ワタシ的には、ハートウォームな話です。
この地域に越してきたのは、バブルの頂点の頃で、もう26年前になります。
8月下旬、夏休みも終わり頃でした。
お向かいに長男と同じ小学6年生がいることがわかり(すっかり忘れていたけれど、近隣に挨拶に回ったのですね)、翌日の夕方、近くの公園での花火会に誘ってもらって、ありがたかったことを覚えています。ご近所にもう一人同級生の男の子がいました。そちらのお子さんと趣味が同じだったことから、長男は幾度も遊びにも行かせてもらいました。
私はフルに働きながらの毎日だったので、いわゆるご近所の奥様方との立ち話する機会もなく過ぎていきました。ただ、息子が遊びに行くお宅Kさんとは、顔を合わせると雑談をする仲になっていきました。彼女も元教師(ただし、ワタシの不得意な体育、笑)であり、話が進んだのかも知れません。なんとか特技を仕事につなげたいと、スイミング教室をしているという話でした。ゆっくりお茶を飲んだこともないのですが、すれ違うと挨拶する仲、姿勢がよくって、さすが~素敵、と思っていました。
15年ほど前に、この地域では大規模なマンション建設問題が持ち上がりました。彼女の家の北側に隣接しています。南傾斜の地域の北側なので日照などの問題はないのですが、6階建ては圧迫感があるでしょうから、歓迎はしたくないのはわかります。いろいろ反対運動がありました。その先頭になられたのはKさんのご主人でした。看板を設置したり、差し止め訴訟や建設許可を出した役所への苦情など、極めて積極的でした。中央分離帯もある広い道路に面している空き地ですから、抑止する理由がないのです。空き地のままであってほしい、というなら空き地も自分の所有地にしてしまわない限り、空き地の所有者に土地を利用するな、とはいえないのです。ちょっと無理を通したがるタイプの人だな、という印象を持ちました。彼女の家の道路を隔てた隣にそれなりに大きいスーパーもあります。「近くて便利。足りないものはすぐに買いにこれるから、ここはうちの冷蔵庫みたいなものよ」と笑顔で会話したこともあります。そんな会話の後で、そのスーパーは荷降ろしのために、車を道路に止めるな、ときつくKさん夫からの苦情が入っているのだとも耳に入れました。それは守られているので、結果Kさん宅だけでなく、近隣もたすかることになりました。自分の立場が侵害されると思うと、手間隙かまわず、世間体も気にせず、きちんと主張する人なんだ、と思う一方で、奥さんも、ご主人と同意権なのかしら?と、判断保留にしていました。
前置きが長くなりましたね。
話はここから。
ごみ集積場所の話です。
我が家が引っ越してくる10年前に住宅用区画整理がされたそうで、空き地もほぼ埋まってきました。隣ブロックの組長さんが、民生委員の懸案事項ではないでしょうが、と前置きして、現在のごみ集積場所が交通の頻繁な道路の向こうで危険だから、自分たちの住居並びにしたいのだけれど、適切な場所がない、という話題です。
うちのブロックでも、空き地に家が建つと、別の空き地前にと何度か移動した経験があります。道路横断の危険は住民の高齢化もあり、喫緊の課題でしょう。役所には新候補地を決めてから変更の申し出をすべきだと、組長さんも了解なのです。
そして、Kさんところだけは、自分の家の前に出して、ゴミ収集車が取りに来てくれるのよ、という話。何の気なしに聞いていました。
ひととき、ふたときして「はっ」です。Kさんが役所に掛け合って自分のところに出せばOKという了解を取り付けたらしいの、とのこと。
近所のひとが、その角地にごみ袋が出ているのを見て、ご近所さんがそこに出されたらしい。kさんの奥さんに確認した人もいて、彼女は「なんでみんな出さないのかしら?どうぞ」と返答で、数件が出すようになったとのこと。すると、Kさんのご主人が剣幕だったようで、奥さんが、皆さんに、主人が嫌がるので出さないでほしいと謝りにこられた、という。
なんとや、はや、です。
あの、スイミングスクールしているのよ、と軽快に語っていた彼女、年齢とともに腿の筋肉が衰えるからね、と話していた50代のはじめ頃。モダンでさわやかな彼女は一緒。変わっていない。ただ、夫の考え方との折り合いで、微妙な立ち居地にい続けているんだ、がんばれ!と、勝手に思っちゃいました。
地域のコミュニティーセンターの部屋を借りて、長らくストレッチ教室も運営しているという話も耳にしたばかりです。昨今、無料での体操教室もやっているので、集客は大変だとは思うのですが、「続けているんだ、なるほどね~」と、思っていたところ。彼女も彼女なりの櫂を握っているのでしょう。
(出入り口でもなく、道路と敷地との高低差が3メートルほどあり、だから影響が少ない)
「自分の家の角にゴミだしどうぞ」と、こともなく受け入れるのが、彼女、うれしくなりました。そして、体調優れない夫の気分を害したくないから、ごめんなさい、と近所に誤ってまわる彼女、切なくもあります。
相談持ちかけた組長さんの難題が解決したわけではありません。ひとつ案を伝えておきましたから、そっちの方向へ進んだらいいな、と思っています。笑
