
稲田は、「自衛隊の存在は憲法九条二項に反するから、憲法を変えなければならないのではないか?憲法を変える法が立憲主義である。」と、ウルトラ右翼の名に恥じない驚きの質問をした。
九条二項とは「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」である。自衛隊の存在が違憲であるなら、正しい立憲主義とは自衛隊という軍隊を持たないことなのである。自衛隊の存在を前提にして、憲法違反であると主張しているのである。本末転倒である。60キロ制限のところを80キロで走行して、制限速度が60キロになっているのがおかしいというようなものである。60キロ制限を守ることが順法であって、80キロ制限に変更することを先に論じる滑稽極まりないアホ理屈である。
これを受けて安倍晋三は、「7割の憲法学者が自衛隊は違憲だと主張している。」と回答している。自らが違法を犯していることを認めているか、あるいは憲法学者の声など屁とも思っていないという発言である。
安全保障関連法案(戦争法)をろくに審議もせず、いたずらに時間だけ浪費し、野党の質問にはほとんど答えることなく強行採決したことこそが、立憲主義に反するのである。そしてさらに彼女は、国防軍が必要であるとの安倍晋三の言葉を引き出している。お二人の阿吽の呼吸のやり取りであるが、立憲主義とは自らの主張の沿った憲法を作ることである、とのやり取りとりであた。
占領下で作られた憲法を繰り返すが、占領していたのは連合軍であってアメリカではない。それに現在の方がよっぽど、アメリカの占領下・属国化している。アメリカの要請で郵政民営化し、アメリカの要請で安保法を作り、アメリカの要請でTPP参入し、アメリカの要請で原発再稼働し、アメリカの要請で消費増税をやる現在のほうが、独立国家としての体をなしていない。
結局は自らの金儲けで屁も出ぬ理屈にもならぬ戯言を街頭でも大声でどなりちらして、事実上暴力団如く振る舞い続けているのが、右翼なるわけわからぬ彼ら集団である。
まともな論理も客観性もない右翼なるゴロツキが日本の政治を扱っているということは日本人庶民にとり、この上ない損害であり、悲劇である。