そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

イスラエルを火種にしたトランプ外交に展望はない

2017-02-13 | トランプ
トランプ米大統領が在イスラエル米大使館をエルサレムに移転する方針を示してるが、パレスチナや中東諸国が大きな懸念を深めている。国際社会はイスラムなどの聖地エルサレムを「首都」とするイスラエルの主張を認めず、世界各国は大使館をテルアビブに置いている。
もしトランプ氏が計画を実現すれば「イスラエルとパレスチナの和平プロセスに終止符を打つことになる」と、アッバス・パレスチナ自治政府議長は告を発している。
トランプは大統領選挙戦中、「エルサレムをイスラエルの真なる唯一の首都と認め、大使館をエルサレムに移転する」と繰り返し発言していた。これまでトランプは大統領選の公約を、クリントンを収監するといった以外はほとんど実行している。トランプには世界情勢などは全く関係ないのである。聖地エルサレムがどれほど、歴史的にも宗教的にもセンシティブな存在であるか全く理解していない。
日本のジャーナリストがISに拘束されている最中にも拘らず、イスラエルに資金援助すると公言して捕虜が殺害されてしまったが、無神経な安倍晋三の感覚と符合する。
これまでのアメリカの政権はエルサレムの最終的な地位は、未決着との立場を取ってきていた。米議会は1995年、在イスラエル大使館のエルサレム移転を求める法案を可決したが、クリントン以降の歴代大統領は、安全保障および外交上の懸念を理由に、大統領の権限で移転を見送ってきた経過がある。
パレスチナのアッバス議長はトランプに書簡を送り、移転計画を実施しないよう求めていた。
イスラエルと最も良好な関係にあるとされるヨルダンの外相も、大使館の移転は「越えてはならない一線」と警告、「イスラム教国やアラブ諸国の路上を炎上させるだろう」として中東の大きな火種になりかねないと訴えている。
外交経験の全くないトランプは、中東に大きな火種をわざわざ置いたことになるが、そのことに見気が付いていないようである。プーチンと上手くやれば、、中東問題は解決するとでも思っているのか、アメリカ国内のユダヤ票が欲しいための発言だったと思われるが、トランプにはそうしたことへの修正能力が極めて低い。世界の超大国が結果責任すら予測することなく、ツイッターのように政策をポンポン出すようではお先が知れている。
安倍晋三に、難民受け入れ拒否は国内問題と容認してもらったが、これは明らかな国際問題である。世界中が非難する中、ごろにゃん外交してくれた安倍をトランプはお気に入りのようである。
日本のメディアはすべて岩田明子(NHKの安倍のスポークスマンの)化して、安倍外交礼さんのオンパレードである。外交音痴政治音痴のトランプのばら撒いた火種はまだ拡がってはいないが、ある時ほぼ同時に手が付けられなくなるほどの大火災になるであろう。その時安倍政権も火種を頂くことになる。


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