゴンに近づくほど大渋滞に巻かれやすくなった昨今、スピードアップのうえ終点をヤンゴン中央駅に改めれば、もっと客は増えると思うのですが。