BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

『逃げ上手の若君』、最新話(169話)まで読んだ。心の父・頼重に続き、心の兄・顕家まで尊氏に奪われた時行の次なる一手は?

2024-08-31 14:12:30 | 逃若党
アニメが高評価で確かに見てみたら面白かったので、続きを読んだのが。

微妙な言い方になるけど、

面白いけど、つまらない。

面白いのは、キャラの掛け合いが楽しいから。

つまらないのは、結局、どこまでいっても歴史改変ものでしかないから。

つまり、結論=運命は決まっている。

少なくとも、鎌倉から北条時行が、第2の父と仰いだ諏訪頼重も、第2の兄と親しんだ北条顕家も、結局、足利尊氏の力で亡くなってしまった。

だから、合戦の描写にしても、史実にあった武将たちを、あれこれ変態武将に変えて、そのキャラのテンションで合戦をぶっ飛んだものにしていくのが基本パタン。

当然、物語が進むに連れ、登場する変態武将たちの変態ぶりにも磨きがかかっていくわけでw

流石にそれだけでは、現代漫画として通用しにくいから、物語当初で、頼重に未来視の神力を与えたわけだけど。。。。

結果、適度に、頼重が物語に対するメタコメントを作中で語るようになって、ある意味、読者の代弁をしていた。

頼重亡き後、その未来視の神力は、雫に託されたのだけど、にもかかわらず、あんまり雫、未来視しないなぁ・・・と思ってたら。

なんと、雫自身が、神そのもの、つまりは一種の物の怪であることが明かされ、あー、だから、実子でもないだろうに頼重のことを「父様」と呼んでいたんだな、と納得。

同様に、時行についても「兄様」として本当に慕ってるのだな、と感じたり。

もっとも、北条時行が、諏訪頼重や北畠顕家と鎌倉を取り戻すのは、まさに史実に乗っ取った展開で、だとしたら、時行が遠からず、史実にあるように、尊氏に殺されて終わり・・・なんだろうなと。

ただ、それでは、漫画として成立しないので、最後の最後で、
雫の神力でなんとかしたり、
玄蕃が持ち前の変装力で、きっと時行の身代わりとして死ぬんだんろうな、とか、
想像してしまう。

ということで、最新話で、物語としては、頼重についで顕家を尊氏に倒され、あとはもう、いわば父と兄の敵として尊氏を討つほかやることのないのが時行だよね。

その復讐劇を成就させるのかどうかで、漫画としての出来が変わるのは間違いない。

まぁ、史実に反して尊氏を討伐してもよいように、尊氏に邪神?が取り付いているような設定にしたのだろうし。

最後は、「特級呪物」対決になりそうな予感もするw

ということで、なかなかに微妙な作品。

そういう意味では、今やってるアニメが好評なのも、人物紹介が中心の序盤だからこそのワクワク感があるからなのだろうな。

この先、ド変態武将が続くようになると、結構、視聴するにもドン引きしそうな気はしているw

それも含めて、面白いけど、つまらない。

歴史改変モノの性だけどねw

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

怪獣8号 第113話 感想:ようやく怪獣9号を倒せたと思ったらさらに強敵な「明暦の大怪獣」が中から現れた!

2024-08-30 12:01:42 | 怪獣8号
前回、ミツケタの力を解放したところからの秘密技でようやく怪獣9号の核を破壊したと思われたカフカ=怪獣8号だったけど。

