そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

中国の介在なくしてイスラエル・パレスチナ戦争は先が見えない

2023-11-11 | 中東

このところ世界各国で活発な外交を展開している中国である。先ごろは、長年のライバル中東の二大大国、イランとサウジアラビアの国交回復に一役かっている。一帯一路戦略の延長上にあるかに見えもするが、西側諸国がこぞって無視できるような存在でもない。
今回のヒズボラのイスラエル攻撃で、イスラエルとサウジアラビアが国交回復しそうであったが、それを断念させる結果になっている。サウジアラビアの判断はイランの存在が大きい。親米であったサウジアラビアが今では、中国に寄り添うしイランの意向を汲んでイスラエルと距離を置いた。明日(12日)イランのライシ大統領が、サウジのジェッダで開かれるイスラム諸国機構(OIC)主催のガザ問題サミットに出席する。これまでなかった動きである。ハマスに強大な影響力のあるイランと、アラブ諸国で最もイスラエルに近いサウジアラビアが停戦案を出せば、一挙に停戦が現実化する可能性がある。
イスラエルの建国で国を追われたパレスチナ人は、ヨルダンやイラク、シリア、レバノン、エジプトに逃げ込んだ。現在も多くのパレスチナ人が周辺国家にいる。
ネタニアフの思い違いは、仮にハマスの戦闘員を全員殺害しても、生き残った南部の人達の中から新たなハマス生まれる。ハマスの戦闘員は個人の中に宿っているのではないからである。因みに、ガザ住人の平均年齢は20歳に届いていない。イスラエルは先進国の社会構造であるが、少子高齢化が徐々に進んでいる。世界中から”ユダヤ系”の国民を自国に招いたりして、少子高齢化対策に大わらわである。
ガザではこの一月で、子どもが4,300人死亡している。この数字は昨年難民で死亡した子供の数を越えている。いかにパレスチナに若い人が多いことかである。
イスラエルはこの戦争が勝てないことが分かっているのだろう、エジプト領のシナイ半島不毛の砂漠後にガザ市民を移設を検討していることが明らかになった。エジプトが200万もの難民を受け入れるわけがない。あるいは核兵器の使用さえ選択肢であると言い始めている。ガザの地を無人化し様というのである。狂気の沙汰である。
政権首脳はこの計画を否定しているが、核の保有を否定はしていない。ヒトラーのホロコーストを受けて世界の同情をかった民族とはとても思えない。
イスラエル・パレスチナ戦争はイスラエルの建国まで遡行してイギリスとフランス、それにアメリカが責任を強く受け止めなければならないが、ガザに同情する仕草で、イスラエルを支援するばかりである。
西側陣営は、習近平のウクライナ戦争の停戦の呼びかけた12項目にも拘らず、旧冷戦構造のまま否定する。その結果、中国をロシアの側に押し付けてしまうことになった。
今回もハマスとイスラエルの仲介に最も中国が最も適切な位置にいるが、ドバイやエチオピアあるいはインドと言った声もあるが、中国を望む声は少ない。中国の存在を見誤ってはならない。
コメント (1)
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