日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

映画「ダーウィンの悪夢」を見る。

2008-08-16 21:34:43 | 本・映画・テレビドラマ・絵・音楽
ダーウィンの悪夢
2004年、フランス・オランダ・ベルキー製作のドキュメンタリー映画。
一杯のバケツに泳ぐ小さな魚がタンザニアの湖に入れられたことで、様相は一変。

そのバケツの中の魚が湖で繁殖し、他の魚を食べつくす。
その大型魚は、湖畔の町に魚の輸出という産業を興し、人々に加工工場という職場を作る。
加工された魚を運び出すために、ヨーロッパから飛行機がやってくる。
飛行場界隈には、売春婦が集まる。

飛行機は、魚を待つ200万人分のヨーロッパ人のもとに運ぶ。
加工された魚は、ウガンダの人々が買うには高すぎる。
身はすべて輸出。
残されたアラ(お頭と骨)だけが、地元で売り捌かれる。

で、飛行機がやってくるときは、何を摘んでくるのか。空荷なのか。
キエフからやってきたパイロットの口は重い。

ODAで政府に入る援助金。
それがヨーロッパからの飛行機に積んでくる武器の代金になっていると、字幕。


行きの積荷も帰りの積荷も、ウガンダの庶民の幸せとの関係は微妙。

魚類研究所の雇われ番人は言う。
前の人が、1ヶ月前に殺されたから、自分がこの仕事に就けた。
なかなか仕事につけない。

かつて軍隊にいたこともある。
今はなかなか軍隊にも入れない。
戦争?
戦争があるといい。
戦争になると、軍隊が沢山募集してくれて、仕事にありつけるから。
軍隊の仕事はお金になる。

闇夜の中で、番人がインタビューに答える。

ドキュメンタリー映画。
2004年、現在のウガンダで撮影された映画なんだと、頭の中にもう一度反芻して、重い気分になる。

以前、船でアフリカ人を奴隷として輸送するシーンがある映画(題名を失念)で、アフリカへ向かう船の積荷は、やはり武器とかで、その仕事をする船長の精神状態がおかしくなる、という内容が含まれていたのを見たことがある。
勿論今は奴隷は禁止でありえないのだけれど、先進国の都合で経済が引っ掻き回されている(武器商人の市場となっている)のが実情だとしたら。
そのことを世界に喚起するドキュメンタリー作品です。

http://www.darwin-movie.jp/



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