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バイデンによる民主主義サミットがオンラインで開かれた。民主主義国と専制国家と別けて、中国との対立を鮮明化して中国の体制批判を図ったのであるが、返り討ちにあっているかに見える。
バイデンの焦りか、民主主義体制が優れていて、中国の専制体制を寄ってたかって非難する腹積もりだったようである。バイデンが招待した国の中に台湾がいた。111カ国を民主主義国家としたが、パキスタンが辞退したり直前に台湾と断交したニカラグアや声をかけなかったハンガリーなどと、大きな溝を作った。そして、ヴェトナムやイランやカンボジアには声をかけなかった理由は、ハンガリー同様好き嫌いで決めた感が見える。それこそ民主主義的でもない判断といえる。
ハンガリーのボルドバン首相は、「専制は大きな権力を持ち国家を指導する。経済成長などに極めて効率の高い制度である」と真っ向から、民主主義そのものを批判する始末である。
全く同じ時間に、中国はアメリカ批判の大きな番組を組んでいる。専制体制と民主主義は矛盾しないとか、少数を叩くのは多数を守るためとか習近平は述べている。少数を守ってこそ民主主義であるが、専制体制には民主主義などなきに等しいが、確かに経済発展には有利な体制ではある。表現や思想や政治活動などの自由と人権をその分無視することになる。
バイデンが批難しても、経済成長を出されてはたまったものではなかろう。中国に人権問題をアメリカが訴えても、人種差別を抱えて大ぴらにいえる立場にないと思われる。
バイデンが法と秩序と民主主義を盾に、中国を非難しても呼びつけた民主主義国家にも大きな問題はある。そのいい例が日本の政治体制である。世襲制で票を受け継いで、ロクな知識も教養もない馬鹿が政権のトップに立つシステムの何処が民主的か。数々の違法行為を重ねて虚言を吐き、司法を抑え込む権力を生む日本の何処が民主的か。歴史から学ばず平気で憲法違反をする政権の何処が法による支配か。
今回のバイデンが糾合した、民主主義国家も多くの矛盾を抱えている。民主主義はそうした体制、いつまでも未完のなのである。出来ることは情報の開示である。国民に情報を開示し、国民に審判が出来るようにすることであって、体制を批判していては返り討ちにあうだけである。中国やロシアの思うつぼである。今回の民主主義サミットは失敗の教訓を残しただけであるといえる。