覆われた黒い欲望が
厚いベールを通してやがて露わになる
騙すことを平然と正当化する愚かな集団
巨大な力で卵ケースを握り潰すように
私たちの未来を奪う
不理性のあからさまな横暴に
辻褄を合わせようとする
結末から流れる時間
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無為に放たれた言葉が
あてどなく中空を彷徨い
私たちの身の回り落ちて積もる
不条理は堆積し
やがて腐臭を放ち
拙い言い訳が虚しく漂う
結末から流れる時間
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遠い時間が
虚ろな口をあけ
無目的な巨大な構造物に人影はなく
徒に時を重ねる
乾いた論理が意味なく
時を重ね風化する
虚構を並べ
手柄を競う為政者たちの
既定の事実に向かう
結末から流れる時間
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釧路の詩誌「カバリア」179号に寄せた拙文です。