殻を砕いた途端、9号に話をしようと言われて、カフカが連れてこられたのは、たぶん、9号の精神世界。

そこは戦国時代?の合戦場のあとのような場所で、そこで負けを認めた9号から核を壊されたことで、自分は「ただ壊すだけ獣」に成り果てる、と告げられる。

で、9号の中から出てきたのが、「明暦の大怪獣」なる怪物。

これはどうやら「明暦の大火」になぞられた厄災としての怪獣みたい。

ちなみに、明暦の大火が起こったのは1657年というから、江戸時代が始まってまだ数十年くらいのこと。

なので、合戦風景というのも間違っていない。

で、その「明暦の大怪獣」が呼び出されたことで、9号の核を壊したと思って油断した?カフカの胸が、その明暦の大怪獣に刺されて終わり。

ミナがひたすらカフカのことを心配していたけど。


ということで、9号は討伐できたけど、それは終わりではなく、新たなもっと巨大な怪獣との戦いの始まりだった、ということ。

で、どうやらその「明暦の大怪獣」は、ミツケタと因縁があるらしい。

カフカも、9号の精神世界?の中で見覚えのある、般若のような仮面に気づいていたし。

問題は、このカフカの危機からどう抜け出すか。

さすがに9号を倒した側から新たな敵が現れるとは思っていなかったし。

物語的にも一旦、休憩タイムがほしいところ。

とはいえ、流れ的には、このまま、ミツケタと明暦の大怪獣の因縁まで明らかにしてほしいところではある。

となると、増援がカフカのもとにやってこれるかどうか、ってことだけど。

いい加減、キコルとレノあたりが参戦かな。

もちろん撤退戦になるのだろうけど。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

義妹生活 第9話 『義妹 と 日記』 感想:なるほど「義妹としての生活」を沙季が決意してタイトル回収か。。。

2024-08-30 12:00:38 | 義妹生活
なんとなく見続けてしまって、あぁ、なるほどね、沙季としては悠太のことが好きになって、恋心を抱いてしまったわけだけど、再婚してようやく安堵している母の幸せを壊したくないから、悠太に対して無理やり「妹」の場所に自分を置くことを決心した。

自分の心を固く閉じた。

日記帳のある引き出しの鍵を捨てながら、自分の心に鍵をかけた。

だから、義妹としての生活で、「義妹生活」。

うーん、切ない。


でもさ、これ、ただの自縄自縛にしかならないよね?

嫉妬の相手として、バイトのセンパイや、まだわからないけど、友人の真綾もいて、そんな人たちが常に目に入るところで、恋心に封印するのだから。

普通に考えたら、沙季ってただのMだよね?

それはこれまでのストイックに自立しなくちゃ、と焦っていたところにも見られるけど。。。

でもさ、これまだ9話でしょ?

ここで、想いを封印したなら、この先、その封印が決壊する流れが絶対来るよね?

ただひとつ冷静になると難しいのは、もともと人に関心のなかった沙季が悠太に惹かれるようになったのって、新しい家族として強制的に共同生活を始めたからだったわけで。

そういう意味では、二人の父と母が再婚したのが出発点なんだよね。

となると、このまま封印する路線もなくはないのか?

むずいなぁ。。。

しかし、髪を切りましたか。

さすがにそれは悠太にもメッセージとして伝わるでしょ。

行動と言葉が乖離することになれば、それだけで十分なシグナル。

悠太はどう、沙季と接していくのだろう?

うーん、やっぱりムズい。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん 第9話 『ラブコメのち催眠術』 感想:結局、実妹である有希との掛け合いが一番おもしろい件w

2024-08-29 12:14:51 | Weblog
うーん、なんかもうとにかくマサーチカがすごい!ってだけの話になってきたな。

政近が幼少期のわりといい感じの思い出として、爺さんにロシアの映画をさんざん見せられた、というエピソードを繰り返していたので、てっきり政近の爺さんはもっと好事家の趣味人なタイプの人だと思っていたのだが、全然違ったw

ていうか、爺さん自ら、政近の才能はすごい、お前よりも上だ、とか、妹の有希にまで言うかな?

