地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

長野電鉄1000系「ゆけむり」も運休中・・

2010-01-23 00:06:00 | 地方民鉄 (甲信)


 今般の小田急7000・10000形運休は、その余波が譲渡先の長電にも及んでいるという点でも異例の事態と言えましょう。もともと長電に譲渡された10000形改め1000系「ゆけむり」は、先週から来月下旬までの長期間にわたる定期検査のため、日中の1編成が2000形による代走となる旨が公式HPで告知されていましたが、このたび恐らく小田急での事態を受けて、長電公式HPでの記述も「臨時検査のため当面全車両の運転を休止」と書き換えられているという……(-_-)。



 もっとも、それは同時に2000形×2編成の日中フル運転、あるいは2000形の入庫整備に伴う3500系の代走「鯨特急」出現可能性の急増を意味するわけで、ヒマさえあれば何度でも雪の長野に通いたい……という気分になりますが、やはりこれからの長電の発展は看板車両である「ゆけむり」あってのもの。何とか無傷であることが判明し、再び元気に北信の美しい風景の中を駆け抜けて欲しいものです。
 それにしても……B特急を含めた車両のやりくりを一体どうするのかを考えますと、特に朝~午前は3500系2連では輸送力が足りないような気もします。そこで、信州中野にて臨時に乗り換え扱いとし、長野~信州中野間は8500系による代走特急出現!……なんてことはやっぱりないか (^^;)。

小田急20000形RSE・代走で江ノ島線入線

2010-01-21 18:15:00 | 大手民鉄 (小田急)


 どれだけデザイナーの個性が突出した最新鋭車両が増えようとも、昭和の小田急に親しんだ世代にとっての小田急ロマンスカーとは、小田急車両陣が総力を結集して描き出した、流麗さと機能美を備えた展望席つき連接車のことを意味しているのだ……と心の底では思っております。まぁ、実際に最も座り心地や落ち着き感に優れ、乗っておトク度を感じるのは、世間的な人気が極めて低く (?)、マ○クロエ○スすら模型化しようとしない30000形だったりするのですが……(^^;
 しかし、長年にわたる小田急ロマンスカーの象徴であった7000・10000形が、突然何の前触れもなく一斉に運用から離脱することになるとは、誰が想像したことでしょうか……。既に小田急公式HPや新聞各紙でも触れられております通り、このたび7000形の連接台車の一部にかなり致命的な裂傷が見つかり、そのまま精密検査や処置をせずに運行を続けると事故につながる危険性があることから、当面他の車種による代走となっております。7000形は今年で登場30年を迎えてかなり古さが目立つことは否めず、10000形もバリアフリー対策で2本が廃車になっているだけに、果たして今後どうなるのか非常に気になるところではあります。補修費用が、先行き長くない車両を走らせ続けることによる営業効果を上回るとすれば、全車廃車となる可能性もゼロだとは言い切れませんので……。



 ともあれ、一気に多数の編成が離脱したことで、ここに来てロマンスカーの運用は逼迫しているようで、通常は見られない光景が突発的に現れています。その中でも、とくに江ノ島線沿線民の一人 (汗) として喫驚したのは、夜10時過ぎに新宿を出るホームウェイ91号に20000形 (RSE) が入ったという真夜中の珍事……。
 東急8091F改め秩父7501Fが長津田から旅立った20日、何とか入換シーンを撮って怪社に向かったあとは夜遅くまでハードな会議が続くことが前もって確定していたため、「たまには帰りに疲れを癒すプチ贅沢でもするかぁ~」と思いまして、予めHW91号の特急券を確保しておこうと中央林間駅の券売機タッチパネルをいじったところ……ぬををっ!何じゃこりゃ! LまたはHiが定番なはずのHW91号の空席表示にグリーン車マークが現れたではありませんか……(@o@)。しかも、情報が事前にロマンスカー党のあいだで流れたためか、昼前の時点でグリーン車もといスーパーシートの方から先に△印(残席僅少)が表示されているという……(滝汗)。
 そこで瞬間的に「今日は秩父甲種を撮るためにデジ一眼を持っている以上、これは乗らずに大和で撮るしかない!」と思いまして、仕事の終了後はフツーに急行に乗って大和へ。夜遅くの大和駅ホームなどという場所は、通常でしたら酔っぱらった江ノ島線沿線貧民(私もその一人 ^^;) がウロウロしている場末的空間であるはずですが……ぬはっ、上りホームの藤沢方が三脚持参の鉄○タで埋まっている……(@_@;;)。こんな状況の中で後発組としてアングル選びに苦労するだけでなく、見知らぬ他人の○タトークが自ずと耳に入ってくるということでは、ただでさえ仕事でぐったり疲れているのに余計疲れがたまるなぁ……と思い、三脚陣取り合戦に影響を与えない位置からの「忍法・ズーム流しの術」を採ることにしました。直前の2~3本で練習をしたのち(3000形ばかりの世界となってしまい、つまらん……)、いよいよ闇夜の奥でヘッドライトが光り、定刻通りに20000形登場!!
 うおおぉぉぉ……全く華やかさとは無縁な大和駅に、2階建てのグリーン車が2両も到着するという違和感あり過ぎな光景……(爆)。たしか昨年夏に唐木田→江ノ島臨として入線した実績があったと記憶しておりますが(→撮ってない ^^;)、その意外性が趣味的にみてハードコア、といったところでしょうか (^^;)。

