私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

ローズマリー

2006-02-17 22:57:26 | 韓国ドラマ・映画
ゲームソフト会社の企画室長をやっている夫と、小学校低学年の女の子と幼稚園へ通う男の子のがいるごく普通の主婦。
「夫の健康と子どもたちがすくすくと育つことが私のすべて」と疑わない彼女が、胃がんに侵され、
そんな小さな夢さえもかなわない。自分が居なくてはなにも出来ない夫と子どもの姿を見、そして自分の今までの生き方から家族を除いたら、なにも残らないことにおののく彼女。
(名前を聞かれても「シネ(娘の名)のお母さんです。マル(息子の名)のお母さんです」と名乗り、自分の名前を名乗ることはないのだ。)

ストーリーだけをなぞると、本当に普通の催涙ドラマのように思えるのだが、これが全然違うのだ。
結局彼女は帰らぬ人となるのだけれど(ネタバレか?いや このドラマは家族が先に旅立つ彼女をどのように見送るのか?そして旅立つ彼女はどんな風に家族に思いを託していくのかが重要なドラマなのだ。)そこに至るまでの過程が泣かせるドラマなのだ。

ペ・ドゥナ演じるギョンスの存在がこのドラマをちょっと違う雰囲気のドラマにしている。
彼女には友達以上恋人未満の幼馴染がいるのだけれど(演ヨン・ジョンフン)
上司の室長を慕っている。それも病気の妻を愛しぬこうという彼の男らしさに惚れ、そして病気の妻を自分の姉のように慕うのだ。
こんな風に書きながら、自分でも嘘っぽいストーリー(こんなこと普通に考えたら有り得ない)と思うのだが、ドラマは人の優しさを信じたくなるドラマになっているのだ。
主演のユ・ホジョンもペ・ドゥナもセクシーを売り物にしている女優さんではないからだろう。どこかに嫉妬の炎が見えてしまったら一気に辛くなるのだが、最後までそんなことを感じることはない。

妻だけを愛するキム・スンウも適役だ。確かに彼なら奥さんだけを愛し続けるだろうな~と思わせる雰囲気があり、説得力がある。

このドラマは出演者にギラギラした感じがない。それがこのドラマの余韻を作っているのだろう。

特にヨン・ジョンフンは@悲しき恋歌の時よりも何倍も好印象だ。やはり彼にはこういう雰囲気があっているのだろう。