日々是好日・スローライフ(寅さんの柴又から発信)

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9月25日・ 秋・ コスモスに思う  (79)

2005年09月25日 | 自然  植物(木、花、苔を含む)
   blogの言葉=コスモスの花は感傷的,それとも?

本のはしがきで「秩父は江戸の文化の吹き溜まり」という文を読んだことがある。
含蓄のある言葉である。

山の手の高台、晴れた日に高いビルの屋上から西方に秩父連山を望むことが出来る。
都会の喧騒を逃れて、癒しに観光に山郷の自然と人情を求めて出かける。郷には素朴な山村のひなびた生活があり自然とマッチして人間の息遣いが聞こえてくる。
           資料映像 

そんな山郷に奇特に生きる年老いたおばあさんを思い出した。
秋の日差しを受けながら、縁側の座布団の上に座し読みものをしていた。
横にはいつも老眼鏡に新聞それに数冊の本が置いてあった。

母屋はかやぶき屋根で、入り口は昔ながらのくぐり戸。広い縁側を配しそこを起点として小まめに動いているのが伺えた。

80は越していただろうか?
庭のそうじ、花の手入れ、畑の草取りなど農作業の合間にいつも活字を拾っていた。
農業の重労働を乗り越え少しでも身体を休めた方がよかろうと・・・・・・と思いながら・・・・・いつもその前を通り過ぎた。

歳を重ねると少しながらおばあさんの気持ちが理解できるようになった。
「清く、正しく、美しく」と念じて一日一日を真剣に生きていたのであろう。

                           
   《詩》
ここにひとりでいること・・・・それじたいが
喜びなのでないのさ
ここにいることで
いま生きているという意識が鋭くなる
それがよろこびなのさ、そのために
ひとりのほうがいいのさ
          加藤祥造・作

コスモスの咲く頃になると花の間に間に見かけたおばあさんの姿を思い浮かべる。
いま、そのかやぶき屋根の農家はない。

平成7年9月 記す

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今日のメモ
1、葛ハイ山行
      栃木県・日光  鳴虫山
2、
3、
         


コメント (3)
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