私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

PROMISE プロミス

2006-02-11 23:34:43 | 映画鑑賞
大作であることには間違いなし。しかし壮大さと安っぽさが画面の中に同居しているのだ。引きの画面になるたびに笑いが出てしまう。

変えることの出来ない運命に立ち向かう、一人の姫と三人の男。

三人の男の目力に注目だ。

自分が大将軍であることを信じて疑わず、いつまでもどこまでも自分だけの目をした男。(演 真田広之)
大きな目を見開いても、奴隷であったためにどこかおびえた様子の抜けない男。(演 チャン・ドンゴン)
幼い時から人を信じることが出来ない、常に流し目の男。(演 ニコラス・ツェー)
変えられない運命にこの三人が翻弄されるドラマなのだが、脚本はご都合主義が満載だ。「運命は変えられない」と言い切る女神。簡単に忍び込める城。そしていつまでもどこまでも走っても疲れない男。更に人が凧の如く空に浮かんだりするのだ。もうびっくりである。

しかし衣装がとても印象的だ。
「芸術は爆発だ」の太陽の塔を連想させる兜の奇抜さ。ニコラス・ツェーの身に着ける白い衣装の数々のシルエットの美しさ。(ニコラス・ツェーの立ち姿も美しいし、扇を使ったアクションも雰囲気がある)
またチャン・ドンゴン演じる奴隷と同郷の役で出演しているリュ・イエも、裏切ったという後ろめたさから上目遣いの眼差しが多いが、これもなかなか印象的だった。

観終わってから疑問に思ったことが二つある。
三人の男を翻弄するセシリア・チャンの美しさを、観客の男性はどのように評価するのだろうか。
そしてチャン・ドンゴンファンの人に、彼の演技についての感想を聞きたい。

美しき野獣

2006-02-11 23:17:44 | 映画鑑賞
事件解決のために力を合わせざるを得ない二人の男。
愛のために泣く無鉄砲な刑事(演クォン・サンウ)
正義のために泣く仕事のために執念を燃やす検事(演ユ・ジテ)


私はこの映画のためにどんな涙を流したか?

1)二人が泣くほどに守りたかったものが最後まで伝わってこなかったことに対して・・・
2)クォン・サンウ演じる刑事が最後まで一度も美しき野獣にならなかったことに対して・・・
3)アップに頼るカメラアングルのワンパターンに対して・・・

検事を演じるユ・ジテの法定シーン、刑事を演じるクォン・サンウが逃げ場もなく、交差点に立ち尽くすシーンなど、韓国でカリスマを感じると評される場面も勿論ある。しかし二人の絡みをもっと執拗に追えばいいのにと思うシーンの方が多かった。
監督に、二人を美しき野獣として見せようとする気があったのか疑問が残る。
オープニングはクォン・サンウのアップ。エンドロールはユ・ジテのアップと結局二人のカリスマに頼っただけの映画になってしまったのではないか?

宣伝に多用されていたクォン・サンウの立ち姿も映画の中ではみることが出来ず。

私はクォン・サンウファンというより、ユ・ジテのファンのため、クォン・サンウに関してはちょっと辛口かもしれない。しかし彼のファンの人には十二分に楽しめる映画になっていると思う。

注)
原題はただの野獣だから、二人は別に美しい野獣に見えなくてもいいのかもしれない。野獣という意味からいったら、クォン・サンウは頭の中まで筋肉ではないかと思う演技が続くから、そういう意味では野獣だったのかもしれない。
しかしこういう映画には男の哀愁が必要だと思う。哀愁がある野獣だったら私も涙を流せたのにと思う。
香港ノワール映画好きのせいだろうか?哀愁の感じられないアクション映画にはちょっと辛口になってしまう。