私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

ニモーナ

2024-02-24 20:27:45 | 映画鑑賞

いつか王国にやって来るであろうモンスターに対抗するために、苦しい訓練を克服したのちに王国を守る騎士になる若者達。選ばれし騎士たちは出自もキチンをした者達なのだが、そんな中で持たざる者でありながらも資質を見込まれ、騎士になる事を許されたバリスター。しかし、国王より剣を授けられる式典で起きた事件によりバリスターは一瞬にしてすべてを失い、お尋ね者になってしまうのだ。

そんなお尋ね者のバリスターにシンパシーを感じ、自分と一緒に行動を共にしよう!と明るく誘ってきたのは破天荒でどんな姿にも変身することが可能なニモーナという少女。バリスターを助け出す為にありとあらゆる姿に形を変えて、何でも破壊しまくる。姿形が変わる事を隠しもせず、悪びれた所は一つもない。濡れ衣を晴らしたいバリスターの意に反した事しかしない彼女を見て、彼女こそ自分が戦わねばならないモンスターなのでは・・・・と悩む彼だが、彼女と行動を共にするうちに自分が信じて来たものを改めて見つめなおすようになるのだ。

中世と近未来が合体したような王国。王国の騎士と城は中世の雰囲気たっぷりだが、その戦い方はどこかSFチック。そして登場人物たちの動きは軽やかで絵柄は温かく愛らしいので、シンプルに少女と青年の冒険物と楽しむ事も出来る。

ただ、バリスターが信じて来た物の裏側を見つめるようになり、更にニモーナが破天荒な破壊屋になってしまった心の動きが少しずつ語られるストーリーは、見える物が全てではないことを教えてくれる。

「自分と違う者に剣を向けるものが英雄になるんだ」というニモーナの言葉。破壊屋の彼女が口にする言葉にはハッとするような重みがある。