そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

テヘラン会談から80年、日本の外交音痴は何も変わっていない

2023-11-30 | アメリカ

テヘラン会談は、第二次世界大戦における連合国の首脳会談で、1943年11月28日から12月1日にかけて、英ソによる占領下にあったパフラヴィー朝イランの首都テヘランで開かれた。今日(12月1日)はこの会談最終日から80年目になる。
上図左から、ソ連の最高指導者ヨシフ・スターリン、アメリカ合衆国大統領フランクリン・ルーズベルト、イギリス首相ウィンストン・チャーチルであるが、世界の三巨頭が一堂に会した初めての会談である。
主にヨーロッパ戦線でのそれぞれの国の支援体系の確認であった。このテヘラン会談は各国間の連携など決めた内容(書面のものはない)よりも、戦後処理に大きな意味を持つことになった。
スターリンはこの会議で、不可侵条約を締結していた日本に参戦していることを米英両国に確約している。この条約はソ連にとって、宿敵ドイツと戦うための単なる道具に過ぎなかったのである。しかし日本の上層部は、ヨーロッパの複数の大使館員からのソ連参戦の通告を握り潰し、最後の最後までこの条約にしがみつき、スターリンに終戦の仲介をお願いしている。
日本の外交音痴は現在も続いている。戦後日本が拠り所としたのは、アメリ、カである。
大戦後アメリカは日本を拡大するソ連圏、社会主義国の進出を何よりも恐れ日本を防共戦線の防波堤に据えた。これを容認したのが吉田茂である。たった一人で日米安保条約を調印し、日本各地に米軍基地を自在に置いた。同じく警察予備隊から始めた自衛隊は、巨大な兵器を持つようになり、もうすぐ世界3位の軍事大国にまで膨らんだ。
中東を旅した時に、無差別殺人(原爆や空襲のことだろう)受けた日本が、その加害国と同盟を結ぶようなことは、世界史上ないと言われた。自主性がないという意味と受け取った。
国際社会では、アメリカの方針さえ聞けば日本の話は聞かなくても良いまで言われるようになっている。小泉内閣で方針は決定的になって、あらゆる決定をアメリカ従属方針に切り替えてしまった。日本に外交方針さえ存在しないと言って良い。
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停戦協定を結びその永続性の道を模索するべき

2023-11-30 | 中東
停戦協定をどのような理由をつけようと、可能な限り延ばされるべきである。しかし、妙なことにイスラエル軍がガザから撤退しているわけではない。一方的な分い圧力の元の停戦ともいえるが、圧倒的にイスラエルが有利な形での停戦はおかしな話である。
今日(30日)午前、 イスラエル国防軍(IDF)はイスラム組織ハマスとの間の一時停戦が失効直前に7日目へと延長されたと発表した。ハマス側はこれまで70人が、イスラエル側は210人釈放されたようである。ハマスはイスラエルの戦闘で死亡した。 
国連安保理事会は停戦の恒久化を提案したが、イスラエルはハマスを壊滅しなければテロが再び起きるとし、これを拒否した。 
イスラエルはハマスの壊滅などできるはずもない。一定の期間の鎮静化をすることがせいぜいである。イスラエル死者の10倍を超える、ガザの1,400人を越える死者への、非人道的攻撃非難の世界的なたかまりの声に、いつまでもイスラエルが耐えられるものではない。経済的な負担も相当なものとなっている。
世界の世論が、イスラエルとパレスチナの共存しか道がないと唱えるなら、アメリカがいい例であるが、どちらかに肩入れするような裁断をすべきではない。100年前のサイクスピコ協定のような、自国の利権を優先させる目先だけの方針など排除すべきである。今国連はそうした渦の中にある。日本はどちらが正しいかというような論理を引き出し、ハマスはテロ組織だとアメリカ隷属国家としての判断しかしていない。
パレスチナ人の居住区を東西に二分し、片方は天井のない監獄として閉じ込め、片方は点在化させ流通さえできなくし、パレスチナ人に統一機構を作らせなかったイスラエルを、先ずは説得するべきである。強者が優らなければ戦闘はおわらない。イスラエルのそれだけの度量があるとは思えないが、例えばアメリカが多極化する世界への認識をければ成功するかも知れない。でなければ際限ない戦闘の坩堝から抜け出すことはできない。
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