愛なんていらない

出所したホストジュリアンは、２８億７千万ウォンという借金を返済するために自分に残された時間が30日と知り、なかばやけくそになって自分の手下ジンに成りすます。
亡くなったジンには一人の妹がおり、そして財閥の息子だったジンのもとには莫大な財産が転がり込むことになっていたのだ。

亡くなったジンの妹をムン・グニョン、ナンバーワンホスト＠ジュリアンを彼女より15歳年上のキム・ジュヒョクが演じる。

キム・ジュヒョクが演じるホストの姿に惚れ惚れする。
ホストがどういうものなのか良く分かるその演技ぶりに感心。
何が相手の弱点なのかすばやく探り、適度な加減で傷つけると同時に暖かい手当てをしてあげる。
相手の心に残るのは、暖かい手当てをしてもらったいい思い出だけなのだ。
99パーセントの嘘と1パーセントの真実。その絶妙なバランスに心を開いていく妹を国民的妹のムン・グニョンが懸命に演じているのは分かるが、二人並んだその姿からは、恋焦がれる思いなどは感じられず。感じられるのは、兄が幼い妹をあやすような感覚のみ。

ムン・グニョンちゃんからは恋という気持ちより、憧れという気持ちしか感じられず、やや苦しい恋物語だ。
キム・ジュヒョクのホストぶりは満足できるものだっただけに、やや残念。

ジュリアンを追いかけまわす金貸しの男の行動が非常にねちっこく、韓国映画らしいなと思う。彼の最後のシーンなども、なにもそこまでという感じがあり。

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