あれから3年半。
姿だけ見てもほれぼれしますが花は蕾が膨らむとところまで行っても
なかなか開花には至らないというミステリアスな品種です。
毎年開花に挑戦させられるは子は外されるはで
そんな歴戦の跡を物語るかのような姿になっています。
それでも今年も新根をたくさん出し下から望外の仔まで出て
期待に応えようとしてくれる健気な木ではあります。
こちらは外された仔のほうですが一作で早くも仔が2本。
若木だけあってピチピチしていて葉艶まで違います。
見た目も大事ですから第一印象的にルックス抜群のこんな木に出会えれば
長門丸ファンになること間違いなしでしょう。
あれから1年半。
大江丸縞は棚にいろいろありますがこれだけ長年最上柄が続くのは珍しいことです。
やはり中斑の帝芸と縞のミックス、複合芸は安定感抜群なのかもしれません。
この柄が3本立ちくらいで揃ったらさぞ見事かと・・・。
でも、相変わらずおひとり様歴も重ねています。
今年も花芽が3個。
律儀に葉繰りの分を消化し続けています。
ところでこちらはあれから1年と9か月。
その後の仔出しはありませんでしたが
それぞれが葉を重ねてそれとともに葉幅引きボリュームが出てきました。
この仔は独り立ちさせるには心許ないものの
親木につけておく分には十分楽しめるだけの紺中通しとなりました。
そのほかの仔も結構良い柄になりつつあります。
そしてメインの親木の柄ですがまさかの方向に展開。
帝芸が垣間見えます。
真横から見たほうがきれいかも。
上の古木の跡継ぎが生まれたようで何よりです。
あれから2年。
不格好な株立ちでしたので株分けして再度寄せ植えにしました。
こちらのほうが全体的にコンパクトになり手に取って見る機会も増えたようです。
上柄で揃わないのは縞物一般の常ですが
真ん中の2本立ちはいい感じです。
柄は極黄で一鉢あると棚全体が明るくなるかも。
もう忘れ去られたような古い品種ではありますが
丁寧に育てられた姿の良い上柄がいつでもお安く手に入るようなことはまずありません。
かといって捨て作りの株を入手して作り直すにしても10年はかかりそう。
たかが金兜されど金兜とよく言われるように (ウソ)
潜在能力抜群な品種ですから10鉢ぐらい並んだらきれいかなとは思うのですが
まずは棚にある木を大切に育てたいと思っています。
あれから半年。
生育開始とともに後冴え柄は徐々に晴れ
全体がきれいに見渡せる季節となりました。
下の仔は先々で紺中通しが乘ってくるのか不明ながら
今は外せば枯れるでしょう。
上の仔は親木以上の完全覆輪となりそう。
そういえば根の画像がなかったかなと改めて撮って見ることに。
泥根しか出ないとは言われるもののこれはきれいに冴えた青根で出てきます。
建国の縞でも出始めが白根で後にルビーに変わる木の抜けは青根で出ますから
これもそっちのほうのタイプなのかなと思ったりしています。
いずれにしてもこれだけの柄をもってしても青根オンリーでは
これ以上の芸を身に着けるのは容易なことではないのかもしれません。
あれから1年半。
瑞晶が深覆輪に変化したためか性質が弱く仔が出てもユウレイばかりで
現状維持の日々が長く続きました。
が、昨年から親木の木勢が随分よくなっています。
ただ、今にも倒れそうなか弱い風情が好きだったのですが
元気一杯になりちょっと可愛げがなくなりました。
やっぱり肥料と植え替えの効果なのでしょうか。
昨年は1万倍の液肥を水やりの度にやってみました。
1万倍というと如雨露に目薬数滴程度ですからやった感じは全然しないのですが
続ければそれなりに柔らかく効いてくるのでしょう。
それでも仔のほうは相変わらず派手だったり小さかったり。
まだしばらくはこのか弱い姿を楽しめそうです。
あれから11ヶ月。
ついに株立ちのままでは持ちこたえられずバラバラに。
しかし1本ずつ植え込んでも存在感が薄くなりがちですから
やっぱり寄せ植えすることになってしまいます。
深覆輪ですから西出でいうところの王冠芸なのでしょうが
それにしてもこの柄、大きさでよく十数年続いているものと感心してしまいます。
御城覆輪そのものもしこたま丈夫な品種ですからそんな運もあったのでしょう。
1本覆輪の途切れた仔が出ていますが
縞になってくれないかなと眺めています。
