そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

教育制度を変え戦前社会へと突き進む安倍政権

2014-04-04 | 政治と金

日本が戦争に突き進んでいった要因は数えきれないほどある。欧米列強のアジアやアフリカなどに対する驕りと優越感に依拠する、侵略や収奪や植民地化への不満に対する抵抗の意味も初期にはあったことも事実である。
そのことを徒に大きく取り上げて、日本は戦争せざるを得ないように誘導された、正義の戦いであるとするのが、日本にはびこる右翼たちの意見である。戦争の事実を、自虐史観とする意味もそこにある。

然し戦禍を拡大させて、本土決戦などと敗北や撤退を辞書に持たなかった日本の軍隊や社会体制こそが、根本的な問題なのである。その本質は、天皇という存在を大きく利用して、あらゆる権力が政治に集中したからである。
政治は軍隊を取り込み一体化してしまった。資本家を権力者に仕立て上げ同化させた。そして、宗教と教育を思いのままコントロールし、支配したのである。
報道も戦争を煽り、大本営発表を何の検証もせず報道して、虚偽の戦果を報道し事実の隠ぺいを図ってきた。新聞もラジオもである。

これらは、敗戦後に連合国によって尽く見直された。憲法によって軍隊は廃止された。思いのままに利権を得ていた財閥は解体させられた。同時に憲法は、政教の分離をも明文化した。安倍晋三はそれを無視し、靖国参拝を繰りかえいている。
そして教育体制も権力者から分離させたのである。教育基本法はその礎であったが、第一次安倍内閣が壊してしまった。さらに今回は、教育委員長を権力者(首長)の支配下に置いてしまったのである。

権力者の元に置かれた教育は、為政者の意のままに方向を変えることになる。教科書の支配はすでに始まっている。
戦前は小学校には奉安殿が置かれ、天皇の忠誠を子供たちに叩き込まれた。中学校には必ず陸軍将校がいて、校長ににらみを利かせていた。教科書は、軍人の美談に溢れ、子供は天皇の子(赤子・せきし)と呼び、親孝行の美談を教え同様の忠誠を叩き込んだ。

安倍晋三はこれらを徐々に、そしてほとんど漏らすことなく手を加え、国民のナショナリズムを煽り、戦前社会へと誘導しているのである。

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