東急8091F改め秩父7501F、東急との別れ・・

2010-01-20 23:35:00 | 貨物列車 (甲種輸送)


 既に鉄道雑誌などで予定が詳しく触れられてきた通り、このたび東急8091F改め秩父7501Fが長津田から熊谷貨物ターミナルへと甲種輸送が行われ、かつて登場時に東急ファンを大いに驚かせた (?) 8090系の第一陣が静かに東急を去って行きました……。そこで、先週何度も恩田に通ってその動静に注目してきた私も、とりあえず時間の許す限りその模様を記録に収めたいと思いまして、用務先から怪社に向かう途中で遠回りして長津田への寄り道を敢行 (爆)。東急とJRの間に渡された三途の川、もとい連絡線を通過する3両の姿を激写しつつ、「東急時代の30年間、どうもお疲れ様……。これからの秩父での活躍を最高に期待してるぞぉ!」と念じたのでした。



 それにしても、昨日の撮影は内心ヒヤヒヤものでした……。怪社でのどうしても外せない所用のため、長津田発13:15のミクリ行急行に乗る必要があり、それまでにDE10到着→授受線からの引き出しを済ませてもらいたいものだ……と思っていたのですが、八王子からなかなかDE10が来ない……(@o@;)。確か以前は12:18頃に長津田到着だったはずだと記憶していたのですが、ダイヤ改正でスジ自体が変わってしまったようで……。DE10の到着に先立ちJR側の駅舎からゾロゾロやって来る駅長氏及びJRF入換担当者氏の姿を「今か今か……」と待つことしばし。12:50過ぎにようやくDE10が到着したものの、さらなる授受線入りはポイントが変わらないためにじらされ、「ヤバい……」と心臓バクバク (滝汗)。ようやく7501Fと連結され、JR側に引き出されたのは、まさにギリギリセーフの13:10でありまして、撮影終了後は緊張の糸が切れ、ダッシュで乗り込んだ急行の車内で思わずヘナヘナしてしまったのでした(^^;)。
 まぁ、終わり良ければ全て良し、でしょうか(笑)。撮影地にてお会いしたKuching Kanpung様、どうもお疲れ様でした! ごゆっくりお話し出来ず恐縮ですが、近いうちに宜しくお願い申し上げます m(_ _)m


 恩田からエスコートしてきたデヤ2連が、恐らく架線検測のためか(デヤ7290の中央林間方パンタが上がっておりました)姿を現し、中央林間へ向かう途上で並びました。それはまるで、残るデヤが旅立つ8091F改め7501Fを最後まで見送るかのようでした・・・。

銚子電鉄デハ702、さよなら運転へ・・・

2010-01-19 08:49:00 | 地方民鉄 (銚子)


 そういえば昨年末に撮影した銚子電鉄の画像がまだまだ滞っていました (^^;
 京王2010系改め伊予鉄800系の入線により、恐らく春までに全廃となることが予想されていた3両の半鋼製釣掛式電車ですが、その廃車第1陣として、ワンマン非対応のデハ702が近日さよなら運転を行うようです。せっかくラムネ色の旧塗装を塗ったというのに、実際の用途は多客時及び貸切時の増結用ということで、果たしてどのくらい稼働したのかを思うとつくづく「勿体ない」のひとことですが、まぁ致し方ないところでしょう。銚子の潮風は老体にとって余りにも酷で、塗ってからまだ余り時間が経っていないように見える塗装が次々に剥げておりますし……。



 そんなデハ702、個人的には結局一度も稼働しているシーンを撮れていなかったりします (涙)。連結しそうなことが分かっているときに限って(いや、それどころか最近は常に)仕事が繁忙状態ですので、何のかの言って銚子を訪れるのも人影少ない平日に限られるという……。まぁ、もともと貴重な休みを使って観光客や「鉄」で混雑しまくりなところを訪れても嬉しくない……と申しますか、逆に大損した気分になりますので(私にとって究極の「当たり」は、他に同業者がほとんどいない静かな環境の中で、思いもかけず珍車の走行orスタンバイシーンをひっそりと味わい尽くすことであります ^^;)、さよなら運転に際して予想される阿鼻叫喚のカオスからは距離を置いて、曇り日の仲ノ町で眠れるデハ702と静かに戯れた年末のひとときを改めてこうして偲んでみたいと思うわけです、はい (^^;)。まぁ、実は今週末も仕事が入ったので行けなくなっただけなのですが (爆)。
 とりあえず出来れば最後に撮っておきたいのは、カオス必至なさよなら運転よりも、曇天の外川留置シーン(単独・ユ101との連結いずれも可)ではあるのですが、まさかさよなら運転終了後そう時間をおかずに笠上黒生の風葬場に持って行くなどということはあるまいな……と (汗)。
 ※2枚目の画像は、入場券を購入して撮影許可を得たのち、訪問者立ち入り可能区域ギリギリで撮影しております。