あれから半年。
始めは調子よく育っていたのですが真鶴芸の定めなのでしょうか
天葉2枚、短めになってしまいました。
せっかく名前に光の字を入れたのに消えたらシャレにならないなあと思いつつ
木勢が上向くか下火になるか今年は勝負の年となりそうです。
一方、地味目の親木に付いている仔はというと
葉艶良く紺地も十分に濃くて健康優良児そのもの。
まだ紺中通しも垣間見えますがこのままの柄のほうが作的には安心。
親の葉が被さって窮屈そうではありますが
木勢維持の為、外さずにこのまま育てようと心に決めています。
ところで神威そのものはあれから1年弱。
さすが古木だけあって下葉下根に力を溜め込んでいるのか
グンと葉幅を増してきました。
そして花芽予定位置から出た仔にもその力が伝わり抜群の葉繰りです。
今後も見ごたえのある振る舞いをしてくれそう。
柄は地味目ではありますがきれいな柄の一鉢と
もう一鉢こんな柄もセットで並べてみたくなりますからちょうど良いかも。
でも、たまにはこれからも派手な仔が出て欲しかったり。
あれから4ヶ月。
予定通り長い下葉が落ち、
こじんまりとしながらも妙にしっくりとした姿となりました。
三光中斑の入り具合や斑の色合いなど芸としてはかなり惹かれるものを持っています。
濃緑色と若草色、同系統の配色ではありますがそのコントラストは鮮烈です。
ただ、葉裏の気孔から菌が入りやすいのかまた1枚に黒ポチが~。
この葉も寿命は長くないと思います。
何とか品種保存に努めたいと思っていますが
その願いが叶ったのかとりあえず仔2本にはパワーが注入されたようです。
芸の固定性は良さそう。
それにしても見た目は緑々していていかにも丈夫そうですが
光合成の力はたぶんもしかして縞物の派手柄くらいしかないのかもしれません。
でも心配でしょっちゅう手に取って見るこんな品種がお気に入りだったりします。
あれから5ヶ月。
気合が入りだしたのかはたまた間延びしているのか天葉が長~く伸びてきました。
それまではお行儀良かったのですが
元々が小型木ではありませんので本来の大きさに戻ろうとしているのでしょう。
柄も整ってきましたのでこれで葉幅を引き始めてくれれば言うことなしです。
仔はやっぱりユウレイか。
いつ千切ろうかと考え中です。
あれから半年。
それなりに親木の柄は派手過ぎたのでしょう。
冬の間、パラ~リパラ~リと下葉が落ち始め全部落ちちゃうかもと心配でしたが
何とかこれぐらいで勘弁してもらいました。
丈夫な九州産ですから持ちこたえることができたのかも。
新根が出始めましたのでとりあえず秋までは大丈夫そうです。
仔のほうが紺中通しは親木よりちょっと広めですからむしろ見込みがありそう。
お互い支えあい共倒れにならないよう頑張ってほしいものです。
あれから2年。
親木はまずまずの柄で推移。
仔もまずまず。
姿は親木より大きくなりそう。
その仔に付いた仔の柄もまずまずでした。
そして古木と思われた親木の花芽位置からアタリが・・・。
今から少しずつ動いていますのでたぶん仔でしょう。
柄もありそう。
それなりに時間はかかっていますが株は徐々に充実してきています。
一方、派手柄のほうはというと親木は完全に覆輪となった模様。
更に子沢山となりその仔達は親木以上に派手柄ですが
丈夫な品種なので何とか持ちこたえているのでしょう。
先々3本くらいは物になりそうかも。
花が咲いたように美しく楽しい株ではあります。
真月
2019年04月04日 | 虎
あれから8ケ月。
上の株はお嫁に行き下の画像の木が残りました。
比べていたから貧相に見えたりしますがこれだけ見ていると結構な充実ぶりです。
ただしこの品種も株の充実と芸はトレードオフの関係にあるのか
または軸に日が当たらないせいなのか
近頃は鮮やかな黄の腰斑や紅軸はちょっと影をひそめてしまいました。
本芸を見るには2本仔付きの状態ぐらいがベストなのでしょう。
まあ素立ちにしてもすぐに仔が出てきますし
この品種なら増えても邪魔にはなりませんから株分けぐらいはお安い御用かも。
とはいえ秋に植え替えたばかりですし
今やると新根の先がぽろぽろ取れちゃうんですよね。
伸びた新根が鉢まで届く頃のお楽しみとしましょう。
和泉牡丹
