そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

日本へのアメリカの核の傘は日本を引き留める虚構でしかない

2023-11-16 | 

2017年7月7日、国連は「核兵器の禁止に関する条約」を採択した。世界唯一の被爆国でありながら、反対・不参加を表明し退席した日本の席には、「wish you were here」と、主語がなく書かれた折り鶴が置かれていた。(下図)広島長崎の、ヒバキシャが主体になって進めた条約である。未だに日本はこの条約に批准していない。この条約は、『核兵器その他の核爆発装置を開発し,実験し,生産し,製造し,その他の方法によっ て取得し,占有し,又は貯蔵すること。』と規定している。 
日本はアメリカの「核の傘」の元にあるため、核保有国に寄り添っていれば、核攻撃など武力攻撃を受けることがないという、核抑止論によって日本は軍事力を持たなくて良い、したがって核兵器には反対できないという論理である。
被爆国日本にとって核兵器の存在は抑止以前の問題である。核兵器が使用されると圧倒的に非戦闘員を無差別に殺害する。建造物を破壊し生きながらえた被爆者の遺伝子にまで入り込む。核兵器の、この非人道性を認めない日本政府である。
日本に核の非人道性の容認を阻害させるほどの甘い汁が核の傘にあるに違いない。馬鹿々々しい話であるが、核の傘つまり抑止論は敵国も同様であり、両国は軍事力拡大競争の環に陥り抜け出せない。繰り返される戦禍の論理を抱えてて、愚かな戦争論理からいまだ抜け出ない為政者たちの言訳である。
例えば某国が日本を核攻撃したなら、アメリカは報復の核攻撃など日本のためにするわけがない。アメリカが攻撃されるからである。核の傘は幻影でしかない。

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