1947年製作のアメリカ映画「
山河遥かなり」。
終戦後まもないアメリカ軍占領下のドイツ。ナチス統治下で強制収用させられていた子供たちが、続々貨物列車で廃墟となった町に送られてくる。
子供らしさを失った恐怖心と猜疑心で子供たちが描かれていて、製作された時代を思い、時代が子供を、人々をここまで変えてしまうほどの恐怖の時代を思った。
日本の焼け野原の風景は、何度も写真などで目にしていたけれど、敗戦国ドイツの街の廃墟具合も、戦後まもない時代製作の映画であることから、自分への資料としても、みてよかった映画です。
肉親から離れ、言葉も通じないチェコ人の子供カレルが、集団から離れ、ひもじくしているときに占領軍のGIに救われ、心を開いていくという話。
生き残り子を探し続ける母。まだ占領中47年。アメリカ製作の映画であることもあって、占領軍の誠実さに割り増しがあるのかどうか…。解説には実話に基づくとあります。経済的疲弊が少なかった戦勝国アメリカだから作れた映画なのでしょうね。
少年、母親、善良な占領軍のGi、廃墟にともった明かりのような映画でした。
近所のスーパーの催事コーナーで、廉価ビデオの販売がなされており、ふと手にした1枚。525円でした。著作権が切れて廉価販売が可能になったのでしょうか。
容易くこんな映画に出会えるなんて、すごい世の中です。