2019年04月03日 | 虎
あれから7か月。
もう少し柄が冴えてくれればと蘭舎内でも日当たりの良い一等地に置いていました。
結果、天葉1枚半ぐらいと軸の黄味は増したようです。
これでも十分きれいなのでしょうが、思い描いていた感じではありません。
豊明殿や金牡丹なども同じような傾向にありますが
これも大株になって木勢が付きすぎると柄の冴えは鈍くなるのかもしれません。
一方、小株をさらに株分けし寄せ植えして同じ場所に置いてみましたが
こちらは柄が極黄に近くなり葉縁にアントシアニンも浮いて
思っている感じに一歩近づきました。
いつも元気に育てるにはどうすればと考えていますが
木勢を削ぐというのもこんな場面ではありなのでしょうね。
しかし上の株立ちをバラバラにする気力はさすがに湧いてきませんが。
あれから7か月。
といっても花画像しか出ていませんでした。
木姿はあれから8か月。
アマミとはいえ冬は完全休眠状態ですから
春の目覚めの印、新根の出始めはほかの風蘭と同時期のようです。
それでもこの姿にして葉繰りは良好のようで
昨年割れなかったこの仔が早くも夏には外せそう。
そして花芽が付いて古木に近づいたかに思えた親木からちっちゃい当たりが見えてきました。
更に下のほうからもう一個当たりが・・・。
さすがはまだ世に出て間もない若木だけのことはあります。
でも上は出来損ないのようですし下のは先っぽが引っ掛かっているようだし
どちらもうまく育つのかなあと思ったり。
じっと見守るしかありませんが駄目ならまた別のところから出てくれるでしょう。
4月です。
各地から桜の花だよりが聞かれる今日この頃ですが
こちらはまだまだ寒い日が続きます。
それでも日が差しさえすれば蘭舎内は春の陽気。
活気に溢れています。
思えば最初は室内越冬でしたが冬季間だけ保護しようとまず蘭小屋を建て
春と秋にもう少し日に当てたいと家の二階の南側にベランダを付け
(窓や換気扇もつけて冬も置けるようにしたのですが洗濯物干し場に占拠されました)
次に蘭小屋の東側に増築し、そこが手狭になって新たに建築したのが今の新蘭舎。
経験と時間の経過がなければわからない不具合もありますので
それを踏まえて改良を重ねた今のが多分最終バージョンとなるのでしょう。
たかが蘭舎とはいえかなりの資金も投下しましたので
これから20年ぐらいで元の半分くらいは回収すべく頑張りたいものです。
各地から桜の花だよりが聞かれる今日この頃ですが
こちらはまだまだ寒い日が続きます。
それでも日が差しさえすれば蘭舎内は春の陽気。
活気に溢れています。
思えば最初は室内越冬でしたが冬季間だけ保護しようとまず蘭小屋を建て
春と秋にもう少し日に当てたいと家の二階の南側にベランダを付け
(窓や換気扇もつけて冬も置けるようにしたのですが洗濯物干し場に占拠されました)
次に蘭小屋の東側に増築し、そこが手狭になって新たに建築したのが今の新蘭舎。
経験と時間の経過がなければわからない不具合もありますので
それを踏まえて改良を重ねた今のが多分最終バージョンとなるのでしょう。
たかが蘭舎とはいえかなりの資金も投下しましたので
これから20年ぐらいで元の半分くらいは回収すべく頑張りたいものです。
さて、裏甲龍はあれから半年。
それ以前の過去画像を見てみると昨年一作で4枚近く葉繰りしたようです。
特に昨年の秋は寒くなる前に取り込みましたから
10月から葉1枚出たことになり、蘭舎の効果は絶大です。
昔の外棚での自然栽培では9月中旬にはすでに生育が止まっていましたので
蘭の生活空間の改善という意味ではもう元は取ったようなものかもしれません。
葉を重ねると同時に軸が太りだし不規則な付けの並びも面白く感じます。
美しい衣合わせという表現とは真逆ですが
珍しいものを見て得をした~といったところでしょうか。
今年も4枚葉を重ねてくれればさらにボリュームアップした葉重ねが見られそうです。
更に極小割り子のほうも天葉が大きく伸び
ようやく一人前な姿になりつつあります。
さすがは青物、調子が出さえすればあとは一気にといったところでしょう。
それでも入手してから6年で増えたのはたったこれだけ。
手懐けるまでずいぶん時間がかかってしまいました。
ただ、懐いた後の今年の生育ぶりは見ものです。