そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

イラク戦争を検証しない日本

2008-03-17 | イラク

アメリカのイラク進攻から4年を終えようとしている。ブッシュアメリカ大統領は、イラクに「大量破壊兵器がある」「アル・カイダと関係を持つテロ国家である」「イラクを民主化する」と、侵攻あるいは侵略の理由とした。

これをいち早く支持したのが、日本の小泉純一郎である。そして、PKO以外で、自衛隊の派兵をかなり強引に押し切って、イラクに地上軍を送り込み、インド洋上で主にアメリカの軍事用戦艦に給油する法案を通した。

1_213021_1_3の後、イラクには核兵器もなければ、アメリカが開発させた毒ガスもなければ、大きなミサイルすらなかったのである。つい最近になって、アル・カイダとの関係も否定された。そもそも独裁者が、テロリストと手を組む構図がおかしい。通常は起こりえないことである。

民主化に至っては、もっとおかしい。イランもイラクも大いに問題があるが、選挙はやっている。王制を引いている、サウジアラビアやドバイなどと深い関係にあるアメリカが、「民主主義の定着」など発言できる立場にはない。

ブッシュの、イラク進攻を支えたのが、「亡命イラク人」たちである。特に、ブッシュ政権に影響を与えたのがカナン・マキア氏である。彼は「恐怖の共和国」という本を出版し、フセイン政権の打倒を叫んでいた男である。サダム・フセイIraq_is_ours ンの脅迫政治が諸悪の根源である、と叫んでいた男である。

この男が、イラク進攻4年を前にして失敗だったと発言している。ここまで悪化するとは思ってみなかった、宗派間対立がこれほどになるとは予想していなかった、と発言している。

アメリカはこの4年で3兆ドルをつぎ込んだ。円高ではあるが、日本円にして300兆円以上である。早い話が、日本の国家予算の4年分である。実際の金額だけでなく、失った労働力や付随してなしえなかったことなどの資産の積算額であるが、恐怖なのはこれほどまでの金額をつぎ込んだアメリカの方であBush_war_report_sugar_coats_bitter_ る。

当時の政府高官が「日本には、ブッシュは事実を知らされることがなかった」と発言していることである。「事実を教えてもらうことなく、小泉は支援した」とのことである。

国会は、愚にもつかない政争の場に堕落している。が、今こそ、イラク戦争を支援したことの検証をしなければならない時である。国家予算をつぎ込んで支援した戦争である。しかもその開戦理由が、全く出鱈目だったのである。

日々多数の人たちが死んでいく戦争の接待の協力したのである。侵攻の理由のほとんどが、虚偽であったことなど、なにも問われずにいることが許されて良いはずがない。それとも、この国は不条理と虚偽をを容認したままでいる、そんな国家に堕落してしまったのであろうか。

奇しくも今日は、40年前ベトナム戦争で全く武器を持たない「ソンミ村」の住民を、500名以上虐殺した日である。

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不思議の国のアメリカ

2008-03-14 | イラク

先頃の第80回アカデミー賞の、ドキュメント部門だったかに「「闇」へ TAXI TO THE DARK SIDE」が受賞した。監督はアレックス・ギブミーで、この作品は世界33カ国の共同製作による「民主主義」シリーズの一つ、アメリカを取り上げたものである。

この作品は、徹底的にアメリカがアフガニスタンとイラクの住民に対して行った、拷問や非人間的、非人道的な扱いを告発したものである。アメリカが拘束した、住民は8万人以上であるが、その中にテロリストは1%以下であったと、この作品は述べている。

アブブレイブ収容所では、イスラム教の人たちが嫌がることを徹底的に行っている。裸にさせることや、犬などの動物で威嚇することで辱め、電流や手錠などで吊るし上げることや、叩きつけ死に至らしめることなど無数の拷問を報告している。

アメリカには、こうした事実に対する告発を積極的に評価する風土がある。ブッシュのアフガニスタン侵攻は、アメPhotoリカ国民の80%の指示を受けた。ところが実際に、イラクまで攻撃するに至り、大量兵器もなければビン・ラディンとの関係も否定され、現実問題としてアメリカ国民はこの戦争に辟易としている。

