パリの詐欺師、アメリカでマフィアを殺してしまった男、エルサレムで爆弾テロを起こした男。事情がある男達が働く南米の油田で、爆発事故が起こる。燃え続ける油田の消火の為にニトログリセリンを使うことを選んだ関係者達は、大金を募り、ニトログリセリンを運ぶ者を募ることにする。道もないジャングルの中を保存状態の良くなかったニトログリセリンを運ぶのだ。人生の一発逆転を狙い手を挙げる男たちのギラギラした目に、恐怖のドライブが始まる前からヒリヒリした感じが伝わってくる。
全員が廃車寸前と思われるトラックをメンテナンスする際の真剣さ。恐怖のドライブが始まってからも、ギアの入り具合からブレーキのきしむ音・・・・どんな音も爆発の引き金になるのではと思える緊張感。さらには前が見えなくなるほどの豪雨の中で落ちそうなつり橋を渡ろうとする無謀さ。
(豪雨の中、揺れるつり橋が難破船のように見えてくるから不思議だ・・・)
2人ずつのチーム、トラック2台でニトログリセリンを運ぶのだが、片方のトラックを邪魔して賞金を独り占めしようとするような余裕もない。チームワークで危機を乗り越えるというような感動の物語でもない。兎に角一歩間違えば死がすぐそこにあるなかで、前に進むしかない男たちの話なのだ。
|
|
クリエーター情報なし | |
WarnerBrothers |