この地域に越してきたのは、バブルの頂点の頃で、もう26年前になります。
8月下旬、夏休みも終わり頃でした。
お向かいに長男と同じ小学6年生がいることがわかり(すっかり忘れていたけれど、近隣に挨拶に回ったのですね)、翌日の夕方、近くの公園での花火会に誘ってもらって、ありがたかったことを覚えています。ご近所にもう一人同級生の男の子がいました。そちらのお子さんと趣味が同じだったことから、長男は幾度も遊びにも行かせてもらいました。
私はフルに働きながらの毎日だったので、いわゆるご近所の奥様方との立ち話する機会もなく過ぎていきました。ただ、息子が遊びに行くお宅Kさんとは、顔を合わせると雑談をする仲になっていきました。彼女も元教師(ただし、ワタシの不得意な体育、笑)であり、話が進んだのかも知れません。なんとか特技を仕事につなげたいと、スイミング教室をしているという話でした。ゆっくりお茶を飲んだこともないのですが、すれ違うと挨拶する仲、姿勢がよくって、さすが~素敵、と思っていました。
15年ほど前に、この地域では大規模なマンション建設問題が持ち上がりました。彼女の家の北側に隣接しています。南傾斜の地域の北側なので日照などの問題はないのですが、6階建ては圧迫感があるでしょうから、歓迎はしたくないのはわかります。いろいろ反対運動がありました。その先頭になられたのはKさんのご主人でした。看板を設置したり、差し止め訴訟や建設許可を出した役所への苦情など、極めて積極的でした。中央分離帯もある広い道路に面している空き地ですから、抑止する理由がないのです。空き地のままであってほしい、というなら空き地も自分の所有地にしてしまわない限り、空き地の所有者に土地を利用するな、とはいえないのです。ちょっと無理を通したがるタイプの人だな、という印象を持ちました。彼女の家の道路を隔てた隣にそれなりに大きいスーパーもあります。「近くて便利。足りないものはすぐに買いにこれるから、ここはうちの冷蔵庫みたいなものよ」と笑顔で会話したこともあります。そんな会話の後で、そのスーパーは荷降ろしのために、車を道路に止めるな、ときつくKさん夫からの苦情が入っているのだとも耳に入れました。それは守られているので、結果Kさん宅だけでなく、近隣もたすかることになりました。自分の立場が侵害されると思うと、手間隙かまわず、世間体も気にせず、きちんと主張する人なんだ、と思う一方で、奥さんも、ご主人と同意権なのかしら?と、判断保留にしていました。
前置きが長くなりましたね。
話はここから。
ごみ集積場所の話です。
我が家が引っ越してくる10年前に住宅用区画整理がされたそうで、空き地もほぼ埋まってきました。隣ブロックの組長さんが、民生委員の懸案事項ではないでしょうが、と前置きして、現在のごみ集積場所が交通の頻繁な道路の向こうで危険だから、自分たちの住居並びにしたいのだけれど、適切な場所がない、という話題です。
うちのブロックでも、空き地に家が建つと、別の空き地前にと何度か移動した経験があります。道路横断の危険は住民の高齢化もあり、喫緊の課題でしょう。役所には新候補地を決めてから変更の申し出をすべきだと、組長さんも了解なのです。
そして、Kさんところだけは、自分の家の前に出して、ゴミ収集車が取りに来てくれるのよ、という話。何の気なしに聞いていました。
ひととき、ふたときして「はっ」です。Kさんが役所に掛け合って自分のところに出せばOKという了解を取り付けたらしいの、とのこと。
近所のひとが、その角地にごみ袋が出ているのを見て、ご近所さんがそこに出されたらしい。kさんの奥さんに確認した人もいて、彼女は「なんでみんな出さないのかしら?どうぞ」と返答で、数件が出すようになったとのこと。すると、Kさんのご主人が剣幕だったようで、奥さんが、皆さんに、主人が嫌がるので出さないでほしいと謝りにこられた、という。
なんとや、はや、です。
あの、スイミングスクールしているのよ、と軽快に語っていた彼女、年齢とともに腿の筋肉が衰えるからね、と話していた50代のはじめ頃。モダンでさわやかな彼女は一緒。変わっていない。ただ、夫の考え方との折り合いで、微妙な立ち居地にい続けているんだ、がんばれ!と、勝手に思っちゃいました。
地域のコミュニティーセンターの部屋を借りて、長らくストレッチ教室も運営しているという話も耳にしたばかりです。昨今、無料での体操教室もやっているので、集客は大変だとは思うのですが、「続けているんだ、なるほどね~」と、思っていたところ。彼女も彼女なりの櫂を握っているのでしょう。
(出入り口でもなく、道路と敷地との高低差が3メートルほどあり、だから影響が少ない)
「自分の家の角にゴミだしどうぞ」と、こともなく受け入れるのが、彼女、うれしくなりました。そして、体調優れない夫の気分を害したくないから、ごめんなさい、と近所に誤ってまわる彼女、切なくもあります。
相談持ちかけた組長さんの難題が解決したわけではありません。ひとつ案を伝えておきましたから、そっちの方向へ進んだらいいな、と思っています。笑