なんか、政近の評価が、表裏なくすごいというものしかなくなってきて、これ、なんなの?と思えてきた。

にもかかわらず、彼の能力が発揮されるのが生徒会ならびに生徒会選挙ってw

あまりにも世界が小さすぎるw

『かぐや様・・・』で、一生懸命、スタンフォードとかMITとか海外の有名大学の名前を連呼して、舞台が超スーパー進学校&ハイソ高であることを連呼していた意味がようやくわかった。

だって、政近の何がそこまですごいのか、全く実感できないから。


もうひとつ、あーあ、と思い始めてきたのは、アーリャがもうずっとデレっぱなしだ、ということ。

これ、別に政近、もうロシア語がわかること、バラしたほうがいいんじゃない?

で、正式に付き合っちゃうほうがいいんじゃない?

そりゃ、有希は弄りたくもなるよね。

その結局、有希と政近の掛け合いが一番面白いという始末w

そこに綾乃がボケ役として入るとさらによい!という感じで。

にもかかわらず、生徒会長選の話はずっと続くようで、どうにも見どころが定まらない話だなぁ。。。

というか、初期のアーリャのスーパー転校生設定、もうどこかに行っちゃったよね?

あの物語冒頭の、ダメ学生を汚物のように見る蔑んだ視線も消えちゃったし。。。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【推しの子】 第2期 第20話 『夢』 感想:アクアの感情演技を秘密裏にアシストするあかねのほうがすごくない?

2024-08-29 12:03:45 | 推しの子
ようやくたどり着いた『東京ブレイド』の終幕。

にしても、最後のアクアの感情演技、ちょっとわかりにくかったね。

前回も触れたけど、舞台描写に尺を使った分、アクアの感情演技の過酷さや、その対処に苦労する部分の密度が欠けてしまって、なにをしているのか、わかりにくくなってしまった。

全体として「間延び」した印象があるのは否めない。

東京ブレイドの舞台はあくまでも背景で、主題は、アクアの心を蝕むアイの死と、それに対して復讐心を抱き続ける「吾郎」の亡霊の提示だったはずなのだけど。

だから、舞台に尺を回せば回すほど、吾郎の亡霊が登場するのも唐突に見えるし、結果、吾郎がアイの復讐に執着している理由も伝わりにくい。

ていうか、あの無駄に時代劇風な東京ブレイドのBGMがなんとなくずっと鳴っている気がして、集中もできなかった。

あー、あと、アクアが子どもの頃のCVがルーデウスの人と同じで、そこで実は結構萎えたwことも記しておく。


それでも、あかね演じるさやひめが蘇るところの演出は悪くなかった。

ていうか、あの場面、あかねも、またアイのモードに入って、その分、アクアの感情を引き出していた、ってことだよね。

むしろ、そのあかねのアシストのほうがビックリだよ。

でも、それも、あかねがアイとアクアの関係に気づいたからこそ、できた仕掛けだよね。

そこはわかりやすかったのは良かった。

その分、周りのあかねに対する評価もあがってるし。

ていうか、あかねが負けたと思っていたかなの方が、さいごのあかねの演技の出来に嫉妬しているという構図w

役者バカだねぇ、どいつもこいつも。
で、最後にやっと明かされた、アクアと姫島が異母兄弟という設定。

これ、原作で見たときは、さすがに、え?って思ったけど。

でも、アクアと姫島が似ている、ってことに気づいていた金田一というおっさんも、さすがは演出家、人間観察、半端ない、って思ったよ。

ということで、次回から、いよいよアクアの父を探し当てる話が始まる。

・・・と思ってたら、次回、なんと総集編。

うーん、やっぱり『東京ブレイド』、舞台描写に尺、使いすぎでしょ。

普通にやってれば、前回で終わってたと思うよ。

単純にこれ、構成ミスだよね・・・って思ってたら、どうやら『東京ブレイド』の舞台をリアル興行としてやるらしい。

要するに、大人の事情からの尺延ばしだったわけだね。。。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

葬送のフリーレン 第132話 『追跡』 感想:確かにデンデの言う通り、10年に1度のブチギレ八つ当たりが10分で回復するフリーレンの時間感覚、おかしすぎるw

2024-08-28 12:18:09 | フリーレン
「追跡」というから、てっきり、前回逃亡したユーベルとラントの追跡劇が繰り広げられるのかと思ったら、全然違ったw

