日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

事後報告(本のこと)など

2005-04-20 22:34:17 | 本・映画・テレビドラマ・絵・音楽
母に「鶴見祐輔の本」のことを尋ねたら
「いい本だったよね。いい話だった。息子の名前はススムだったね」と、覚えていたものの
「近頃目にしていない。もう何十年も前に人に貸して戻ってこなくなったのじゃないかな」ということで、残念。
戦前のリベラリストの男性が家族をテーマに書いた本だったと思うと、なおさら読みたかった。
小説の中味はまったくの創作物かどうかも殆ど覚えていないのだけれど、鶴見祐輔氏のまなざしを辿りたく思っていた。

戦前の教育を受けた亡神谷美恵子さん、犬飼道子さんらを育まれた父親像はどうだったのだろうと思う。
さかのぼって、7歳の娘をアメリカ行きの船に乗せた津田梅子さんのお父さんのことも。

「そんなこと知ってどうする」と声が返ってきそうだけど。

そして、私が暮らす周りでは
「男の人って仕事で夜遅いでしょう。疲れているのだから(その他のことを)期待しちゃあ無理よ」とう現実。
家庭や子供のことは女性(母親)達が殆どを任され、家庭の母親が最終教育機関に入学するまでは受験勉強優先で、その後は男性と女性の役割を区分する考え方で子供に接するのが主流のように見受けられる。
それほど父親は忙しいのか。

そんな気持ちもあったから、前述の本を読んでみたかった(しつこいね。笑)。
そして、私には自分がそうではないくせに、志強く生きた人たち、育った人たちのの姿を、時代を超えてでも、そして遠目にでも、眺めてみたいという、幼い心が残っている。







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「母」と「子」

2005-04-20 06:44:45 | 本・映画・テレビドラマ・絵・音楽
遠い記憶。
大人用の本を始めて読んだのは、母が手渡した本あの2冊だったような気がする。
「母」と「子」。
著者鶴見祐輔。布張りでそれなりに分厚かったのに価格50銭とあったので、随分昔の本だなと思ったことを覚えている。
母が結婚前に読んだ本だろう。
娘が生まれてから、これらの本を読める年になるまで待っていたのだろうか。
その時私は中学生。
一気に読んだことは覚えているが、中味の記憶がない。
昨日、著者のことをネットで検索してみた。
社会学者鶴見和子さん、哲学者鶴見俊輔さんの父で学者、政治家、文筆家、そしてリベラリスト。
鶴見俊輔さんも既に高齢で、そのお父様だから私達の世代では知っている人も限られるだろう。

(少年鶴見俊輔さんの悪童ぶりをご自分で書かれたものは読んだこともあるけれど…)
(高齢の鶴見和子さん曰く私の時代の学者は、欧米の学問の翻訳をし紹介するのがおもな仕事だったと…)

そんなお二人を育てられた方、戦前のリベラリストの方が書いたというその2冊。
子供が巣立った今、もう一度読んでみたくなった。
明日電話で母に尋ねてみよう「あの本はあるかと」
母88歳。
私が少女のころに贈った詩集をまだ自分の部屋の本箱に持っていたから、きっと持ち続けているに違いない。

ちなみにネットでは「子」2,000とあった。古書価格なのだろうか。あの時の本には50銭と書いてあったのに。




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