前回予測したように、自衛隊からの言い訳が何転かした。普通は、2転・3転と言いたいところであるが、これから何度変わるか分からない。裏付けの弱い報告が繰り返されている。
1400億円の最新装備のイージス艦でも、レーダーを見るのは人である。隊員の気が、弛んでいれば無用の長物である。それに、今回初めて知ったが、常時数名が艦上から目視するようである。何のための最新鋭機か?
これらの隊員の報告が何度か変わって いる。2分前に発見したと言いながら、12分前だと訂正する。付近にいた多くの漁業者は、30分前に判っていたいはずだと証言している。
回避行動として、バックの操作をしたと報告しているが、漁船員 たちは同じスピードで突っ込んでいったと証言している。
まっ二つになった(操舵室がないので正確には3つである)船体は、直角に切れている。相当なスピードで直角にあったったことを、強くにおわしている。素人目にもはっきりしている。
漁船の緑灯(右舷)が見えたとする報告は、明らかに誤りである。左舷しか見 えないはずである。つまりは、これはウソの報告である。隊員は眠っていいたのであろう。
彼らは自衛隊員というよりも、「防衛官僚」と呼んだ方が良いのでないか。何とかごまかそうとしたために、報告が遅れたのである。東京湾で釣り舟に衝突した時には、報告書を改ざんしていたことが後ほど明らかになった。
官僚は、とりあえず時間稼ぎのために、でたらめな報告書を作ったのである。後でばれても、その時ほど大騒ぎはされない。日本人は忘れ易いからである。
各省庁は、改革の号令の元に人員を削減している。その中にあって、唯一例外なのが防衛省である。このままだと、あと5年で国家公務員の半数が自衛官になる。
そのそも、集団的自衛権を大きく逸脱するような、宇宙でのミサイル迎撃に成功したとノーテンキに騒いでいたが、日本の各紙や政党の多くは黙殺した。このことだけでも大きな問題であろう。
21世紀は国家間の戦争よりも、地域紛争や宗教的、民族的対立が予測される。空を見るより、足元を見ることが重要である。今回の事故はイージス艦が高価で無用の長物であることがはっきりしたことに意味がある。