あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
今年の最初は萩宝扇。
前回とはほとんど変わっていませんが
これで2ヶ月水遣り無しですから健気なものです。
この品種が見つかったのは昭和59年頃だそうです。
その発見記を清原洋三さんという方が近畿風貴蘭会、
昭和63年の25号の会報に発表されていますので
ぜひ紹介させていただきたく思います。
「私の自慢のフウラン」
世界に1本しかないフウランを持つことは大変嬉しいことです。それが良きにつき悪きにつき・・・・
そのフウランと言うのは、4年前の8月のことでした。防府市右田という場所にある知人宅へ友人と野生のフウランを採取に出かけました。知人宅の屋敷の庭には古木の繁る中に柿の木が数本あり、その柿の木はかなりの古木で殆どフウランが幹から枝までギッシリ付いているではないか、早速私が木に登ろうと節に足を掛けたところ、チクリチクリと何かが刺すような気がしたのでふと足元を見直すと何か小さな芽のようなものがあった。気になるので見直すと誠に小さいフウランでチョット変わってるなと思い、早速何はおいても採取した。そのフウランは今まで見たことがない変わったフウランで、葉型は爪楊枝のような葉型で、葉数は4,5枚でしたが葉の長さ1cm、高さ2cmでした。おそらく種子から発芽した突然変異ではないかと思う。その時他のフウランは目もくれず、それだけ持ち帰った。それから早や4年に入り現代上記の写真のようになりましたが、写真では分かりにくいですが幅3cm、高さ4cmで葉数が25枚で根はルビー色で、付けは月型ですが、古葉の10枚ぐらいは付け無しに変化して、秋になると葉に、所々に黒い胡麻斑が出る、葉は丸みのある肉厚の針葉です。今年初めて小さい子がやっと一つ付きました。これからが楽しみです。
以上ですが、良くぞ記録に残して置いていただけたものと感謝しています。
古い話はだんだん物語になっていきますが
その積み重ねが栽培をも楽しくさせるものと思います。
特にチクリチクリと何かが刺すような気がしたという件は
数ミリずれていたら踏み潰すか気付かなかったはずで
まさに世に出るべくして出た不思議さを感じます。
また、当時も生育は遅々としていたんですね。
よく丹精こめて育て増やしていただいたものと思います。
そのおかげで私も楽しめていますから・・・。
私もまた一生懸命増やして
皆さんにも楽しんでいただけるよう努めたいと思っています。
それでは今年も皆様にとって良い年でありますように。