そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

思いやり予算は、「思いやり強靭化」予算となる

2021-12-27 | 集団的自衛権

1978年金丸信防衛庁長官が、在日米軍基地で働く日本人従業員の給与の一部(62億円)を日本側が負担すると決めた。日本が経済規模に対して応分の軍事面の負担をしないと不満のアメリカの特別措置を要請された金丸が、「思いやりの立場で対処すべき」と発言したことから、共産党が思いやり予算と呼び一般呼称になった。
正式名称は、「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二十四条についての新たな特別の措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定」というものである。<日本の法令の名称は何でこんなに長いのか>
国は思いやり予算は、「同盟強靱化予算 」と改称したようである。正式呼称は上記のようにとてつもなく長いので、思いやり予算は通称であるが定着している。日本の意思でアメリカに勝手に出しているという意味が裏にある、”思いやり”という言葉は、地位協定をも上回る極めて適切な言葉である。
林芳正外相は「思いやり予算」という呼び方は俗称だと主張し、「通称を『同盟強靭化予算』とするので、国民に周知したい」と述べている。俗称と通称の違いを言い争う気はないが、思いやりという言葉が嫌いなようである。こんな堅苦しい呼称が定着するわけがない。
日本は高石早苗の言う通り、防衛予算のGDP2%に向けてまっしぐらである。兵器を防衛装備品と呼んだり小手先で乗り切ろうとする姑息な考え方は問題の本質を隠すものでしかない。
思いやり予算という呼び方では、どんどん増やすのに目立つので困るというのが本音だろう。
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