東急恩田通信・田都8627Fと伊賀の入換編

2010-01-17 00:41:00 | 事業用車両


 ここしばらく揺れに揺れてきたJAL再建問題は、周知の通り近日中の会社更生法適用申請、すなわち倒産によって一つの大きな節目を迎えるわけですが、飛行機・航空業界に疎い私もとりあえずJALを心の底では応援しておりますので (まぁ正直、ちゃんと飛べばどんな航空会社でも良いのですが、以前ANAの国際線に乗った際、自分とその隣のおじさんのみ何故か機内食を超!後回しにされるという最高に不愉快な待遇を受けて以来、自分で金を払って日本の飛行機に乗るときはJAL派)、現場で地道に働く関係者の皆様の努力に期待したいものです……。 
 まぁ、JAL倒産が単にJALだけの問題であるならば、飛行機ヲタ度ゼロな私の所感としては以上でおしまい!ですが (いや、様々な負の経済効果が自分の商売にも及んで来る可能性を心配するべきなのでしょうが、とりあえず省略 ^^;)、今回の問題は鉄道および鉄道趣味にも大きく影響しそうな点が実に厄介なところです。
 まず、趣味活動に直結した問題といえば、時間がない中でジャカルタ撮り鉄を敢行する際に大いに利用価値があるジャカルタ線が果たして今後も残るのかどうか……という心配がよぎります。日本とインドネシアの極めて重要な政治・経済関係を思えば、1日1便のジャカルタ線はまさに「The 国策路線」なのですが、如何せんジャカルタおよびジャワ島はバリ島とは比べて観光地としての訴求力が弱いように思われ (史跡の宝庫である中部ジャワや諸々の火山群へは時間を要します)、乗客もビジネス客とその家族がほとんどでガラガラ……。運賃も一番安いのがJAL悟空……(-_-;)。
 


 しかし、それ以上に深刻なのが、大株主である東急の経営への影響。JALに統合される前の東亜国内航空 (懐かしい名前……) 改め日本エアシステムは東急の子会社であり、統合後も東急はJAL株を大量に保有し続けてきたことは有名な話でしょう。もっとも、保有比率は次第に下がっていたようですが、それでも昨年末の時点で約3%ということで、決して無視できない重みがあったことになります。しかし、ついに示された100%減資方針と、そのあおりを受けた株価ストップ安に伴い、東急は手持ちの株が完全な紙屑 (実際には電子化に伴いデータ上の処理) になる直前に全ての売却に踏み切り、特別損失として90億円を計上したとか……。
 90億円といえば、5000系列の1両の値段が約1億円と仮定して(実際にはお幾らなのでしょうか? ^^;)、10連9本を製造出来る金額……。2~3年前にブチ上げられた「今後2~3年で田都8500系の大部分を5000系化」という方針は、一昨年秋以来の不動産事業大打撃に伴い完全に棚上げされ、廃車予定であった非軽量鋼体車が続々と検査を受けているわけですが、いっぽう周囲のJR・私鉄 (とくに、大東急から戦後再独立した京急・相鉄・小田急・京王) では「走るんです」化やVVVF100%化への猛烈なうねりが続いているのも事実。そこで、東急としては恐らく、いつまでも8500系を使い続けることで「一般客の見た目」から見て田園都市線が「ボロい」という印象になってしまうのを避けるためにも、5000系の増備を再開したいところなのでしょう。いっぽう、これから副都心線直通を控え、東横線の車両にもテコ入れが必要なはず (10連の特急・急行には、果たして5050系への増結で対応するのか、それとも10連新型車投入→5050系の8連各停化→9000系の大井町線転属→8090系廃車で対応するのか・・・)。鉄道部門とは関係ない部門での大幅な欠損さえなければ、これらの変動も躊躇なく進むことでしょうが、何はともあれここ1年数ヶ月の間に起こった事態に、東急は頭を抱えていることでしょう……。
 まぁ8000系列ファンとしましては、これで8500系が命拾いし、さらにしばらくお気楽な撮影や田都急行としての激走を楽しめそうだ……という期待があるのですが (本数が減ってしまうと大変なことになるのは東横線で痛いほど味わっておりますので、そうなる前に記録をきっちりとやっておきたいという思いが募ります)、いっぽうで地方私鉄やジャカルタなどの車両事情にも大きな影響が生じるわけで、う~む複雑な気分ですね。一昨日の8091F回送のあと、恩田で久しぶりに複雑な入れ換えに遭遇し、出場間近の8627F (中央林間寄り5両) と伊賀向け1310+1011が出場線に押し込まれるところを眺めたのですが、シャッターを切りまくりながら、ますます先が見えない東急車両事情や地方私鉄への譲渡事情が脳裏をよぎったのでした……(^^;