プーチンがウクライナのEU加盟を容認発言をした。軍事同盟のNATOと異なり、経済的つながりのEUならいいだろうということである。プーチンは軟化したのだろうか、それともウクライナ侵略にてこずっている焦りなのか?とはいってもEUに加入するということは、より一層西側とのつながりを強くすることになる。
外に向けては相当突っ張っているが、ウクライナ侵略が大きな経済負担になってきていることを、プーチンは認めざるを得なくなっているのであろう。
一説では毎日1兆円の経費が掛かるということではあるが、今を乗り越えられたとしても、ロシアは経済回復に20年の時間を要するであろう。実際はそれ以上か、経済制裁によって回復不能なのかもしれない。
親ロシア派の人ですら、ウクライナが声をかければロシアは和平に乗ってくると分析している。戦争は勝利することが目的である。現代の紛争や戦争はどちらかの一方的な勝利はまずない。そこで和平交渉となるのであるが、どちらかの勝利ということはなく、双方負けなかったという落としどころを見つけ出して、和平といういわばヤクザの手打ちが行われる。
プーチンは勝利ラインを東部の占拠に落とした。ゼレンスキーにとってはこれすら認めることの出来ないことである。さらに加えて、クリミアの奪還も口にするようになっている。
親ロシア派の評論家たちは、和平のハードルを高くしたゼレンスキーに戦争責任を押し付けている。今交渉すれば死者を増やさなくて済むというのである。国家総動員をかけ、西側諸国から強力な儀軍事支援を受けているゼレンスキーが認めるわけがない。
ロシア・ウクライナ戦争の泥沼化は当分続くであろうが、結局はロシアが撤退しなければ収まることはないだろう。軍事的な制圧を行っても、侵略地の維持継続には膨大な経費が掛かるし、西側の経済制裁は止まないだろう。
ロシア軍が制圧したマリウポリの町の民家や集合住宅の、ほぼ9割が破壊されている。国連は住民は子ども70人を含む1,348人死亡したとされるが、実際は数千人に及んでいるという。幾人もの死者が路上に放棄されたりしたままである。こんな状態を軍事制圧ではあるだろうが、占領地にしたとか、請われた軍事侵攻などと言えるのだろうか。
折角のミンクス合意が履行されなかったのを、何処もウクライナとロシア両国を咎めもしなかった。本来なら国連が仲介するべきであるが、代わるべき組織や国家がどこにも存在しないことが不幸を大きくさせたといえる。
ウクライナに対してプーチンは、国家としての独立性を認めなかった、従属国家としての押し付けがある限り軍事制圧しても意味がない。
結局はどんな形にせよロシアの撤兵がなければ、和平か和平もどきしか戦争は止められないだろう。
何か勘違いがあるようだが、ミンスク合意はロシアとウクライナの二国間協定ではなくて、
ウクライナのキエフ政権とウクライナの東部ドンバス2州との間に結ばれたもので、そのミンスク合意履行をロシアやドイツ・フランスが協力する形になっている。
ところが、これをアメリカやイギリスカナダなどが妨害(ネオナチ民兵を軍事支援)したことが現在のロシア軍の侵攻を招いたが、そもそもプーチンはドンバスの左翼(共産党)を嫌っていた。たぶん居眠バイデンとプーチンとの出来レース
いずれにしろ最後はミンスク合意での平和決着しか、道はありません。ですから遅かれ早かれ停戦交渉が再開され、最後はミンスク合意の履行で決着します。
キエフ政権高官も現在停止されている停戦交渉が8月末に再開されると明言しているので、たぶん、アメリカ議会選挙の11月ごろまではダラダラ戦闘は続くが基本的に「戦争」自体は既に終わったいます