猪瀬知事の政治のアマチュア姿勢から展開した、東京都知事選挙である。僅か3年ほどで、3回も知事選挙をする何とも不甲斐ない自治体である。その候補者がほぼ出揃ったようである。
今のところ、元日本弁護士連合会長の宇都宮健児、元厚生労働大臣の桝添要一、元航空幕僚長の田母神俊雄、なんといっても驚いたのが元内閣総理大臣の細川護熙、が主だったところである。
どれもこれも、『元』を付けなければならない、現職を退いていた人ばかりである。使い古しをまだ使えそうだからとリサイクルする、”フリーマーケット”のようである。
後出しじゃんけんが定着した感があり、名の通った人物を探した結果と思われる。相変わらず迷走して、桝添の支援に動こうとしていた民主党が、細川を支援することになった。全く理念もない動きと言える。
前回次点だったとはいえ、猪瀬に4倍もの差を付けられた宇都宮氏は、良く理解できない内輪もめを抱えているようであり、前回の得票は下回ることになるだろう。共産党と社民党が支援している。
石原慎太郎が支援する、右翼の田母神は格好の舞台を見つけて持論を展開したいのであろう。
自民党が離党した桝添を支援することになったには、同じく離党経験のある石破の判断であろう。独自の候補を立てることができなかった。
細川は思ってもみなかったが、脱原発で小泉純一郎が支援すれば、俄かに色めいてきたと言える。
いずれにしても、全く新鮮味のない”おじさん”あるいは”爺さん”候補ばかりである。
オリンピックも決まって、脱原発だって争点になるとは思えない。安倍政権の中間選挙と位置付ける評論もあるが、とてもじゃないがそんなレベルの選挙とは思えない、フリーマーケット選挙である。