日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

なつかしいノートがでてきた。

2013-12-04 07:53:24 | 子育ての周辺
それらの絵本やオモチャ(積み木など)のいくつかは何度もの引越しの際も処分を免れ、納戸に収納してあった。
2歳の孫に、ママたちのお下がりの積み木や幾冊かの絵本を送ってやろうかと本棚をかき回していると、1冊のノートも混じっていた。

なつかしい。

1ページ目にはこうある。

3がつ25にち
○これからは でかけるときに ここにかいていってください。
○窓(まど)はしめてありますか。
○台所(だいどころ)のガスの火(ひ)はついていませんか。
 (お料理したあとは かならず しっかり 消してください)
○げんかんの カギをしめわすれないこと!

そして、子供たちの伝言メモが綴られていく。

3がつ26にち

まきちゃんちえいってきます ○○○

4がつ5にち

まきちゃんちえいってきます。きょういすがとどきました。○○○


4がつ11にち

あやこちゃんちえいってきます。○○○

略のところは、4年生の長男や6年の長女の伝言。
ひらがな文字で一生懸命つづっているのは、1年生になったばかりの末っ子の文字。
これまで幼稚園に送り迎えされていたのに、小学生になるのと同時に鍵っ子生活が始まったのです。
まだ自分から電話を架けることも出来ませんでした。
夫は開業のことで頭がいっぱいでしょう。当然私も助っ人です。でも3人の子の母親でもあるのですから、そちらも乗り切らなくてはなりません。

今時の人はご存知ないかも知れませんが、そんな時、俵萌子さんの話を思い浮かべたものです。
彼女は新聞記者でした。子供たちが眠っているときに出かけることもあったそうです。
そんな時、寝ている子を起こさないように、そっと身支度をしながら、「もし、子供に万一なんかあっら、私の責任なんだ(でも、その万一がないように祈るような気持ちで、今自分は仕事に行くんだ)」と。
※幾度も思い浮かべているうちに、私なりの解釈になっているかもしれません(苦笑)。
でも、あの時は、そんな子を持ちながら働いてきた女性の先輩の存在を思うことが、私の支えでした。
そういえば、新1年生は出勤第一目前日に中耳炎になりました。お医者さんへは連れて行きましたが、1日で治るものではありません。
それでも私の予定変更は出来ません(雇われている人とハードルが違うところでしょう)。
アイスノンに耳をあてて寝ているように言い聞かせて出かけました。
寝ている子を置いていくのは、後ろ髪を引かれる思い、まったく、でした。
事務所の場所探しから始まって、備品購入、事務機の設置など初めてのことをこなさなくてはならず、当時は、両親の気が張っているのを、子供たちも感じていたのでしょうか、「いて欲しい」の言葉はありませんでした。

電話が架かってきても、出なくていいよ。寝ていなさいね。
「3回呼び出し音がなって切れる」を繰り返すと、お母さんからの電話だからね。そのとき、もし具合がよいようなら、お母さんと話をできるからね。

そんなことを言い含めて、出かけました。
勿論、私は早退、地下鉄のコンコースは小走りです(笑)。

そんな昭和62年の様子を窺えるのノートが手元に。なつかしいというか、当時がいとおしい思いにもなります。
25年以上経過です。無事というか、多少の混乱はなきにしもあらずだったけれど、みんな巣立っていきました。

苦労や失敗が人を育てるって本当だね、と夫婦で語ることがあります。
今抱えている懸案事項が、また自分を育ててくれるのかと、そういう風に捉える癖が出来たように思えるから、不思議です。

積み木と絵本(配本されていた「こどものとも(年少版)」や「はらぺこあおむし」)は発送しました。アルコール除菌用スプレーできれいにして。







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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
子供を置いて留守にする、、 (verdavojeto)
2013-12-04 10:55:54
と言うことが出来たのは日本だからでしょうね。
カナダでは、これは罪になります。
健康な子供でも12才以下は放ったらかし出来ないのです。ましてや病気の子供は、、、。法律はどうあれ、辛かったでしょう。
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コメントありがとうございます。 (街中の案山子)
2013-12-04 12:41:35
この手の話題では、sarenaさんからは「カナダでは罪になります」と何度も忠告いただいています。でもね、私はカナダで子育てしているのではないから、何度も繰り返されても、どうにも・・・。
今回はノートのなつかしさを書き留めたかったのであって、説明していませんが、預けることになっていたご近所さんが、急に転勤になったりして、新入生下校のお迎えは、数ヶ月幼稚園通園仲間に頼みました。学童保育も訪問したのですが、遠いこと本人が嫌がったこと、費用ももったいないという気持ちもなかったわけではなく、です。
人生、ひとやまもふた山も越えたように思いますが、家族5人、いうなれば起業の際の同士だったような気がします(笑)。
返信する
そうでしょうね、私。。 (verdavojeto)
2013-12-04 21:45:38
何度も書いたでしょうね。気になるのですよ、子供の安全をあまり考慮していない風習が。
案山子さん個人へより、読者(は何時も決まった人ばかりではないでしょうから)の皆さんに、それが罪になる国があると言うことは、それなりに重大なことなのだと訴えたい訳です。そう言う法律がないから安全な国とは言えません。
若い頃、訪日中に旧友を訪ねたことがあります。学齢前の息子にお金を持たせ、ジュースを買ってお出で、と出してやる友人に度肝を抜かれました。三輪車で、東京の街の中です。横断歩道も渡って行くのです。その子が無事に帰るまで私は落ちつきませんでした。子供は注意深く、親の教えたことを守って行くのでも、走っている車や街を歩いている人々の中にどんな人が居るのかも判らないのです。
当時はまだ子供の誘拐などのニュースは聞くことも無かったのですが。
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綾子ちゃんのお母さんに、助けられて、、、。 (街中の案山子)
2013-12-05 06:43:43
お返しというわけじゃないけれど、夜に週1か2か忘れたけど、中学生のお兄ちゃんの家庭教師もやっていました。30代は馬力があったのですね。私。
中国残留孤児に日本語を教えに行ってもいたけど、家を開ける時間が多くなりすぎて、辞めざるをえなかったり。
そういうこともあって、今回、民生委員として、地域の不都合を感じている人に配慮する役割が回ってきたこと、60代の私には良かったなと、おもっています。民生委員は、児童委員も兼務です。何かの縁でしょう。
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