2013年制作の映画。
舞台は18世紀イギリスの貴族社会。
内容は実話に基づいているとのこと。
以下ネタバレありあり。
この映画を観ることはないと思われる人のみ、ご一読ください。
黒人女性との間に生まれた女の子が、遺児として大叔父夫婦に預けられて育つ。
大叔父は裁判官の中でも頂点を極めた人物。
彼は裁判で、船会社が船荷に莫大な損失が発生したので、保険会社に保険金請求をし、保険会社は保険金の支払いを拒否して、争いになっている事案の判決を抱えている。
幼くして預けられた少女は年頃のレディーに育つ。
一緒に姉妹のように育ったいとこの女の子は、社交界デビューの話題が持ち上がってくる。当然、混血(=黒人)の彼女にはありえない話。そもそもこれまでも、来客があっても同席は許されず(お客が黒人と同席するのを忌避するから、それを気遣ってのこと)、貴族家庭に育ちつつも、家族以外と接することはタブーのような日々です。
しかしながら、彼女は艦長だった亡き父の遺産を相続しています。
美しく成長した従妹は、財産がない立場で、何とか社交界で資産家のお相手を見つけなくてはなりません。美しく着飾って、殿方の気を引くように育て上げられてはいるのですが、女性は働くことができないし、生きていくためにはこういう方法しかないのよ、と妙齢に育った美しい貴族レディーのセリフです。
社交界で、家柄も相当と思われる長男との話が持ち上がって、めでたし、という経緯のようで、どっこい先方も財産がないとわかって二の足を踏むことに。なんと貴族社会の二重、三重構造よ!と思ってしまいます。
その弟が黒人の彼女に好感を持つ(彼女の相当なデメリットを乗り越える誠実さがあった)。彼女の周りの者たちは、充分な財産があるから一生涯未婚でも不自由しない、という考え方に傾いていたのです。
そう、伯爵令嬢なのですから、一般人と結婚するのは家柄を貶めるので、してほしくない、と貴族流の思考が働きます。
そんな彼女と格式が相当の家柄の次男坊が結婚したいと申し出てくれたのですから、独身人生を想定していた家族は喜びます。
彼女、断ります。
なぜ?なにか不都合か?、と、男性もその母親もとまどいます。
寛容でいいことをしているはず、黒人からとがめられることはないはずなのに、なぜ?、ということなのでしょう。
あなたの言った、今の言葉に私はあなた方を拒絶します、と。
黒人であることはデメリットで、それを許して受け入れる、という考え方は違うのではないか、という判断ができるまでに育っていくのです。
私は片面だけをなぞってきました。
上記の話題と並行して、船荷の話も続いていきます。
「船荷の被害」実態。
それは、積み荷の奴隷130人余り(?)が死んだことにより損失を被ったので保険金支払いを要求しているという話。
船会社は、乗務員の飲み水不足という事態になり、共倒れを防ぐためにやむを得なくてした行為だと主張。
調査していくと、船底に過剰な数の奴隷を押し込んで載せたために、病気が発生して、商品価値がなくなったので、海に捨てたということがわかってきた。
大叔父の書斎の資料を垣間見て、世間を揺るがしかねない事案の実情を知るようになるのです。
奴隷商人の莫大な利益がイギリス社会を潤わすためにはなくてはならなかったのです。裁判官が奴隷運搬会社の行為を指弾するような判決が出ると、社会がとんでもないことになる、という風潮でした。
奴隷制度を当然視する社会に異を唱えだしている若者法律家メンバーもいました。
その一人(法律家志望ということで伯爵邸を訪ねたことがあるので)と主人公黒人令嬢が接点を持ち、そちらに気持ちが傾いていくのです。
彼は牧師の息子。貴族ではないから、「伯爵令嬢には釣り合わない」と一蹴される立場なのです。
とりあえず、ここまで。
舞台は18世紀イギリスの貴族社会。
内容は実話に基づいているとのこと。
以下ネタバレありあり。
この映画を観ることはないと思われる人のみ、ご一読ください。
黒人女性との間に生まれた女の子が、遺児として大叔父夫婦に預けられて育つ。
大叔父は裁判官の中でも頂点を極めた人物。
彼は裁判で、船会社が船荷に莫大な損失が発生したので、保険会社に保険金請求をし、保険会社は保険金の支払いを拒否して、争いになっている事案の判決を抱えている。
幼くして預けられた少女は年頃のレディーに育つ。
一緒に姉妹のように育ったいとこの女の子は、社交界デビューの話題が持ち上がってくる。当然、混血(=黒人)の彼女にはありえない話。そもそもこれまでも、来客があっても同席は許されず(お客が黒人と同席するのを忌避するから、それを気遣ってのこと)、貴族家庭に育ちつつも、家族以外と接することはタブーのような日々です。
しかしながら、彼女は艦長だった亡き父の遺産を相続しています。
美しく成長した従妹は、財産がない立場で、何とか社交界で資産家のお相手を見つけなくてはなりません。美しく着飾って、殿方の気を引くように育て上げられてはいるのですが、女性は働くことができないし、生きていくためにはこういう方法しかないのよ、と妙齢に育った美しい貴族レディーのセリフです。
社交界で、家柄も相当と思われる長男との話が持ち上がって、めでたし、という経緯のようで、どっこい先方も財産がないとわかって二の足を踏むことに。なんと貴族社会の二重、三重構造よ!と思ってしまいます。
その弟が黒人の彼女に好感を持つ(彼女の相当なデメリットを乗り越える誠実さがあった)。彼女の周りの者たちは、充分な財産があるから一生涯未婚でも不自由しない、という考え方に傾いていたのです。
そう、伯爵令嬢なのですから、一般人と結婚するのは家柄を貶めるので、してほしくない、と貴族流の思考が働きます。
そんな彼女と格式が相当の家柄の次男坊が結婚したいと申し出てくれたのですから、独身人生を想定していた家族は喜びます。
彼女、断ります。
なぜ?なにか不都合か?、と、男性もその母親もとまどいます。
寛容でいいことをしているはず、黒人からとがめられることはないはずなのに、なぜ?、ということなのでしょう。
あなたの言った、今の言葉に私はあなた方を拒絶します、と。
黒人であることはデメリットで、それを許して受け入れる、という考え方は違うのではないか、という判断ができるまでに育っていくのです。
私は片面だけをなぞってきました。
上記の話題と並行して、船荷の話も続いていきます。
「船荷の被害」実態。
それは、積み荷の奴隷130人余り(?)が死んだことにより損失を被ったので保険金支払いを要求しているという話。
船会社は、乗務員の飲み水不足という事態になり、共倒れを防ぐためにやむを得なくてした行為だと主張。
調査していくと、船底に過剰な数の奴隷を押し込んで載せたために、病気が発生して、商品価値がなくなったので、海に捨てたということがわかってきた。
大叔父の書斎の資料を垣間見て、世間を揺るがしかねない事案の実情を知るようになるのです。
奴隷商人の莫大な利益がイギリス社会を潤わすためにはなくてはならなかったのです。裁判官が奴隷運搬会社の行為を指弾するような判決が出ると、社会がとんでもないことになる、という風潮でした。
奴隷制度を当然視する社会に異を唱えだしている若者法律家メンバーもいました。
その一人(法律家志望ということで伯爵邸を訪ねたことがあるので)と主人公黒人令嬢が接点を持ち、そちらに気持ちが傾いていくのです。
彼は牧師の息子。貴族ではないから、「伯爵令嬢には釣り合わない」と一蹴される立場なのです。
とりあえず、ここまで。