私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

ウ・ヨンウ弁護士は天才肌 第11,12話

2022-08-10 21:00:24 | ウ・ヨンウ弁護士は天才肌 韓国ドラマ

違法賭博場での約束は有効なのかという、法律は何をどこまで守るのかという、法律素人の私にとっては、分かったような分からないような問題が法廷で争われる。

同じ穴の狢というのか・・・仲良く賭博にいそしんでいた3人が宝くじの賞金の分け前をめぐって争う事になるのだ。
ヨンウ達は「三人のうち誰かが当たったら、『三人で分けあう』と約束したのだから、分け前を貰って当然」という二人の弁護を引き受けるのだが、口約束を証明する人物が必要となる。
突然出現した妙に色気がある女性の「聞きました」という証言で、ハンパダチームは勝訴するのだが、タイミングよく登場した証人に秘密がないわけがない。
金の切れ目が縁の切れ目、分け前を貰った原告の男性は、油揚げ入りの美味しいキンパプ店を営んで生計を立てていた糟糠の妻を捨てようとするのだ。
依頼人を許せないヨンウが選んだのは、今まで融通が利かない事しかできなかったヨンウからは考えられない方法だ。

上司には口止め料のようにキンパプを食べてもらい、妻に世間話のように解決方法を伝授するヨンウ。そばで見守るジュノの助けを借りて少しずつ、彼女なりの方法で世間に順応していく様子を見るのは気持ちいいものだし、応援もしたくなる。

ただ、好事魔多し。ドラマの中の嫌な部分を一手に引き受けている同僚ミヌは、ヨンウがライバル弁護士事務所の元代表テ・スミの隠し子であることをかぎつけ、それをネタにテサンに転職を試みるのだ。もちろんテ・スミの方が彼よりも何倍も上手で、ヨンウのハンパダ退職を誘導出来たらという更なる条件を彼に提示。諦めればいいのに恐れを知らぬミヌは、弁護士にあるまじき行為に出るのだ。一人ぐらい悪者が居た方がドラマは面白いが、それにしてもいけ好かない方法だ・・・

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「社内結婚のカップルのうち、女性の方を希望退職に応じさせるには・・・」という生命保険会社からの相談に、法に触れずにさりげなく誘導する方法を教示した事があるハンパダ。

今回、結局保険会社を辞める事になった女子社員が原告となって訴えられた保険会社は、その弁護をハンパダに依頼。対する辞めるしかなかった女性たちの弁護を請け負うのは、街の中の小さな弁護士事務所の女性弁護士。

豊山(プンサン)の柳(ユ)氏であることが自慢の担当判事の「あなたの出身地は?」という故郷自慢の姿をしたマウント合戦も軽やかにかわす相手方の女性弁護士。悩みながらも、原告の女子社員相手に依頼主の有利になるような抗弁を行うヨンウに「あなたにこそ、うちのような弁護士事務所で働いて欲しい」とヨンウに弁護士の在り方を考えさせる言葉をかける彼女。

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韓国で人気の職業は、弁護士、検事、判事、医師等・・・いわゆるエリート専門職なのだが、韓国語ではこれらの職業は「ピョノサ、コンサ、パンサ、イサ」と最後にサが付く職業だ。

ヨンウの事を激励しながらも、さりげなく庇う同僚弁護士のスヨンはそんなサのつく職業の女性を狙う詐欺師のような男性に狙われ、凛々しい女性弁護士からは「私達の職業(ピョノサ)のサは、検事や判事などのように仕事と割り切って働く人と違って、学者(いわゆる学識者)のサなのよ。」と弁護士は人を助ける高潔な職業だと弁護士のすばらしさを教えられてる。

日本より何倍もサのつく職業にこだわりのある韓国らしい話だ・・・

そして出自自慢をしたい判事は、韓国らしい命名ルールで逆に一本を取られてしまう。
年長者を敬う儒教社会故、自らの属する世代をきっちり示すような命名ルール@行列字がいまでも残る韓国。

「同じ宗族なら、この漢字を使っている人は何代目」と分かるようになっている事で、誰が目上かが一目で分かるようになっているのだが、父系社会故、普通はこの漢字を使って命名されるのは男性のみ。同じ出身でも女性弁護士にはそのルールに従った命名がされていないと思った男性判事だが、なんと女性弁護士にも、そのルールに則った命名がされており、判事よりも世代が上の漢字が使われていたのだ。自分で蒔いた種で一気にテンションの下がる判事。軽やかにかわす女性弁護士もすごいが、娘にも行列字を使い命名した彼女の両親(いや父親か・・・)もすごいなと思ってしまう。
彼女が女性の権利を守る闘う弁護士になったルーツもそのあたりにあるのかもしれない。

そして会社の前で行われるデモの話・・・・
ヨンウがジュノと二人、水族館の前で行うデモはちょっと種類が違うかもしれないが、ドラマでも「最後まで責任を問う」や「誠意のある謝罪」という言葉が飛び交う場面は結構出てくる。私はどうしても「水に流せばいいのにな・・・」と思ってしまうのだが、それは逆に、怒りを増幅させるだけらしい。とにかく、「謝罪」「反省」VS「折衷」「妥協」はずっと平行線なのだ・・・



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