日本の民族感情を鼓舞すると新聞で紹介されていた@藤原正彦の国家の品格を買おうとレジに並んだのだが、「普段はこんな本を読まないのに、ちょっと話題だから読む気になったのね」とレジの人に思われそうな気がしてなんとなく落ち着かなかった。こんなところで自意識過剰になってどうする。冷静に考えれば、書店の人にとっては売り上げが伸びればいいので、私がどんな本を買おうとそんなことは何の興味もないはずなことは一目瞭然なのだ。
しかし一度気になってしまったものは仕方ない。
並んでいる間、ふと目を横にやると@ドラマ化決定というポップの下に山積みになっている@ブスの瞳に恋してる。
国家の品格+ブスの瞳に恋してるで+-ゼロになるのではないか?そういえば友人が「こんなシモネタ満載の本 読んだことない」って言ってたな~と心の片隅で思いだし、なんとなくこの本を@国家の品格と一緒にレジに出してしまった。
買ってしまったからと、お風呂の中で読んでみた。
品は品でも残念ながら品格でなく、いわゆるお下品満載の本。
帯には@爆笑スーパーエッセイと書いてあるが、私には爆笑というより脱力。
あるエピソードの中に「だんなさん 奥さん公認の風俗行き」の話がさらっと書いてある。普通だったらそれが問題になりそうなものなのに、この夫婦ではそこは取り立てて問題にはならないらしく、これはあくまでのそのあとに続く怒涛の話の前触れに過ぎないのだ。普通だったら結構大事になると思われる「奥さん公認の風俗行き」は、様々な下ネタの中に隠れてしまい全然目立たないのである。
よい人なんて人それぞれ。ましてや好きな人ならいろいろあって当然だ。この爆笑夫婦にとっては、大切なことはもっと別の場所にあるのだろう。
残念ながら、自分の結婚生活と比較することも出来ないため、寂しさから更に脱力だ。