まぁ、多分、「影なる戦士」たちを「追跡」するフリーレン一行ってことなのだろうけど。

攻守逆転w 

おばあちゃん的姑息なフリーレンっぽいw


にしても、

アハハ、フリーレンはこうしてガラクタを増やしていくのかw

なんか適当に露店で値切っていいものを買ったつもりで帰ったら、ただのガラクタだった!

もっとも、偽物を捕まらされるのなんて今までも日常茶飯事だったのだろうけど。

それはまぁ千年を生きるエルフ、年の功、ってことで(ホントか?)

でも、露天商のガゼレが代金のやり取りで、フリーレンの手に触れようとしたのを微妙に察して回避していたから、むしろ、あの支払いの時点で、何か「追跡」のための魔法をかけたりしたのかな?

あるいは、デンデの髪の「血の臭い」をやたらと強調していたところを見ると、なにか微細な匂いを発するものを代金としての硬貨にまぶしておいて、園においで、ガゼレの居場所を「追跡」しようとしているのかもしれない。

そのあたりは次回、わかるとして。

少なくともガゼレがヤバいってことには直感的に気づいたから、フェルンはガゼレから距離のある位置にそのまま置いて、戦士のシュタルクを随行させてガゼレの店に近づいていったのだろうけど。

でもまぁ、いつでも移動可能な露天商なら、スパイや暗殺者がなりすますのには格好の職業だ・・・くらいは、それこそこれまでの千年のサバイバルの中でフリーレンが掴んだ生存のための知恵だったんだろうなぁ。


しかし、総じてデンデが呑気なのが気になる。

あとは、デンケンがすっかり、帝国と魔法協会の双方にとって使いにくい存在になっていることも。

でもデンケンはデンケンで、フリーレン一行には借りがあるから独自で動き出しそうな気もする。

ていうか、デンケンって、帝国宮廷魔法使いの地位とか、もうどうでもいいと思ってるのかな?

その意味でも、デンデとデンケンの動きは気になる。


ということで、次回は、絶賛逃亡中のユーベルとラントの話に戻るのかな?

次回は、影なる戦士の作戦会議って書いてはあったけどw

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トニカクカワイイ 第285話 『等価交換』 感想:要、さすがは銭湯の娘w

2024-08-28 01:50:24 | トニカクカワイイ
うん、「等価交換」とはよく言ったw

最後まで読むと納得のタイトルw

でもまぁ、ナサくんは等価交換以前に、別方向の快楽に目覚めそうな感じだったがw

でもそうだよね、確かに、ハヤテとヒナギクなら、いろいろと気まずくなるような出来事にあっても、それぞれ別々の家に帰ればいいからクールダウンできるけど。

ナサくんと司っちは夫婦だからねぇ。

そりゃ、等価交換に向かわざるを得ない。

しかし、要はさておき、綾は綾で・・・w

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カッコウの許嫁 第217羽目 『御朱印がこーんなにたくさん!!』 感想:やっぱり寿乃、面倒くさいヤツだなぁw

2024-08-28 01:32:44 | カッコウ
せっかく、珍しくシオンのはからいで、鴨川を見ながら納涼床を楽しんでいたのに、地元の京都人の寿乃が邪魔しくさるのって何なの?・・・って感じ。

