22日から3日間にわたってロシアのカザンで、BRUCS加盟諸国の首脳会議が開催される。国連事務総長も参加するが、参加国家は36カ国に及ぶ。これはプーチンが、ロシアは世界から孤立していないという強烈ななアピールであるが、そうした意味では内容はこれからであるとしても、成功しているといえるであろう。
上図は、国際通貨基金(IMF)G発表したものであるが、2024年の実質国内総生産(GDP)成長率の予測である。世界では(最下段)3.20%であるが、G7ではこれを上回る国はなく、逆にBRICS加盟国ではほとんどはこれを越えている。
しかし、BRICS加盟国の中で、2024年の実質GDP成長率が2023年に比して高くなると予測されているのは、サウジアラビア、UAE、南アフリカのみである。BRICS加盟国ですら経済成長に陰りが出はじめている。
この会議そのものよりも、各国の首脳会議の方がプーチンにとって重要でろう。先ほど到着した習近平と早速中ソ首脳会談に入っている。
欧米諸国、とりわけアメリカは忸怩たる思いであろう。経済制裁はほとんど意味がない。貧国には制裁より援助が意味を持つ。そして結局はその国々がこのように支え合うことになる。武力制裁も同じである。
成長はこの惑星を人間が住み難いものに変えてしまう。東西冷戦も結局は経済発展競争であり、大きく環境の劣化を引き起こし現在がある。このような大きな会議であるが、日本のメディアはほとんど報じない。
こうした対立構造は、先進国諸国G7が譲ることなく、力の対決というか抑え込みをするからである。国家間の対立構造は人類が好む性(さが)かも知れない。