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岸田政権が中核に上げるのが、「新しい資本主義」である。内閣府の示す構想を見ても抽象的な言葉のられるが続くばかりである。曰く、潜在する成長、デフレの脱却、イノベーション、キャリアアップ、スキルアップ、やたらとカタカナ文字、特にスキルやアップなどが目につき、それらの意味より繋がりも解らない。
グローバルキャピタリズムの進展、デジタルによる地方の活性化、市場が機能する環境の整備などなどはこれまで取り組んでこなかったわけではないだろうが、それでいて持続可能な社会の実現とかカーボンニュートラルの重視などを取り組むというのである。機能的に効果的に発展を進めてきたからこそ、持続可能でない社会になってCO2排泄しているのであろうに。
そして成長と分配である。資本主義は成長しなければ資本主義でないし、成長をしてきたからこそ、現在があるのでないか。
岸田政権の唱える、新しい資本主義に脱石油社会の記載もなければ、もっとも危ぶまれる食料にも環境についても全く触れられていない。
成長の神話を信じる人たちが環境危うくしてきたのである。斎藤幸平の主張通りに、スウェーデンの環境活動家グレタ・トウンベリーさんの言うように、今こそ脱成長へとシフトしなければ、次の世代に大きな負の遺産、解決不能な環境を残すことになる。
岸田政権の掲げる、新しい資本主義は旧態依然とした市場優先の資本主義でしかなく、新しいのは言葉だけである。