結構熱心に、歌舞伎などの古典芸能やMETのライブビューイングなどのオペラやBSプレミアムのクラシック演奏会などテレビの番組を録画する。
大げさに言えば、何十年にも亘って随分撮り置きしながら、昨年の宿替え時に、整理に困って、膨大なビデオテープやDVDを廃棄処分してしまった。
整理がついていなかったので、どれを残すべきか、それさえ出来ずに、殆ど粗大ゴミとして捨ててしまったのである。
オペラでも、METライブビューイングに、NHK BSプレミアムのオペラ番組を加えただけでも、毎年、相応なボリュームになる。
これに、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートを筆頭に、BSで放映されるコンサート番組が加わる訳であるから、クラシック音楽だけでも、大容量のブルーレイに録画しても、相当な枚数になる。
問題は、この録画した番組を、殆ど見ないことである。
見る時間がないと言うこともあるが、実際は、それ程見たいとは思わないと言うのが正直なところである。
市販のDVDも結構買っていて、偶に、気が向いた時に、見るのだが、確かに、実演を見るよりも良く分かって楽しめるのだが、リピートしても、同じシーンの繰り返しであり、何となく、臨場感に欠ける所為か、よそよそしくて、実演の舞台のように感激できないのである。
実演の場合には、正に、一期一会で、その場限りで、一瞬のうちに役者の演技も舞台も終ってしまうのだが、見ている限り、実際に、役者や奏者が目の前にいて芝居をし楽器を奏でていて、観客の自分も舞台の演者と一緒に呼吸している。
芝居やコンサートの音楽などが良く分からなくても、その気持ちや感情の起伏が、実際に目の前で展開されている芸術なり芸とともに、こころ踊ったり泣いたり、時には激しく時にはゆったりと、リズムを打ちながら呼吸をしている感じなのである。
もう一つ、実演とテレビやDVDなどオーディオビジュアルの世界との差は、ヒューマンタッチと音響の質の差だと思う。
昔、テレビの番組で、音響機器のサウンドとは違って、実際の人間の歌声と楽器の音色は、実に美しくて心地よいのだと、小澤征爾さんが語っていたように思うのだが、これである。
記録に残された舞台は、ほんの僅かで、どんな素晴らしい芝居や演奏でも、殆ど一度限りで消えてしまい、惜しいといつも思うのだが、強烈な印象を観客の心に残すからこそ意味があるのであろう。
分かってか分からずかは別にして、私は、このブログでも、観劇やコンサートの記事は、殆ど総て、実演の舞台の感想を書いている。
更に付け加えれば、その芝居なりオペラが演じられている劇場や周りの雰囲気を味わう素晴らしい経験を、楽しめる良さである。
日本の古典芸能の舞台も、同じ文楽でも、大阪の国立文楽劇場と東京の国立劇場小劇場では、雰囲気が大分違っていて、面白いと思っている。
これが、オペラになれば、ウィーン国立歌劇場、ミラノスカラ座、MET,ロイヤル・オペラ等々、コンサートなら、フィラデルフィア、アムステルダム、ロンドン、ベルリン等々、都市とその国の文化風物まで、感激の対象となり強烈な思い出となるのである。
そんな楽しさを味わいたくて、これまで、随分あっちこっちを行脚しながら、実演の舞台を散策して来たような気がしている。
それ程、見る機会がなくても、録画し続けているのは、それらの実演の楽しみを反芻できるような気がして続けているのかも知れないと思っている。
大げさに言えば、何十年にも亘って随分撮り置きしながら、昨年の宿替え時に、整理に困って、膨大なビデオテープやDVDを廃棄処分してしまった。
整理がついていなかったので、どれを残すべきか、それさえ出来ずに、殆ど粗大ゴミとして捨ててしまったのである。
オペラでも、METライブビューイングに、NHK BSプレミアムのオペラ番組を加えただけでも、毎年、相応なボリュームになる。
これに、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートを筆頭に、BSで放映されるコンサート番組が加わる訳であるから、クラシック音楽だけでも、大容量のブルーレイに録画しても、相当な枚数になる。
問題は、この録画した番組を、殆ど見ないことである。
見る時間がないと言うこともあるが、実際は、それ程見たいとは思わないと言うのが正直なところである。
市販のDVDも結構買っていて、偶に、気が向いた時に、見るのだが、確かに、実演を見るよりも良く分かって楽しめるのだが、リピートしても、同じシーンの繰り返しであり、何となく、臨場感に欠ける所為か、よそよそしくて、実演の舞台のように感激できないのである。
実演の場合には、正に、一期一会で、その場限りで、一瞬のうちに役者の演技も舞台も終ってしまうのだが、見ている限り、実際に、役者や奏者が目の前にいて芝居をし楽器を奏でていて、観客の自分も舞台の演者と一緒に呼吸している。
芝居やコンサートの音楽などが良く分からなくても、その気持ちや感情の起伏が、実際に目の前で展開されている芸術なり芸とともに、こころ踊ったり泣いたり、時には激しく時にはゆったりと、リズムを打ちながら呼吸をしている感じなのである。
もう一つ、実演とテレビやDVDなどオーディオビジュアルの世界との差は、ヒューマンタッチと音響の質の差だと思う。
昔、テレビの番組で、音響機器のサウンドとは違って、実際の人間の歌声と楽器の音色は、実に美しくて心地よいのだと、小澤征爾さんが語っていたように思うのだが、これである。
記録に残された舞台は、ほんの僅かで、どんな素晴らしい芝居や演奏でも、殆ど一度限りで消えてしまい、惜しいといつも思うのだが、強烈な印象を観客の心に残すからこそ意味があるのであろう。
分かってか分からずかは別にして、私は、このブログでも、観劇やコンサートの記事は、殆ど総て、実演の舞台の感想を書いている。
更に付け加えれば、その芝居なりオペラが演じられている劇場や周りの雰囲気を味わう素晴らしい経験を、楽しめる良さである。
日本の古典芸能の舞台も、同じ文楽でも、大阪の国立文楽劇場と東京の国立劇場小劇場では、雰囲気が大分違っていて、面白いと思っている。
これが、オペラになれば、ウィーン国立歌劇場、ミラノスカラ座、MET,ロイヤル・オペラ等々、コンサートなら、フィラデルフィア、アムステルダム、ロンドン、ベルリン等々、都市とその国の文化風物まで、感激の対象となり強烈な思い出となるのである。
そんな楽しさを味わいたくて、これまで、随分あっちこっちを行脚しながら、実演の舞台を散策して来たような気がしている。
それ程、見る機会がなくても、録画し続けているのは、それらの実演の楽しみを反芻できるような気がして続けているのかも知れないと思っている。