かつて静岡大陸に113・115系があった頃、18きっぷを用いた大陸横断の際には、165・373系でなければ必ず113・115系のボックスシートで移動しようと念願し、211系5000・6000番台に当たろうものなら己の不運を呪ったものです (笑)。しかし時は流れ、18きっぷで静岡大陸を横断するほどのヒマはなくなり、JRE管内が「走るんです」シリーズの天下となりますと、たまに東海道線や御殿場線で当たる211系5000・6000番台は「そこそこイケる」車両に変わりました。何と言っても、座り心地は313系ほどではないにしても良好ですし、床下では直流モーターが唸っているのですから! ハイキングで朝の下りの御殿場線 (例えば松田650発の三島行) に乗るときなど、客が集中している313系3000番台よりもスカスカな211系5000番台を選ぶほどです。
そんな静岡の211系ですが、唯一 (?) 最大の問題は、製造費をケチってトイレが設置されていないとでしょうか。かつて製造当初は、長い距離を走る鈍行は113・115系で運用し、211系は区間運用で……などと考えていたのかも知れませんが、いつしか静岡地区のほとんどの列車が313・211系のロングシート車で運用されるに及び、211系も距離の長短に関係なく運用されるようになって今日に至っています。それでも、やはり東海道線を長時間走る列車にはトイレがあるべき、という発想の下、211系はなるべく313系とペアを組んだうえで熱海と浜松・豊橋の間をロングランさせるという暗黙の了解があったように記憶しておりまして、静岡地区の駅時刻表で「トイレなし」と表示されている列車は総じて距離短めであったはず……。
ところが何と! 熱海発浜松行が211系6連という、外観は揃って美しい代わりに、18きっぱーイジメとしか言いようがない編成でやって来ましたので超ビックリ! 2時間半以上、急にトイレに行きたくなっても行けず、予定を変更して途中で降りるしかないという緊張感に、キミは耐えられるか?! (笑)
※211系5000番台はJRCが製造した車両ですが、カテゴリは一応「国鉄型車両」とさせて頂きます m(_ _)m