地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

大阪圏103系の落日 (6) ウグイス非ユニット窓

2017-03-10 23:30:00 | 国鉄型車両


 国鉄崩壊からあと約20日で30年の節目となり、最近は鉄道雑誌や経済誌中心に回顧記事も増えて来ました。そんな中、約30年前の時点でも十分ボロく見えた (?) 103系の非ユニット窓車が、未だにこうしてどっこい現役であるのは、国鉄型車両の質実剛健さの表れか、それとも発足後のJRWが長らく置かれてきた財務上の問題の結果というべきでしょうか。
 ともあれ、奈良所属の103系のうち、3本しかない6連の貴重さもさることながら、一部の4連の非ユニット窓クハは極めて貴重度が高いと言えましょう (日根野にはどれくらい残っているのでしたっけ?)。そして今や、非ユニット窓103系の中でも戸袋窓が封鎖されず最も原形に近かった (?) と思われるジャカルタの正宗クモハ103が、既にチカウムの塚となってしまった以上、奈良のボロクハには是非、戸袋窓を埋められてしまっているにせよ、
少しでも長きにわたり活躍して欲しいものです。



 しかし、今や一大国際観光地の最寄り駅となってしまった奈良線の稲荷駅に、この手のボロクハが滑り込んでくるという光景は、どう考えても世間一般的なフォーリナーズから見て奇怪であることに変わりはないでしょう。そこでひょっとすると、奈良線4連はいずれ、「お・も・て・な・し」の名において225系5100番台の集中投入がなされることで、ある日突然消えて行く可能性もあるのではないか、と思わなくもありません。
 否その前に、稲荷駅にみやこ路快速を止めてやれよ……と。誤乗は多いはずですし、稲荷~奈良間をスピーディーに移動したいと思う観光客も多いはず。そして何よりも、ホームドアがなく狭い日本の近郊電車ホームに慣れていない外国人が、あのカーブを描いた狭いホームに溢れている脇を、結構なスピードで快速が通過して行くのは、端から見て心配でどうしようもないものがあります。取りあえず今般のダイヤ改正でも快速の稲荷停車は見送りになってしまったようですが……。