お金のことにも詳しくならないとと思い、手にした本。
お金は期待のあるところに集まるもの。
人の欲望はとどまるところを知らない。
それだけならまだしも「自分の資産は自分で守る」と言われたら尚更だ。
そのため、通常なら必要以上に価格の上ったものには人は見向きもしなくなり、価格が下がるという「需要と供給の法則により価格のバランスが保たれる」という法則も崩壊。
「価格が上る」という期待があるところには、どんどんお金が集まり、それがバブルとなるらしい。
リスク分散という法則も、必要以上にリスクを分散したことにより、本末転倒。
あまりにもリスクを分散しすぎたため、何がリスクで何がリスクでないかはっきりしなくなり、「リスク+安全パイ+リスク+リスク+リスク」というリスクを分散したはずなのに、リスクの寄せ集めただけのリスク分散になるという落とし穴に入ってしまったということ。
1970年代は、円安を作り輸出の黒を内需に向けるということで乗り切ったのに、小泉時代は円安、輸出黒は一緒でも、構造改革のため内需が生まれるという要因がなく、ジリ貧。
****
書いてあることをまとめてみただけで、これが正しいのかどうかも分からず。
著者が言っていることが、
「時代は流れ、様々なことが変わっているのに、経済だけが変わらないわけはない。」
「教科書通りのやり方では乗り切れず。少なくとも構造改革により、失われた10年にさらに10年追加したようなことになってしまっている。」
ということだけは分かった。
いざなぎ超えというのは「嘘だよね~」と思っていたので、納得することも多い。
ただ、今後とるべき道を選べるほどの知識もなし、そんなことを真剣に考えたこともなかったので、それについてのコメントは出来ず。「なぜ弱者を救うべきか?」とは経済学では説明できないなんて、考えたこともなかったし。
(自分の無知に涙が出るが仕方ない。)
ただ
「セイフティネットは市場の外にあるのではなく(例外的に落ちた人を救うのではなく)市場の中にあると考えるのがいい」という考え方は分りやすいし、人に優しいと思った。
***