図書館で「暮らしの手帳」のページをパラパラとめくっていると、おゃ!見覚えのある顔。写真のキャプションに書かれている名前も、私の頭に浮かんだものと同じ。母の得意の編み物を紹介している記事の中に、お婿さんとして何枚もセーター姿が…。
家族で写っている写真もあって、あったかい家庭を築いているのだな、と想像できます。
どうして目に留まったのか、われながら不思議です。10年ほど前の同窓会で会った程度の記憶なのに、人間の頭ってすごいですね。
同じ中学、そして汽車で同じ高校に通ったというそれだけの間柄、中学の時に学年トップの成績だったけれど、第1志望の目的かなわず、大学進学せず仕事に就いた○君、として心に引っかかっていました。
学生時代の帰省の列車の中で偶然めぐり合わせたきの近況報告で、彼の言葉が耳に残っています。「大学では、第2外国語も学べるのだよね…」と。
働きながら学べる環境らしかったけれど、どんなにまじめに勉強しても、大学と違って第2外国語がないことに、微妙な思いがあったのでしょう。
第2外国語どころか、第1外国語も、単位をとるため程度で済ませていた私は、肩身が狭かったものです。
同じクラスになったこともなく、漠然と真面目だという印象しか記憶にないけれど、手編みセーター姿の数枚の写真で出会うなんて不思議です。
「田舎で育った青年が、都会で家庭を築く」、東京はそうして大きくなったのでしょうね。それぞれの田舎が、それは海辺だったり、山村だったり、雪深かったり。
次の世代は、初めから東京育ちだろうけれど、冬、暗いうちから始発列車で高校に通った記憶は、彼の中にもあるはずです。
紙面の彼には聞こえないだろうけれど、「フフ、お互い年取ったよね」と、つぶやいていました。
家族で写っている写真もあって、あったかい家庭を築いているのだな、と想像できます。
どうして目に留まったのか、われながら不思議です。10年ほど前の同窓会で会った程度の記憶なのに、人間の頭ってすごいですね。
同じ中学、そして汽車で同じ高校に通ったというそれだけの間柄、中学の時に学年トップの成績だったけれど、第1志望の目的かなわず、大学進学せず仕事に就いた○君、として心に引っかかっていました。
学生時代の帰省の列車の中で偶然めぐり合わせたきの近況報告で、彼の言葉が耳に残っています。「大学では、第2外国語も学べるのだよね…」と。
働きながら学べる環境らしかったけれど、どんなにまじめに勉強しても、大学と違って第2外国語がないことに、微妙な思いがあったのでしょう。
第2外国語どころか、第1外国語も、単位をとるため程度で済ませていた私は、肩身が狭かったものです。
同じクラスになったこともなく、漠然と真面目だという印象しか記憶にないけれど、手編みセーター姿の数枚の写真で出会うなんて不思議です。
「田舎で育った青年が、都会で家庭を築く」、東京はそうして大きくなったのでしょうね。それぞれの田舎が、それは海辺だったり、山村だったり、雪深かったり。
次の世代は、初めから東京育ちだろうけれど、冬、暗いうちから始発列車で高校に通った記憶は、彼の中にもあるはずです。
紙面の彼には聞こえないだろうけれど、「フフ、お互い年取ったよね」と、つぶやいていました。