中山道も近江路に入りますと、さすが近代日本の商業振興にも大いに与った近江商人の本場だけあって、柏原・醒ヶ井・番場……と非常に見事な建築の宿場が現れます。このうち番場は、線路が里山を一つ越した米原に敷かれてしまったため、往時の賑わいも見る影もありませんが、柏原と醒ヶ井はそれぞれゆっくりすれば2〜3時間は軽くつぶれるほど素晴らしい街並みです☆
伊吹山を背にしながら、そんな近江路北東端に別れを告げ、ひとしきり名神高速の脇を登って行きますと摺針峠に達し、目の前には新幹線からも良く見えるフジテック (株) のエレベータ試験塔と琵琶湖の遠望キターッ! そして僅かに森の中を下りますと、中山道は突如ガチャコン近江鉄道の脇に出て、少しの歩きで鳥居本宿に到着します。
鳥居本は、この駅を探訪されたついでに、電車が来るまでの暇つぶしでブラブラしたことがある方でしたらご存知の通り、非常に見事な街並み……。古典的で素晴らしいのは駅舎だけではないのです! もっとも、街道歩き専門の方が、その逆でガチャコン鳥居本駅を訪ねることは余りないようです。しかし私は鉄ヲタのはしくれを兼ねていますので、鳥居本、否ガチャコン沿線に着いたら先を急がずに、是非撮り鉄もしようと思いまして、ド順光のもと米原行きを後追い撮影しようとしたところ……あらら、やって来たのは健康診断宣伝ラッピングの810編成でした……。
しかもこの編成、その後多賀大社に寄り道したついでに多賀線撮り鉄も楽しもうと思ったところ……日中は高宮〜多賀間を機織りする運用に入ってしまいました (-_-;)。う〜む、ついてない……ですけど、ピンクをベースにデザインの統一感はあり、キャラもそこそこカワイイからまぁいいや (^^;)。
220形が定期運用から離脱したのちの近江鉄道といえば、あかね号700形、濃紺の900形 (西武新101系)、そして復活赤電など、個人的超お楽しみ編成は複数あるのですが、この先果たしてウマく撮れるのか……。そんなモヤモヤ感を抱きつつ、この先中山道は高宮〜五箇荘間で近江鉄道と平行することになります (と申しますか、この区間は中山道の宿場を結ぶルートとして敷設され、後で新幹線も並走することになったという次第)。