まぁ、わかりやすく、子どもっぽくしつこいわけだが。

しかし、凪に向かって、勝負せえ!ってのは禁句だな。

凪って、勝負事になったら、譲らないでしょ。

しかも、今回は、ひろの許嫁の相手だし。

あれだけ、ひろが曇ってるところを見たら、凪がやる気を見せないわけはない。

ということで、ここで、凪はきっと男を見せるのだろうけど、

結果、ひろは、どうするの? 余計なことしてくれて! とか、口では文句を言いながら、内心、凪に惚れ直す姿しか見えてこないw

同時に、ひろのためにそんなに頑張ってみせた凪に対して、エリカが嫉妬心を覚えないわけもなくw

うーん、寿乃よ、きみ、完全に凪を上げるためだけの舞台装置と化してるぞw

あとは、やたらと祇園で人気者のシオンが、実はいい仲裁役になりそうな予感。

ちょっとおもしろくなってきたw

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

彼女、お借りします 第342話 『デートと彼㉒』 感想:な、麻美、ここで絡んでくるんだ!

2024-08-28 01:17:19 | かのかり
いや、もうすっかりでて来ないものと思ってたよ、麻美。

それが最後の最後で鉢合わせ。

でも、どちらかというと、気になるのは、麻美といっしょにいた白馬ってやつと、八重森もなんか知り合いっぽい気がするんだけど。

別々だけど、ふたりともトイレに行ったのとかって、実は、瞬間的に示し合わせてない?

一応、本命は、昔、この白馬と八重森が付き合いそうになったことがあった。

で、次点、というか、むしろ大穴は、実は白馬と八重森は兄妹である、あるいは、いとこどうしである、というもの。

まぁ、そういうこともあるかも・・・ってことだけど。

で、ふと思ったのだけど、もしかして八重森って、実は結構いいとこのお嬢様で、高校も中高一貫の私立女子校だったのかもしれない。

とにかく、この白馬との遭遇をきっかけに、八重森の過去が少し明らかにされそうな気がする。

あとは、麻美だよねー。

彼女が次回、どういう話から入ってくるか、だけど。

とりあえず、なんで千鶴とは別の子とジョイポリスなんて来てるの?という問いから始まるのだろうなぁ。

その場合、和也が思わず、ほんとのことを言わないか、気になる。


しかし、途中で、墨ちゃんをとりあえずジョイポリスのアトラクションの紹介に使っていたのは、あとで麻美を出すための予兆みたいなものだったのだろうな。


ということで、うーん、次回、一応、修羅場?

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『呪術廻戦』最終話(271話)予想3:『呪術廻戦』ってもしかして宿儺と天元による「セカイ系」の物語として終わるんじゃないの?

2024-08-27 17:36:17 | 呪術廻戦
予想1予想2、もあります)

最終話までに扱われなくちゃいけないことに、死滅回游の終了とか、1億人呪霊化とか、ひたすら殴り合いを続けているVS宿儺戦に比べれば、はるかに巨大な案件が残っているのだけど、この解決にはどう見ても天元の介入が必要になる。

ていうか、羂索が言うには、確か、天元が一番上位の結界?である浄界を解除すれば、実は即座に死滅回游を終了させることができたはずなのだけど、でも、天元がそれをしないのは、浄界を解除すればこれまで蓄積してきた呪術の知恵も消えてしまうから、ということだった。

でも、ていうことは、天元は、平安時代からこのかたずっと、浄界を維持することで、呪術が成立する世界、呪力が存在する世界を、維持し続けてきた、ということだよね?

つまり、この物語における現代の日本は、呪術的には、千年前の平安時代の状態がそのまま維持されたままの世界。

他国と比べて日本だけが突出的に呪力(エネルギー)の総量が多いのも、要は千年分の呪力の蓄積があるからで。

(正確には、呪力の拡散を防止したからで)

でもそれも天元の結界が消えれば、あっという間に消失する。。

そのことにかつて星漿体に選ばれたことのある九十九はなんとなく気づいていたのだろうね。

なので、九十九は、呪力なんてなくなればいい、という方向に向かった。

一方、羂索は、わざわざ死滅回游のような、強制的に呪術師を競わせる場まで用意して、しかも過去千年の間に登場した強者の呪術師を、タイムカプセルのようにわざわざ一度、呪物として保管してまで再登場させる工夫まで凝らした。

