国連による温暖化対策の、枠組み作り・ロードマップCOP13がまたしても、大国のエゴで効力の弱いものになってしまった。
各国の利害がぶつかるような場合は、大国が退くべきなのである。復元力をはじめとする、体力が圧倒的に強いからである。そして結果的に、弱者や小国が犠牲になるからである。
戦争が良い例である。アフガンでもイラクでも、力で大国が制圧すると、制圧された民族、家族を殺害された人たちが銃を持つことは容易に想像される。抵抗者は"テロリスト"と呼ばれる。大国は、また力・暴力で制圧する。
こうして、暴力の連鎖がとめどもなく続く。こうした場合でも、大国が退いて対応しなければならない。大国はエゴをほんの少しを我慢するだけで、小国や弱者は救われることが少なくない。環境問題も同じことである。
COP13は、温室効果ガスの削減をの数著目標を盛り込めないままの閉幕である。京都議定書(COP3)に署名しなかった、アメリカの姿勢はここでも、経済成長を盾に渋った。
日本は、この20年でエネルギー効率を37%も上げた実績がある。アメリカを説得するのが"同盟国”としての姿勢であろうが、経済成長は必要だとアメリカに追従したのである。
具体的な枠組みを決めなければ、グローバル化した世界経済は、市場原理のままに温室効果ガスを排気続けることになるであろう。