このような作品が、対外的に評価されるのはアメリカの多様性を物語っているようである。日本の家畜に穀物を大量に与えるように、「科学的」な指針を出した機関にNRC という組織がある。肉骨粉も奨励していた。この組織が、飼料用トウモロコシのエタノール転用に、疑義を唱えているのである。

アメリカは、政治的な動きとそれに呼応しない連中が、権力機構の中に複雑に同居することがある。また政治的・軍事的な活動だけでなく、科学分野ではさすがに多くの範囲で世界を先導している。アメリカの多様性を物語っている。

翻って、わが国では「靖国神社」とかいうドキュメント作品が、偏向しているとかで、自民党の連中が騒いでいる。事実関係に基づき、製作者の意図を表現することはなにも偏向ではない。自民党の意志にそぐわないものは偏向と騒ぐ方が、偏向の強要である。それこそ大政翼賛会的な動きを押しつける、自民党の動きが狭量なのである。

科学分野でも、非加熱製剤が危険であることは、いち早く公開して製造中止に追い込むが、日本はアメリカの動きの事実知りながら官僚連中が、製薬会社の顔色を窺うことばかりを行っている。

日本には、積極的な事実公開の風土が極めて薄い。誰かの顔を潰しはしないか気を配ることが、何より優先されている。

因みに、前述の「民主主義」シリーズの日本版は、イギリス人だったかの制作によるもので、ある若い新人の選挙を追っていた。彼は、1時間の番組の中でただの一度も政策を述べていない。自分の名前の連呼と、「お願いします」と頭を下げることだけであった。

これが日本の選挙(民主主義)である。と。恥ずかしい番組であった。

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嘘つきブッシュ

2008-02-02 | イラク

アメリカブッシュ大統領が、年頭一般教書でイラクは沈静化しつつある。とりわけ、Bush_and_the_carnage_in_iraq増派以降はテロの数も死者数も減っていると、胸を張っている。

しかし、現実にはこれと全く反対で、あるいはブッシュの演説を聞いたがためか、この2At_least_110_die_in_blasts_near_bhu 日で自爆テロによる相当数の死者が出ている。200人を越すようである。

ブッシュは、なんとしても武力で制圧したとする実績を誇示したいようである。彼には、それ(武力)しかないからである。

一方、アフガニスタンは日本が、国民にテロが減る方法として説明する、インド洋でのアメリカ艦船への給油活動を行っているにもかかわらず、タリバンが復活している。

アフガニスタンで武力活動を行っている、EU諸国もドイツをはじめとして本音は撤退したいようである。国内的には、アフガニスタンの武力活動はそれぞれの国内では支持が低く、EU諸国は消極的である。

昨年ムシャラフが神学校を武力制圧してから混乱状態にある、パキスタンはXinsrc_5821104120454468182763 正常な選挙が今月行われるとは思えない状況にある。ブットは何のために帰ってきたのだろうか。

パキスタン北部はすでに、タリバンの支配下にある。核兵器を有するこの国はテロ国家に変貌する危険を孕んでいる。

ガザはすっかりイスラエルに封じ込まれて、人道的に限界状態にあるがエジ1201738032プト側の壁を破壊されて一息ついているが行き先不透明である。

レバノンは相変わらず、国内抗争とイスラエルの挑発で戦禍が絶えることがない。

比較的安定していたクルド族のイラク北部も、トルコの空爆を受けていたり、自 立(独立?)への道を模索している。

イランには、ロシアが濃縮ウランを提供するようである。アメリ カですら、核開Bush_war_report_sugar_coats_bitter_発の事実がないとしたではないかと、ロシアは思っている。ロシアにとって、イランはアメリカを刺激する格好の材料なのである。

中東は、ブッシュが言うようになっているところは何処にもない。ブッシュは嘘つきである。

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そりゃ兵士は使い捨てだろ

2007-12-03 | イラク

イラクでのアメリカ兵の死者が、来春には4000名を超えるものと思われる。もっとも、現在Us_troops_put_an_american_flag_on_a の3千数百名のアメリカ兵の死者の数は公式発表である。イラクの民間の発表では、二万人 に近い数字を出している。

CBSの調査によると、イラク復員兵が6256人自殺していると報道しているBaghdads20sadr20city_jpg。この自殺者を、20~24才に限ると同世代の自殺者の4倍の数字になっている。

この数字からイラクに派兵された若者の苦悩が見て取れる。アメリカは徴兵制Soldieraloneをひいていない。職業軍人か志願によるものである。金銭的なことを含め て、復員後の優遇で若者をつっているのである。戦争の被害者は侵略者側だけに起きるのではない。

志願したことと言え、無抵抗の一般人を殺害することへの苦悩や、戦争そのものの問題を整 理しきれないで戦闘に加わることへの矛盾などから、若い命を自ら断つのであろう。自殺者の数は成功した人数である。一般には、自殺成功者の3倍から5倍程度の、志望者や非成功者がいるとされる。

ここにアメリカの苦悩が見て取れる。戦争は殺人行為であって、最大の非人道的行為である。為政者は、こうした人間の目から判断することなく、国家の利権や面子から戦争をする。

イラク開戦当時の政府関係者から、イラク侵攻は石油のためだったと複数の発言があいつIt_was_about_oil_after_allでいる。大義のない戦争ではなく、石油のための物取りだったということである。多くの若者の血が流され、彼らの多くは今でも悩んでいる。彼ら若者の方がブッシュよりもよほど正常で ある。

ところが、ブッシュはこれからも会議をするという以外は何も決められなかった、アナポリスで中東会議を閉会した。アメリカ歴史上最低の大統領の評価が、退任後のブッシュに待っている。

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そりゃトルコは悩むさ

2007-11-01 | イラク

トルコが、夏に行われた選挙で議席数を伸ばしたクルド系の政治活動が活発になり、悩んでいる。特に武力闘争を行う、クルド労働党(PKK)の扱いに苦慮している。

Will_turkey_crush_kurdish_plansクルド族は、イラク、シリア、イランに分布している。そしてそれぞれが国境に隣接した、山岳地に拠点を持っている。トルコが追いかけると、PKKはイラクのクルド自治区に逃げ込む。イラクには、フセイン時代に大虐殺を受けた歴史を持つ、クルド 自治区がアメリカによって、ほとんど独立国家の様相すら呈している。

アメリカのイラク侵攻に最も協力的だったクルド族にアメリカは大切にしたいところである。バクダッドとは一線を介した、軍隊を持ち独自の石油利権を主張するようになった。しかし、アメリカはクルドの自治地区を認めるのが精いっぱいで、独立まで認めていない。

ここに逃げ込んだ、PKKをトルコが攻撃することを、クルド族の独立運動に手を焼いているシリアもイランも煽っている。ところが、ここに踏み込まれては、面目丸つぶれになるのが、アメリカである。フセイン打倒に協力したかったトルコは、アメリカのイラク侵攻に当初は賛成していたが、クルド問題が顕在化する に従って、国境にアメリカ軍を配備することを断った経緯がある。

一方、トルコは何としてもEUに加入したいのであるが、もっとも大きなイスラム国家になることや、ドイツでの移民問題などから既存の国家からは敬遠されている現状にある。イラク北部を攻撃すると、EU各国やアメリカに嫌われてしまう。EU加盟Thumbnailがより一層困難になる。

トルコ国内では、世論がPKKへの武力攻撃を賛成する動きが活発である。多民族国家トルコの民主独立闘争に、アタチュルクを献身的に支援したのがクルド族である。クルドにはその後の、独立を認めてもらう思惑もあったが、反故にされたままである。

来週アメリカのライス長官が訪問するようである。彼女に、具体的な解決策があると思えない。トルコの悩みは当分続くようである。

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イラクの死者は122万人

2007-09-18 | イラク

0_jpgイギリスのレス・ロバーツ博士の研究グループがイラクの一般市民の死者数を推計する調査をやった結果を、科学雑 誌ランセットに発表した。その数字は、アメリカの侵攻以来なんと”122万人”のイラク市民が死亡していると発表したのである。122万人とは全く驚きの数字である。

イラク国内全体を正確に把握できる機関も組織もない。聞き取り調査による推計であるが、無差別に00_jpg市民に聞いた結果を人口比に乗じたのである。選挙などで用いられる手法である。その数字が、122万人の死亡である。しかもファルージャなどの壊滅作戦の行われたところは除いてある。

内容は、死者の過半数がアメリカとその連合軍による殺害、交戦結果による被害である。また死者 の1188397603ほとんどが女性と子供とされている。

一般報道では、民間人の死者は7万人を超えているという程度である。ロバーツ博士の調査結果と17倍も違いがある。恣意的に少ない数字を用いるにしても、あまりにもこの数字の開きは大きすぎる。Capt_bag15008271504_iraq_bag150_jpg

一方アメリカ兵の死者は、3700人を超えたとされている。イラクは、増派で安定したと、見え見えのウソの演説を、ブッシュは先 日行ったが、年を追ってアメCopteroverbaghdadリカ兵の死者は増えている。開戦当時のほぼ倍の、90名以上の兵士が毎月死んでいる。これで、イラクは安定したと報告した。因みに、イラクレジスタンスの報道は、この3倍の数 字を発表している。

一方先日引退した、FRB(米連邦準備制度委員会)の元議長のグリーンスパン氏が「イラク開戦は石油のためだった」とインタビューに答えている。大量破壊兵器だのアル・カイダなどデタラメな理由による開戦、侵攻は内部からも証言者が出たのである。

イラク戦争はウソで始まった。そして今もウソを重ねている。日本は、この戦争に国際協力や中東の安定化とやらに協力してきたのであるが、これからもウソを通すのだろうか?

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アメリカはブッシュを必要としていない

2007-09-14 | イラク

注目のブッシュ大統領のイラク政策のテレビ演説つがなされた。予想されたことと言え、何とも情けないものがある。今1_228614_1_5年初めに、議会で多数を占める民主党の反対を振り切って行った、増派した3万人を引き上げるといだけのことである。 それでも、当分の間は13万人の兵力は残すとしている。

Time_is_running_out_for_al_malikiその理由が、増派の効果があったと言うことであるが、とてもイラクからの情報ではそのようなことがない。確かに、バクダ ッドなどの一部は、武力制圧の効果があったようではある。市街地の制圧とは、一般市民の居住する、わずか数キロ四方に1万人の完全武装兵を投入するのである。ほとんどジェノサイド状態である。それで治安が回復されたとするのである。

ブッシュは、マリキ政権を信用していない。こうした関係は歴史上珍しくはないが、ほとんどの場合は傀儡政権として、 侵攻国と一体となって手先のように働くものである。ところが、そのマリキにすら演説では苦言を呈している。

イラク侵攻から4年半である。今回の、長期間のアメリカ兵の駐留を決めても、ブッシュの人気を超えて次期政権に委ねることになる。任期中に決着しないままの、逃げ切りである。

BMost_people_want_iraq_pulloutBCやNHKの行ったイラクのアメリカ兵駐留に関する、アメリカの世論調査でも39%は早急の撤退を、28%がゆっくりと撤退するように望んでいる。つまり67%のアメリカ人がイラクの撤兵を望んでいるのである。

ブッシュは、イラクに民主主義を定着させるとしているようであったが、これがアメリカの民主主義だろうか。あるいは、アメリカにとって現在最も重要である、イラク政策民意を反映していない。

また、アフガニスタン・イラク侵攻の理由となった9.11に関しても、政府の説明や開示された情報が真実だと思っているアメリカ人が、20%もいるのである。また、51%の国民が9.11に関して、ブッシュを調査するべきだと思っている。

アメリカ人は自国の大統領を信用していない。簡単に交代できない日本の首相より深刻である。

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有識者会議とは何だ!

2007-08-31 | イラク

世はまさに、「有識者会議」のオンパレードである。文部科学省が「指導力不足教員の定義」のための有識者会議、高野連が「高校野球特待生問題」のための有識者会議、経済産業省が温暖化対策に向けての「エネルギー革新技術計画」のための有識者会議、そして農林水産省が「BSE対策に関する」有識者会議と、右を見ても左を見ても「ユーシキシャカイギ」ばかりである。

それぞれの会議の詳細は熟知していないが、BSEに関しては全くお粗末なものである。プリオン専門委員会の委員のJapans_military_prepares_for_a_more_asse_7 半数が辞職した結果の報告を受けて、この有識者会議がアメリカ産牛肉の輸入を許可した経緯がある。他も大差はないかと思われるが、ここにきてもっとひどい「有識者会議」の全容が見え始たものがあった。

安倍晋三の意向を受けて設けられた政府の、集団的自衛権の憲法解釈の見直しを検討する「有識者会議」である。有識者とは、広辞苑によると「学問があり見識の高い人」とある。ここでは、学問や見識の質は問うてはいない。

安倍ボンが招集した「有識者」は、自分がお好みの右寄りの学者や元外交官や評論家ばかりである。この人たちが、僅かに、憲法解釈として、国際法上の範囲で集団的自衛権は存在するとしても「不行使」とする、従来のギリギリの憲法に抵触しない解釈を、いとも容易に超えた論議を行っている。

自分たちが設定した、4通りの架空の状況を設定して、日本の法律では集団的自衛権すら行使できないと、結論付けるようである。彼の言い分を現行の憲法ではできなから、憲法を変えなければなrないとするのは、論理のさかさまである。「これでは集団的自衛権を行使なんかできません」とするなら、自衛隊をそPh2007030101668_4のような状況下におかないようにするのが、法治国家の「有識者」のまともな考え方であろう。

一般道路を、急ぐ場合は時速60キロでは間に合わない、だから速度制限を100キロにしなければならないと言っているのである。時速60キロの速度で、仕事ができるように都合をつけるのが法治国家の論理なのである。そのための努力こそが、順法精神である。彼れらは、法律が間違っていると主張するのである。

イラクに派兵されていた、先遣隊長で参議院に立候補したひげをトレードマークにしている男が、本当のことをついつい喋ってしまった。友隊が攻撃されたら駆けつけて、護衛を集団的自衛権の名のもとに行うとする発言内容であるが、自らが攻撃されなくても、いくらでも集団的自衛権は演出できることを、図らずも証明したのである。

集団的自衛権の演出方法を、有識者会議とやらは検討しているのである。

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そりゃ勘違いだろ

2007-08-28 | イラク

Mine_resistant_ambush_protected_mrap_veh アメリカの兵士がイラクで戦死する、その多くは移動中の道路脇に置かれた爆弾によるものであNew_us_army_vehicle_debuts01 る。通常の戦闘車や貨物車では到底生き延びられないと思ったのであろう。とてつもない車を作ってしまった。

強力な鉄板で周囲を固め、下は斜めになっているそうである。道路上で爆破されても、左右に力を分散するようにできている。3000台ほど作って、イラクに送る予定だったよNew_us_army_vehicle_debuts02 うだが、結局は1500台になるそうである。

New_us_army_vehicle_debuts04_2この車は、Mine Resistant Ambush Protected Vehiclesと呼ばれているそうで、略してMRAPと 言われている。日本語の呼び名はないが、とてつもなく高価なものに思える。これでまた軍事産業が潤うことになるのだろう。

しかし、これは違うのではないのだろうか。路上の爆弾対策をやるのに、より強力な装備の武力でこれに対応するのは、イラクに対する力の政策をこれからも続けることを象徴しているように思えてならない。

こんなものに金を使うなら、もっと違うものでイラクの人たちを本当に思いやり、平和をもたらすことNew_us_army_vehicle_debuts03_2にこの金を使うことができないのだろうか。一貫して、武力の増大を続けるアメリカに、辟易している国が次第にイラクな どから撤退するのは当然のことである。いずれにしても、このような車の開発とイラクの平和の招来とは無縁のものである。

アメリカは、イラクからの撤退を真剣に考えるべき時に来ているように思えるのである。そんな時にこのような車を大量に配備すること自体が、どこか狂っているのではないか。いや、これこそアメリカの真の姿なのであろう。それでも、この国を「国際貢献」と称して、支援するのですか、安部晋三ボッチャマ。

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最悪のテロ事件である

2007-08-16 | イラク

イラク北部のモスル郊外で、数台の車を次々爆発させるテロ事件が起きた。現在のところ、400名以上の死者が確認400_dead_in_iraq_02されている。瓦礫の下には、救助されない人たちがいて、死者は500名になると思われる。

Bush_war_report_sugar_coats_bitter_reali_1これは、イラク戦争始って以来の惨事である。ブッシュが、開戦直後に戦艦の上で「ゲームは終わった」と高らかに、勝利宣言したのは、パロディーのように思 えてならない。とりわけ、増派を決めてからテロの規模は拡大する一方である。

力でしか抑え込むしかすべしか知らないブッシュは、今年になって3万人の増派を行った。議会に多数を占める民主党に対抗しての、増派であり9月のもその成果を高らかに報告するスケジュールであったが、全く逆の結果になっている。何を報告するのだろう。

こうしたテロで犠牲になるのは、一般市民である。特に今回は、アメリカが大々的な増派で、反政府分子を抑え込む結400_dead_in_iraq_01 果、地方の都市にテロが分散した形になっている。テロは効果が上がるように、一般の人々が集まるところが狙われている。

400_dead_in_iraq_03 早速アメリカとイラク政府は、アルカイダの仕業と手早い説明であるが、根拠は何もない。そもそも、アルカイダは組織として、活動しているかどうかも危うい組織である。アルカイダは組織でなく、思想であるといわれている。早々と、彼らの仕業にしてしまっていることは、国内不満を外に向けさせるものでないのか。

こうしてイラク情勢がどんどん悪くなる状況で、阿倍ボンは強行採決してまでイラク特措法を通してしまった。我々の税金は、イラクの人たちの生命や財産を守ることに貢献することなく、増派を進めるブッシュ政権を後押しするために使われている。

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そりゃ中東が・・・

2007-07-15 | イラク

参議院選挙でこの国は「年金」ばかりを騒いでいるが、与党はこのまま選挙が終わるとやることが決まってい Japans_military_prepares_for_a_more_asse_6 る。一つ消費税でありもう一つは、イラクの支援である。阿倍政権はイラク特措法を延長し、アメリカをほとんど 継続的に支援するつもりでいる。

ところが、アメリカのニューズウィーク誌の世論調査でイラク戦争を支持しない人たちは68%にもなっている。支持する人たちは僅か27%にすぎない。一般的に、世論調査の動向で70%になると、ほぼ全員であるといわれている。しかも、支持者する人たちの数字は、最低になったブッシュ支持者と重なる。何が何でも、ブッシュを支持する人たちしか、イラク戦争を支持していない。

何が何でも、ブッシュの行ったイラク戦争を支持しようとするのが、安倍晋三である。一時は不審に思いながUs_iran_at_daggers_drawn_1らも、アメリカ支持に動いた各国も辟易して、撤退を決めている。そんな中、1年少々の任期しかないブッシュ政権に対して、4年ものイラク戦争支持を決めようとする安倍ボンには世界を見る目がない。

アメリカ議会は与党の共和党議員が、イラク撤退法案を提出した。これ以上、増派をしてもイラクに治安にアメリカは何Iran_nuclear_activities_reach_industrial_1 の貢献もできないというのが、法案提出の理由である。冷静な現実的な見解で、何も特殊なことではない。

翻って、日本の与党は何も言うことができない。原爆仕方ない論で辞任した、久間防衛大臣ですら「アメリカの判断は間違っていた」と発言しているが、この程度である。それに追認する与党は、公明党も含めて現実を直視できないでいる。

イラク戦争が引き起こした悲惨な状況はイラク国内に限定されていない。パキスタンのモスク立てこもり事件がそのいい例である。アル・カイダは組織ではない。英国のテロ発覚にもみっれるように、アル・カイダは思想である。

パレスチナのファタファを支援し、アメリカが言う民主的に選出されたヒズボラを追い込んでいる。レバノンやイラBush_war_report_sugar_coats_bitter_realiンそれにヨルダンも政情不安は拡大している。アフガニスタンはタリバンが復帰しつつある。

自国のアル・カイダにいますから攻撃してくださいとアメリカにお願いしたソマリアや、中国が利権獲得に躍起で混乱を深めるスーダンや、フセインは倒したかったのでアメリカを支援したトルコに至っては活気を取り戻したクルド人制圧に躍起になっている。

イランは、長年の宿敵のイラクとアフガニスタンをアメリカが叩きのめしてくれたおかげで、核開発に限らず外交にも意気軒高で、アメリカには打つ手が何もなくなっている。

日本政府、安部ボンはこのような世界情勢の大きな変化を、何も分析することなくイラク戦争を支援し続けている。ブッシュに媚売るしかないのである。

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そりゃ何の説明もないだろ

2007-06-21 | イラク

Photo_126 19日の参院外交防衛委員会で、自衛隊のイラク派遣を2年間延長するイラク特措法改正案を、自民、公明両党の賛成多数で可決し、20日の参院本会議で可決、成立した。

ブッシュが「戦争(ブッシュはゲームと言った)は終わった」と高らかに勝利宣言してから、この戦争は混迷を深めるばかりである。右肩上がりに死者は増え、今ではイラクの凄惨な現状は、多少のことではニュースに取り上げられないほど日常化している。

政府は「バグダッド空港は非戦闘地である」などと、信じられない答弁をしている。イラクAbebon_henntou_1戦争を支援した国家は、44カ国あったが現在では26カ国に過ぎない。しかも、アメリカを除く全ての国が、規模を縮小しているか縮小計画にある。

国際世論を受けて、イラクに自衛隊を出した自民党が、国際世論がすっかりそっぽを向いた状態になっているイラクに、自衛隊を派遣を継続しようとする論理は、結局はアメリカの支援 する本音しか残らない。

だったら「何が何でも、ブッシュ政権がなくなるまで理屈抜きで支援します」と言えばいいのに、それもできない。対米追従を、国際世論を受けてなどとまやかし発言の繰り返しである。

イラク戦争は。今では誰が見ても間違いであったことは、明白である。何事でも今まででPhoto_127通り継続するよりも、見直すことの方がエネルギーがいるし勇気がいる。ダラダラと小泉政権の、腐敗臭漂う政策を見直す方がよっぽど支持されるであろうが、阿倍ボンにはその勇気すらない。

参院文教科学委員会でも、与党は教育関連3法案の採決を強行し、20日参院本会議で賛成多数で可決した。 政府の意向を教育の場にも反映させようとする、極端な右傾化政府のツケを払うのは国民である。

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こりゃトルコがやってくるわ

2007-06-13 | イラク

Carbombing2 イラクではスンニー派とシーア派の宗教間の構想が激しく報じられているが、それは主に中部から南の出来事である。バグダッド周辺と言っても良い。2、30人の死者なら記事にならないほど、凄惨な抗争である。しかしここにもうひとつ、大きな抗争が存在するのである。

中東の歴史に勇猛果敢な部族として何度も登場するクルド族は、平地の砂漠の民ベドウィン族とは 対照的に、山岳に暮らしていた。20世紀のはじめGo_slow_on_a_federal_iraq_3に、ヨーロッパ諸国が国境線を引いた結果、クルド族は国境線で分断されることになったのである。

クルド族は、イラン、シリア、トルコそれにイラクに大きく分断されたのである。クルドは100年ほど前から、独立国家「クルディスタン」建国への道を模索している。中東で抗争がある度に、時には味方に状況によっては敵にと、クルドは良いように利用され続けてきた。

イラク憲法の作成にも「キルクーク条項」を設けて、アラブ化に抵抗をしている。これに大いに不満なのがトルコである。

Will_turkey_crush_kurdish_plans

1920年のセーブル条約で、クルドの建国を一旦容認した経緯があるが、トルコのアタチュルク政権が武力でこれを壊した。今又、国内に多くのクルド族を抱えるトルコは、国家防衛の名目で北イラクに侵攻しそうな勢いである。クルド族の拠点である北イラク地域は、反トルコクルド勢力(PKK)の逃げ場所になっているからである。

トルコは、政敵フセイン政権を倒すためにアメリカに協力したが、クルドが復活することは極めて都合が悪いのである。単純なアメリカは、ここでもPKKを使って、イラン侵攻を模索している。

中東は、西欧列国が国境を定めた不幸と、民族間の歴史的な衝突を抱える複雑な構図を持っている。更に、大量の富を産む石油が産出することが輪をかけている。ブッシュはノーテンキに、反テロ一本でここに侵攻したが、そのツケは数百年かかっても精算できないと思われる。

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まだイラクにテコ入れするのか

2007-05-15 | イラク

欠点だらけの「国民投票法」が、衆議院よりもすんなりと参議院を可決した。この法律は、憲法の賛否を問う以前に、多くの欠陥を持った法律である。本ブログの4月17日にかなり細かくく指摘した。http://blog.goo.ne.jp/okai1179/d/20070417

Was_iraq_really_lostしかし、国民投票法の陰にか隠れて「イラク特措法延長案」が衆議院を通過する。好戦的であり平和と対峙する意味でこの二つの法案は同質のものである。

今すぐの形で見えるところは、この法案の目指していることが具体的で解かりやすい。戦争をやりたいときには、理屈などなくても出来るという環境の整備に他ならない。

Bush_visit_sparks_protests_in_latin_amer_6 Us_troops_inspect_the_scene_of_a_car_bom_1   アメリカのイラク侵攻は、イラクに復興不能なほどの破壊と殺戮をもたらした。この戦争の全ての責任者であるブッシュ大統領を未だに支援する安倍ボンは、犯罪的行為であるといえる。

現実のこの程度の自衛隊の支援など、3500人(イラクの発表では1万5千人になるとされる)も兵士を亡くしているアメリカにとっては、軍事的にはへのツッパリ程度の意味しかない。しかし、政治的意味は、アメリカを含む世界的な反戦運動の中できわめて大きいといえる。議会にイラク戦争を否定されるブッシュを励ます効果は十分である。

安倍ボンの発言は、平和と安全保障とを同義語として用いている。中東の平和は不Palestinian_hope_held_hostage_1可欠だそうだが、平和のためには先ず武器を持つことが前提になるということである。

それではイランや北朝鮮の核開発を否定は出来ない。もちろん平和憲法も目障りなのだろう。

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そりゃアメリカの無能政策の露呈だろ

2007-05-13 | イラク

アメリカのチェイニー副大統領が、ペルシャ湾上で海兵隊を前にイランに警告を発した。This_cheneys_warning_is_about_saberrattl 02_op_rice_recipe01_4_4 核の開発を許さない、イラクへの武力援助を許さないというものである。イランをテロ国家と断じて、アメリカは交渉の窓口を閉ざしておきながら、テヘランへの圧力である。先だってのエジプトの会議でも、外相同士の接触すらすることがなかった。

ブッシュは議会のイラクからの撤退案を、大統領権限で拒否している。予算削減にも拒否権を発動している。アメリカは力を誇示し、中東各Us_soldiers_sleep_beside_their_striker_f国を押さえつけようとしている。かなり強引な行為であることは誰の目にも明らかである。

その中東は今収拾のつかない状況にある。1昨日は、アメリカ兵が五人殺害され3人が誘 拐されている。計画的に襲撃されたようである。誘拐された兵士の交渉は明らかにされていない。

アフガニスタンでは、カンダハールでタリバンのトップ兵士が殺害された。力を回復しつつあるタリバンの反転攻勢が気になるところである。

The_dead_body_of_the_talibans_top_militaパキスタンのカラチでは同じ日に、車爆弾が仕掛けられて30人以上の死者がでる事件が起きている。ほとんど同じ日の出来事である。

イラクの復興にイランの協力は、財政的にも地理的にも全面的な協力が必要になるのは明らかである。アメリカは、議会の撤退案を蹴るばかりか今後の見通しにどうしても必要なイランに協力を求めるどころか、圧力をかけるしかしていない。無能な政権の暴走のように見えるのは、私だけであろうか・・・

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羅臼港

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