そうした呪物を受肉化させることで実現したのが、いわば呪術師千年の歴史を彩るオールスターによるバトルロイヤルw

いいかえれば、死滅回游は、そんな強者たちが覇を競う頂上決定戦だったことになる。

そうやって競わせることで、呪術者の進化を極める道を、羂索は選択した。

多分、その最終的な勝者に、1億人呪霊から得られる呪力を注入して、スーパー呪術師を完成させたい、というのが、羂索の狙いだったのだろうね。

そんな超存在の爆誕にどんな狙いがあるかは、よくわからないけど。


ともあれ、羂索の立場は、せっかく日本に千年かけて溜まった呪力があるのだから、それを利用しない手はないよね、というもの。

でも、そうなると、じゃ、どうして天元は、呪力を溜める浄界をはり続けたのか、ということになるけど。。。

で、そこで気になったのが、どうやら天元って、平安時代に存命したときは女性だったってこと。

そこでひらめいたのが、あ、これ、もしかして、天元と宿儺のセカイ系の話じゃないの?ってこと。

宿儺の異名が「堕天」なのも、きっと天元を堕としたから、なんだと。

「邪去侮の梯子」、つまり、ヤコブという言葉で騙されたけど、天使にしても、きっと「天元様の御使い」の略だったんだよ。

そう考えると、とにかくなにか平安時代に宿儺と天元の間に事件があって、まぁ、多分、色恋沙汰に近い魂の共鳴的なものだとは思うけど、その結果、天元は、自らの不死の術式を使い続けても、浄界を維持して、呪術が使える世界をずっと維持し続けようとしたことになる。

それが、両面宿儺として呪物化した宿儺を、一度人間として浄化してそのうえで成仏させることだったのかもしれない。

ただ、天元は天元で、星漿体を乗り継いで今に至っているから、その過程で、どうして浄界を維持しようとしたのか、その理由を忘れてしまっている可能性もあるけれど。

ただ、天元がなんらかの形で呪物化する前の宿儺に想いを寄せていたとすれば、浄界の中に、宿儺の身仏を残していたのも、理解できる。

きっと、一度、宿儺の魂をこの宿儺の身仏に戻して、人として?(両面宿儺化しているから人とはいい難いがw)、成仏させたかったのかもしれない。

そういえば羂索が、初めて今の天元を見た時、その四つ目の姿があまりにも宿儺に似せていることに気づいて苦笑していたけど。

そんな形で宿儺に惹かれていたのが、在りし日の天元だったのだろうな。


・・・というわけで。

要するに、平安時代の人間だった頃の天元は、世界を代償にして、未来の世界で宿儺との再会を願った、それも二人で死ぬために。

まぁ、だから正確にはセカイ系、というよりは、裏セカイ系、だよね。

世界を犠牲にしているのだから。

天元と宿儺の、二人のために世界がある、のだから。

ただ、ホントにそうした初発の動機も、千年が過ぎる間に忘れ去られたってことなのだろうな。


ということで、最終話までにきっと、こうした平安時代の呪術界のあれこれが、駆け足で語られるのだろうな。

宿儺、天元、羂索、天使、裏梅、あたりが登場する寸劇。

まぁそもそもなぜ、宿儺が両面宿儺になったのか?というのもあるけど。

ただまぁ、それも、もともと双子で生まれるはずだった運命を、母親の腹の中にいた時に、双子の兄弟を食らったせい、というのがその「呪い」の理由なのだろうけど。

そちらの因果を虎杖という檻に利用したのが羂索だったわけだから、羂索が事情通であることも間違いないわけで。

さてさて、平安の時代に何があったのか。


あー、でも、この平安時代の宿儺と天元の悲恋?物語については、それこそ、スピンオフとして改めて連載されそう。

『シン・呪術廻戦』とかのタイトルでw

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする